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モルガン・スタンレー(MS) 2024年3Q 決算&カンファレンスコールまとめ

会社概要

会社名:
Morgan Stanley($MS)

業界:
金融サービス、投資銀行業

本社:
ニューヨーク州、アメリカ

上場年:
1986年(NYSE)

概要:
モルガン・スタンレーは、1935年に設立されたグローバルな金融サービス企業です。
現在、世界40か国以上にオフィスを持ち、80,000人以上の従業員が在籍しています。
モルガン・スタンレーは、その卓越したビジネスモデルと顧客中心のアプローチにより、個人、企業、政府機関に対して幅広い金融サービスを提供しています​。

事業内容:
投資銀行:
企業の合併・買収、株式公開(IPO)、企業再編、株式・債券発行などのアドバイザリー業務を提供。

資産管理:
個人投資家、法人、政府機関向けに資産の運用と管理サービスを提供。

販売・取引:
株式、債券、外国為替、商品などの金融商品の取引サービスを提供。

リサーチ:
市場、経済、企業の分析を行い、クライアントに情報提供​。

類似企業:
ゴールドマン・サックス(アメリカ)、三菱UFJフィナンシャル・グループ(日本)

公式HP:
https://www.morganstanley.com

前回決算

決算

⭕️GAAP EPS:実際$1.88 予想$1.58
⭕️売上高:実際$15.38B 予想$14.29B
前年同期比売上高成長率:15.9%

Memo:
ウェルス・マネジメントおよび投資管理部門全体の顧客資産総額は7兆5000億ドルを超えた。
第3四半期のNIIは22億ドルとなり、Visible Alphaのコンセンサス予想19億4000万ドルを上回った。
これは、前期の20億7000万ドル、前年同期の19億8000万ドルから増加している。

税引前利益率は27%で、前期と変わらず、前年同期の24%から上昇。
報酬および福利厚生費は、純収益の割合で44%となり、第2四半期の43%、昨年第3四半期の45%から上昇。

非報酬費用は合計で43億5000万ドル(第2四半期は44億1000万ドル、2023年第3四半期は40億6000万ドル)。
貸倒引当金繰入額は7900万ドル(Visible Alphaコンセンサス予想は6400万ドル)で、第2四半期は7600万ドル、2023年第3四半期は1億3400万ドル。

平均有形普通株式利益率は17.5%で、第2四半期から変わらず、昨年第3四半期の13.5%から増加。

事業別
機関証券:
売上高は68億2000万ドルで、前期比2%減、前年同期比20%増。
投資銀行業務の収益は、M&A案件の緩やかな増加、新規株式公開(IPO)の増加、追加公募、ブロック取引、および大幅な債券引受の増加により、前年同期比56%増。
株式純収益は前年同期比21%増、債券収益は前年同期比3%増。

ウェルス・マネジメント:
売上高は72億7000万ドルで、前期比7%増、前年同期比14%増。
顧客資産総額は6兆ドルに達し、前期比5%増、前年同期比25%増。
新規純資産は639億ドルで、前期比76%増、前年同期比79%増。

投資管理:
売上高は14億6000万ドルで、前期比5%増、前年同期比9%増。
市場水準の上昇による平均運用資産残高の増加により、資産運用および関連手数料は前年同期から増加。
パフォーマンス連動収入およびその他の収益は、前年同期の損失に対し、DCPに関連する投資の時価評価益により、前年同期から増加。


カンファレンスコール

要約

1.冒頭のコメント

CEOテッド・ピックは、第3四半期の業績が堅調であること、154億ドルの収益と30億ドルの純利益、そして17.5%のROEを達成したことを強調。
また、資産管理部門での顧客資産総額が1年で約1.4兆ドル増加したことが成長の証と述べた。


2.戦略と取り組み

ウェルスマネジメントとインベストメントマネジメント部門におけるプラットフォームの強化を推進。
年初来で2,000億ドルの有機成長を実現し、7.6兆ドルの顧客資産総額を達成した。
特に、10兆ドルの目標に向けた成長戦略を重視している。


3.市場の動向とマクロ経済要因

米国を含むグローバル市場での活動が過去平均を上回る。
特に、日銀の金融政策変更やFRBの金利引き下げ期待、中国の景気刺激策が市場活性化に寄与。


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