BOSS GT-1 は2024年現在でも最強のマルチと言わざるを得ない5つの理由
ステマみたいなタイトルになってしまいましたが、やっぱりなんだかんだ言って GT-1 はめちゃくちゃ優れたマルチエフェクターだと思います。
実は私、他のエフェクターもいろいろ使っていたんですが、最近また GT-1 に戻っちゃったんです。その辺も書いてみようと思います。
最強の理由その1 「価格」
やはりまず第一に来るのがこれでしょう。GT-1 は、当時フラッグシップ機だった GT-100 のサウンドエンジンを引き継いでいながら、2万円台で買えてしまうという圧倒的なコスパで爆発的に売れました。
また、後述しますが、とにかく機能性が高いのも大きなポイントです。
そもそも、同価格帯のマルチだと多くは初心者向けだったり、何か機能的に省いてあったりという廉価的なものが多いと思います。
というか、同価格帯でここまでの機能性があるマルチはちょっと思いつきません。
最強の理由その2 「可搬性」
これも当時かなり画期的でした。GT-1 以降、模倣するように各メーカーからコンパクトなサイズのマルチが登場したと記憶しています。
とにかくこのサイズ感と軽さは驚きでした。
ギグバッグに入るほどの小さな筐体で、プラスチッキーではありますがその分非常に軽く、気軽に持ち運べる可搬性は今の時代でも十分魅力的です。
その分耐久性が少し不安だったり、ペダルを踏んだ時にずれやすかったりしますが、それは工夫でなんとでもなります。
東京時代は電車移動が基本だったので、その頃に巡り会いたかった…。
最強の理由その3 「高音質」
今となっては他のマルチと比べて音質は劣る部分もありますが、当時は GT-100 ゆずりの音が手軽に出せるわけですから、とにかく驚きでした。
これも後述しますが、当時はアンプシミュレータ界隈が今ほどのクオリティではなく、IR なんてのも一般的ではない時代だったので、エレキギターは本物のアンプにつないで音を出すのが主流でした。
であるが故に、GT-1 はアンプに接続することを念頭に置いた音作りになっているので、今の時代でもアンプに接続して音を出すことに関しては、他のマルチと遜色ない(むしろこっちの方が音がいい気がする)と思います。
実際、POD HD 500X や 最近では NUX の MG-400 も所有していましたが、こと「アンプから音を出す」ということに関しては、GT-1 の方が生っぽく(生ですから)感じます。
最強の理由その4「機能性・拡張性」
GT-1 に限らず、 BOSS のプロセッサーには「CTR(コントロール)」スイッチが付いているものが多くあります。これは各エフェクトの ON / OFF やパラメータの設定をアサインして瞬時に呼び出すもので、他のマルチでは「Scene(シーン)」と呼ばれる機能に近いものです。
マルチの宿命でもある「パッチチェンジの音切れ」を補うこともできますし、パッチ数の節約にもなる素晴らしいアイデアだと思います。
GT-1 はボタンが3個しかなく、左の2つはパッチの移動に割り当てられていることが多い(これも違う機能をアサインできますが)ので、必然的に CTR スイッチが重要になってきます。
私の場合、このスイッチにソロ時のブーストを割り当てることが多いです。
「音量をちょっと上げて、OD の歪み量をちょっと増やして、ディレイのレベルもちょっと上げて、リバーブもちょっと深くして…」というような設定を CTR ボタン一発に割り当てられるのです。しかも音切れ一切なしです。
他のエフェクターでいう Scene は、各エフェクトの ON / OFF だけに対応しているものが多いのですが、GT-1 の CTR はパラメータの呼び出しにも対応していますので、同じパッチの中でもかなりフレキシブルに音色を変化させることができます。
片方のスイッチで ON にしたものを他のスイッチで OFF にしたりもできます。これも他のマルチではあまり見かけない隠れた機能。
しかも、別売のフットスイッチ「FS-7」などを使えば、この CTR スイッチを増やすことができるので、できることが格段にアップします。
1曲をパッチ1つで乗り切ることも多いです。というか私の場合ほとんどの場合1つのパッチで対応しています。
最強の理由その5「総合的なバランス・コスパ」
先述したように、同じような価格帯で、これだけコンパクトで多機能で音もいい(アンプから音を出す場合に限る)マルチは2024年現在でも見当たらないと思います。
また別の記事に書きますが、この1年くらい「やっぱりシミュレータよりアンプから音を出したほうが気持ちいい」と気づきまして、アナログ思考に回帰しているので、まさに GT-1 は今の私にうってつけなのです。
現在のマルチエフェクターはアンシミュが入っているのがほとんど(というかアンシミュがいかに優れているかで選ぶ人が多いと思う)ですが、私の場合ライブの時はアンプから音を出すと決めてしまったので、シミュレーターの再現度よりもアンプから音を出した時にどんな音がするかというのが重要になってきます。
GT-1 の設定も、プリアンプは OFF にして使ってます。要するにコンパクトエフェクターが並んでいる状態ですね。
もちろんデモを作る時とかレコーディングなんかは逆にほとんどアンプを使わず、AmpliTube などのシミュレータをメインで使っております。そういう場合には GT-1 は今となっては使いにくいですね。
GT-1 をお勧めする方はこんな方
「最強」と言い切ってしまいましたが、アンプで音を出したい私にとってはまさに最強です。
アンプで音を出したい
ライブではアンシミュは使わない
SEND RETURN も使わない
音色はある程度の種類があればいい
持ち運びを重視したい
機能性もそこそこ欲しい
BOSS の音が好き
こういう方にお勧めします。
もちろん、フットスイッチが押しにくかったり本体での操作がめちゃくちゃ見づらかったり SEND RETURN もついてなかったりアンシミュも弱かったり、人によっては「全然使えない」なんてこともあると思いますので、もしこの記事を見て購入しようとする場合はご注意を。
まぁ中古で2万くらいで売れてるので、何十万もする機材を買って失敗するよりはリスクが低いですけどね。
長文にお付き合いいただきありがとうございました。