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マイクロン・テクノロジー(MU) 2025年1Q 決算&カンファレンスコールまとめ


会社概要

会社名:
Micron Technology, Inc. ($MU)

業界:
半導体

本社:
アメリカ合衆国アイダホ州ボイシ

上場年:
1984年(NASDAQ)

概要:
Micron Technologyは、世界的なメモリおよびストレージソリューションのリーディングカンパニーです。
主にDRAM、NANDフラッシュメモリ、およびNORフラッシュメモリを製造しており、これらの製品は、コンピュータ、モバイルデバイス、データセンター、自動車、産業用アプリケーションなど、幅広い分野で使用されています。
革新的な技術と品質を追求し、業界をリードしています。

事業内容:
DRAM、NAND、NORフラッシュメモリなどのメモリ製品の設計、開発、製造、販売を行っています。
これらの製品は、データセンター、モバイルデバイス、自動車、産業用アプリケーション、コンシューマエレクトロニクスなど、多岐にわたる市場で使用されています。
また、AIや5G技術などの先端分野にも注力しています。

類似企業:
SK Hynix(韓国)、東芝(日本)

公式HP:
https://www.micron.com

前回決算

決算

⭕️EPS:実際$1.79 予想$1.77
⭕️売上高:実際$8.71B 予想$8.70B
前年同期比売上高成長率:84.3%
ガイダンス:
❌来四半期EPS:実際$1.33-$1.53 予想$1.93
❌来四半期売上高:実際$7.70B-$8.10B 予想$8.97B

Memo:
データセンターの売上高は前四半期比40%以上、前年同期比400%以上の伸び。
データセンターの収益は初めて総収益の50%を超え。
同社の調整後営業利益率は27.5%。
前四半期の営業キャッシュフローは32億4000万ドルで、前四半期の営業キャッシュフローは34億4000万ドル。
資本支出への投資は、2025年第1四半期の純額は31億3000万ドル。
1株あたり0.115ドルの四半期配当を宣言。

同期の調整後粗利益率は、予想の41.3%を下回る37.5%~39.5%となる見込。


カンファレンスコール

要約

1. 冒頭コメント

  • CEO(サンジェイ・メーロトラ)は2025年度第1四半期の業績がガイダンスの中央値以上で推移したことを報告し、売上高・粗利率・EPSが想定を上回ったと述べる。

  • データセンター向け売上が大幅増(前年比400%以上、売上構成比50%超)し、HBM(高帯域幅メモリ)の市場拡大が同社成長の鍵であると強調。

  • AI需要によるDRAM・NANDの高容量・高性能化が進行しており、HBM3E、LP5、G8/G9 NAND技術において技術的リーダーシップを発揮。


2. 戦略と取り組み

  • HBM、先進DRAM、データセンターSSDなど高収益性かつ成長性の高い領域へのポートフォリオシフトを加速。

  • DRAMでは1-beta、HBM3E及び今後の1-gammaノード、NANDではG8/G9ノードで技術的優位性を維持。

  • 米国(アイダホ州、ニューヨーク州)、シンガポールでの拠点拡大と先進パッケージング能力増強、CHIPS Actなど政府支援活用。

  • NAND供給過剰回避のため、NAND向け設備投資削減と生産量調整を実施。


3. 市場動向・マクロ経済要因

  • AI、データセンター、サーバー需要がDRAM市場を牽引。2024年はサーバーユニット数が10%台前半、2025年も継続的成長見込み。

  • PC及びスマートフォン市場は在庫調整により一時的な需要減少があるものの、2025年にはWindows 10サポート終了やAI搭載PC・スマホの増加で需要回復。

  • 自動車向けメモリ・ストレージはADASや電動化で長期成長が期待される一方、短期的には在庫調整影響。

  • NANDは一時的な需要停滞と在庫調整で厳しいが、数年以内にHDD代替としてのSSD需要が拡大予想。


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