年に４回、家族を思う日。

今日は弟の誕生日だ。おめでとう。

うちの家族は、誕生日のお祝いが極めてシンプルである。互いにLINEのメッセージを送り合うのみ。プレゼントとかカードとかパーティーとかは、なにもない。だけど、みんながみんなの誕生日をちゃんと覚えているということはわかる。

それは、母がみんなの誕生日を大切にする人だったからなのかなぁと、ふと思う。大切にするというのは、その日に何か特別なことをするということではなくて、年中誕生日のことを意識していた。

テレビで占いをやっていたら全員の星座を一緒にチェックするのが習慣だった。誰かの誕生日に関わる数字を見ると喜んでいた。デジタル時計とか、車のナンバーとか。同じ誕生日の芸能人がテレビに出ていたら「あの人出てるよ！」と必ず声をかけられた。誕生花とか誕生石とかそういう誕生日にまつわるものをよく教えてくれた。

だから自然と家族４人の誕生日が頭に刷り込まれたのだろう。誕生日そのものよりも、そういう日常の出来事の方をよっぽどはっきり覚えている。これから先も、うっかり忘れるなんて絶対にないと思う。年に４回、家族を思う日。歳を重ねるごとに、その大切さをしみじみ感じるようになってきた気がする。