ASMLホールディングス(ASML) 2024年3Q 決算&カンファレンスコールまとめ
会社概要
会社名:
ASML Holding N.V.($ASML)
業界:
半導体製造装置
本社:
ノールト・ブラバント州、オランダ
上場年:
1995年(ユーロネクスト、NASDAQ)
概要:
ASMLは、半導体業界におけるリソグラフィ装置の開発・製造を専門とする企業です。
1984年にフィリップスとASMインターナショナルの合弁事業として設立され、現在は世界最大のリソグラフィ装置メーカーであり、特に極端紫外線(EUV)リソグラフィ技術で知られています。
事業内容:
半導体チップを製造するためのリソグラフィ装置の設計、製造、販売を行っています。
主な製品には、EUVリソグラフィシステム、深紫外線(DUV)リソグラフィシステム、計測および検査システム、計算リソグラフィ、プロセス制御ソフトウェア、顧客サポート、およびリファービッシュシステムが含まれます。
また、自動車、スマート産業、自律型ロボティクス、予測医療、グローバルコネクティビティ、スマートシティ、拡張現実、ウェアラブル、人工知能、スマートホーム、エネルギー転換などの分野にもサービスを提供しています。
類似企業:
ニコン(日本)、キャノン(日本)
前回決算
決算
❌EPS:実際€5.28 予想€5.36
❌売上高:実際€7.47B 予想€7.87B
前年同期比売上高成長率:11.9%
ガイダンス:
⭕️来四半期売上高:実際€8.8B-9.2B 予想€8.95B
⭕️2024年通期売上高:実際€28B 予想€27.71B
Memo:
粗利益率は50.8%。
第3四半期の純受注額は26億ユーロで、コンセンサス予想では、第3四半期の受注額は53億9000万ユーロ。
ASMLは、第4四半期の純売上高を88億ユーロから92億ユーロの間と予想しており、その中間値である90億ユーロは、89億5000万ユーロの予想をわずかに上回る水準です。ASMLは、2024年の通年純売上高を380億ユーロと予想しており、これも277億1000万ユーロの予想を上回る水準です。
2024年第4四半期見通し:
粗利益率を49%から50%の範囲で、予想は50.5%。
2025年通年見通し:
売上高予想を300億ユーロから350億ユーロに引き下げ。
以前は300億ユーロから400億ユーロ(予想は359億4000万ユーロ)を見込んでいた。
粗利益率を51%から53%と予想し、以前は54%から56%程度と予想。
CFOコメント:
「中国は、当社の事業において、より歴史的に正常な割合に向かって推移していると見ており、来年の総収益の約20%を中国が占めるようになるだろう。これは、受注残高における割合とも一致するだろう」
これは大幅な減少であり、2024年第2四半期には中国からの収益がASMLの収益の49%を占めていた。
カンファレンスコール
要約
1.冒頭のコメント
CEOのクリストフ・フーケとCFOのロジャー・ダッセンが、堅調な業績を報告。
市場の技術的な進展に基づく成長の見通しを示す一方、いくつかの市場力学により、慎重な見解も示された。
2.戦略と取り組み
新EUVシステム「NXE:3800E」およびHigh NA技術の開発を進展。
来年初めからのフル仕様システムの提供に注力し、顧客へのスループット向上のアプローチを加速。
High NAは、さらなる解像度とコスト効率を実現し、顧客満足度を向上させる見込み。
3.市場の動向とマクロ経済要因
AI技術が市場の回復の推進要因として期待される一方、その他のセグメントの成長は遅れ気味。
モバイルやPC市場の低迷、および一部顧客のファブ建設遅延により、市場全体のリソグラフィ需要に影響が生じている。
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