私だけのアルバム
寒い朝
連日の疲れが溜まって、頭がぼーっとしていたので電車から降りてコンビニに入った
店で聞き慣れた音楽が聞こえる
松任谷由実のANNIVERSARYだった
ゆーみんこと松任谷由実は私の母が好きだった歌手
休日には実家のCDプレーヤーで母の持っていたアルバムを何度も何度も繰り返し再生しながらくだらない話をした
がんばろう
眠い頭をあげて一日を過ごした
音楽の凄さというのは、その曲を聞くだけで記憶が想起されることである
鮮明な映像だけではない
当時の感情、肌触り、匂いまでも再現される
BUMP OF CHICKENの楽曲とは高校時代の海外へ向かう飛行機で出会い、もう10年ちかい
コレでもかと詰め込まれた3年間は正直普段は思い出せないが、彼らの曲で思い出す
失ったと思っていた時間が自分の奥深くにあったことを、ちゃんと生きてきたことを思い出させてくれる
父の好きだった曲、母と一緒に歌った曲
好きな人を想いながら口ずさんでた曲
辛い毎日を必死に前に進めようとヘビーローテーションした曲
音楽を聴くだけでその時その時の私に会える
大切な誰かに会える
世の中にあふれる音楽は自分のための曲ではないけれど
そこにこめられた時間と思いは私だけの宝物