音声AIソリューション-SoundHound
先日、OpenAIがChatGPTo1モデルの完全版を発表し、画像認識など驚異的な精度を披露し話題になっている。
そんな中、2024年11月後半から約45%の株価上昇を記録した音声AI銘柄であるSoundHound。この銘柄について現状を把握しておきたいと思う。
まず、SoundHoundは2005年9月に設立され、カリフォルニア州サンタクララに拠点を置くIT企業であり、会話型音声AIプラットフォームの提供を手がけている。
その機能は、自動音声認識、自然言語理解、自動コンテンツ認識、テキスト読み上げ、文字起こし、ウェイクワード、カスタムドメインなど。
そして、この会話型音声AIは、電話注文システムとして機能し、現在ファストフード業界を含む様々な業界で顧客対応として採用されている。
この電話注文システムは、複数の電話注文を同時処理するだけでなく、メニューや営業時間、アレルギーに関する質問にも対応する。
提携企業としては、メキシカン料理レストランチェーンChipotle Mexican Grill、ハンバーガーファストフードチェーンWhite Castle、カジュアルダイニングレストランチェーンApplebee's、フライドチキンファストフードチェーンChurch's Texas Chickenと提携しており、今週木曜日にはタコスとサラダを提供するレストランチェーンTorchy's Tacostと契約を結んだ。これは、130店舗で音声AI技術を導入する予定である。
上記のように、様々なレストランで音声AI技術が導入されており、その数は1万店舗を超える。また、レストラン業界以外でも、ヒュンダイを始めとする自動車メーカーやmotorola、Qualcommなどにも音声対応製品の提供契約を結んでいる。
また、SoundHoundは、先月に同社の対話型AIがフランス大手保険会社で10万件の顧客対応を行い、このシステムで人間が対応する問い合わせの20%を削減できたと発表しており、今後もこの流れは様々な業界で続いていくと思われる。
では、業績はどうか。
直近の決算では、売上は2,500万ドルであり、前回の決算1,350万ドルから85%上昇しているが、赤字が続いており、2025年もしばらく赤字が続く予定である。
この原因としては、音声AI技術の開発に多額の投資・マーケティングと顧客エンゲージメントへの投資が主な原因である。SoundHoundは2025年末には黒字化を目指している。
最初に述べたChatGPTなどのAI技術が日進月歩で発展している中、その技術にアジャストし、最新の会話型音声AIを提供し続けるには、今後も開発費用は大きなコストとしてかかってくる。
このような中、SoundHoundが黒字化になった際は、素晴らしい銘柄としてさらに注目を浴びる事になると思われる。そして、なんといってもNVIDIAがSoundHoundの株式0.6%を保有している点でも注目である。また、NVIDIA、Samsung、Oracle、Service Nowとパートナーシップも結んでいる。
では、次にチャートを見てみよう。
2024年7月15日からの82日間で形成されたStage1のcup with handleから上昇しており、右下の赤線で示したように、直近は大きな出来高を伴い急騰しており、RS ratingは最高の99である。
また、最近巷で話題になりつつあるDAVEやINODも同じセクターに属しており、この部分でも注目を浴びている可能性がある。
ただ、左上の赤線で示しているのが空売り利率であり現在23%もあることから、一部空売りが焼かれ上昇したのかもしれないが未だ大きく残っており、今後も空売りされる可能性は十分あるが、再度焼き上昇していく可能性もある。
そして、エントリーポイントは現在発生しておらず、ウイリアム・オニールとマーク・ミネルヴィニの成長株投資という意味では、次のベース形成後に入ることをおすすめする。
まとめると、SoundHoundは音声AIソリューションの銘柄のリーダー銘柄であり、様々な業界で提携・契約を結び売上を伸ばしている。研修開発費のコストで圧迫され赤字が続いているが、黒字化になった際は、大きく注目されると思われる。今後も動向を見守りたい銘柄である。