新・基本計画線シリーズ第四弾 山陰新幹線
今回は新・基本計画シリーズ第四弾の山陰新幹線です。
twitter(もといX)では高山新幹線等結構進捗していますが、こちらはまだ山陰新幹線です。書く量が多いからね…
長大路線もここまで(のはず)なので、もしかしたら投稿ペースがあがるかもしれません。
1. 概要
今回計画する新幹線は、山陰新幹線です。
「建設を開始すべき新幹線鉄道の路線を定める基本計画」によれば
起点:大阪市 経由地:鳥取市付近,松江市 終点:下関市
となっています。
在来線の山陰本線と明確に異なるのは、起点が京都市ではなく大阪市
ということです。
また、ここの新・基本計画線シリーズでは
第12号線 通称:山陰新幹線
ということになっています。(詳細は以下記事参考)
2. 各区間解説
①新大阪駅~豊岡駅
山陰新幹線の起点駅は、基本計画の通りに新大阪駅とします。
東海道新幹線に乗り入れ、という形で京都駅起点にする方法もありますが、今回は計画に忠実に大阪市から延ばします。
ルート取りとしては、福知山線に近い経路を通ります。この場合、山陽新幹線から分岐する形となります。
各駅解説。
新大阪駅:山陰新幹線の起点駅です。本新幹線では唯一の政令指定都市に設置される駅となります。ちなみに50万都市もこの後存在しません。
三田駅:同福知山線新三田駅も一応候補でしたが、線形的に三田駅の方を選びました。新大阪からの距離もほどよい。
丹波篠山駅:設置する市の名前をそのまま駅名に採用しました。在来線駅には接続せず、中心地にやや近い場所に設置することを想定しています。
福知山駅:本新幹線では最初で最後の京都府内の駅です。在来線ではそこそこのターミナルですが、計画的には新幹線でもターミナルになります。
和田山駅:播但線の接続駅です。姫路方面はお乗り換え(なお、そのうち新幹線に化けます)
豊岡駅:但馬地方の中心的なターミナルであり、当然乗り入れます。後の線形により城崎温泉には乗り入れられないので、ここで乗り換え。
②豊岡駅~鳥取駅
ここの区間ですが、設置駅の数が非常に多いです。
この新幹線は、元の需要があまり大きくないので積極的に細かな需要を拾っていきたい所です。
そのため、比較的小さな規模の拠点駅でもどんどん設置します。
ルート的にチラチラ日本海が見える区間です。でもトンネルが多いの車窓にはあまり期待しない方がいいです。
各駅解説。(豊岡駅は①で紹介したので省略)
新香住駅:現在来線の香住駅には線形や市街地のことを考慮して、乗り入れないことにしました。香住ICに接続します。
新浜坂駅:新香住駅からはおよそ15kmと、距離短めです。在来線駅は線形上乗り入れ困難なので新温泉浜坂IC付近に設置します。
新岩美駅:新浜坂駅からはおよそ13kmです。こちらも線形上在来線駅に乗り入れが難しいので、現岩美駅近くに設置します。
鳥取駅:3連続新~駅が続きましたが、ここでようやく主要駅に乗り入れます。大阪までは200km、速達型でおおよそ1時間20分未満位になります。
新浜村駅:在来線の浜村駅に乗り入れられないこともないですが、今回は浜村鹿野温泉ICに接続する形としました。
倉吉駅:鳥取県中部の主要都市である倉吉市の中心駅です。鳥取駅からは新浜村を経由せずに直接することもできることはできます。
③倉吉駅~出雲市駅
今回の区間は山陰新幹線の中でも唯一と言える人口密集地体が連続する地域です。ここの区間内でもそれなりに利用がありそうです。
在来線は様々な在来線特急が走る特急街道的な区間です。
各駅解説。(倉吉駅は②で紹介したので省略)
琴浦駅:この駅は、山陰本線浦安駅を改称して現在の町名に合わせる形で設定しました。
新大山口駅:現在の山陰本線より内側に、大山ICに併設する形で駅を設置します。
米子駅:鳥取県西部の主要都市の中心駅です。多少線形に無理がありますが、乗り入れます。豊岡からここまでの150kmの間に、8つの駅が設置されており平均駅間距離は約18.8kmです。
松江駅:島根県の県都・松江市の松江駅に乗り入れます。すごい迂回の形になりますが、県庁所在地なので許容範囲です。
宍道駅:一応、木次線との接続駅ということになっています。前後の駅間が若干短いです。
出雲市駅:元の人口も多いので鳥取駅辺りまでの区間利用も多くなりそうですが、観光利用も多くなりそうです。
④出雲市駅~益田駅
この区間は、並行して走行する特急停車駅を網羅していくパターンとなります。また、トンネルが非常に多く景色にはあまり期待しない方がよいです。
各駅解説。(出雲市駅は③で紹介したので省略)
大田市駅:一応世界遺産(石見銀山)の最寄り新幹線駅になります。線形的にも困難がないので在来線駅に接続しません。
江津駅:三江線と接続していた駅です。隣の浜田駅と若干近いですが、主要駅ということで乗り入れました。
浜田駅:可部線がここに接続してくる予定だった駅です。隣の江津駅と違い、線形的に無理はありません。
益田駅:山口線と山陰本線の分岐駅です。全列車停車を想定しているため、前後の急曲線を許容しています。
⑤益田駅~新下関駅
今回の区間は新下関駅(終点)までですが、取り得る経路を2パターンあげて検討してみます。
・山口線に並行するルート(現在の「スーパーおき」の通るルート)
・忠実に山陰本線に沿うルート
の二つが考えられます。
前者のメリットとして、「山口駅に乗り入れられる」「建設距離が短い」
というのがあります。
まずは、山口線並行ルート(赤)から各駅解説。
津和野駅:津和野町の設置駅です。どの程度の利用者を見込めるかは未知数ですが、駅間的にちょうどよい場所にあります。
山口駅:規模はともかく、山口県の代表駅ということになっています。新山口駅との間隔が短いですが、利便性向上のために設置します。
新山口駅:山陽新幹線との(赤ルートでの)合流地点となります。山陰新幹線的には終点ですが、すべて博多方面に乗り入れることになると思われます。
次に、山陰本線並行ルート(青)から各駅解説。
須佐駅:旧阿武郡須佐町(現:萩市)に設置される駅です。在来線駅を少し移動して設置される形となります。
新奈古駅:奈古駅について、現在は優等列車が走っていない区間にありかつての急行停車駅です。市街地から少し離れた場所になります。
萩駅:利用者数的には東萩駅の方が多く、萩市的にはそちらの方が中心駅とされること多めですが、線形的に萩駅に新幹線駅を置くことになりました。
新長門市駅:在来線の長門市駅は線形上駅の設置が困難なため、現在の美祢線板持駅付近に駅を設置します。
小串川棚温泉駅:イメージ的には黒部宇奈月温泉駅です。現在の川棚温泉駅を置き換える形で設置します。
新下関駅:山陰新幹線の正式な終点です。実際には山陰新幹線のための準備構造があるとされています。
3. まとめ
全長は589.280km。(青ルートの場合) 総距離は羽越新幹線ほどではないですが、純粋な建設距離だけを見ると、恐らくこちらの方が長くなります。
こちらも羽越新幹線と同じで、総距離が長い割に沿線人口が少ない、という特徴があります。
今回は新下関駅に準備構造があることを考慮して山陰本線に並行する青ルートを本線として選びました。
次に、所要時間表です。
大阪方面から出雲市までのアクセスは(鉄道では)新幹線+やくもを乗り継ぐのが標準となっていますが、新幹線の直通によって乗り換え回数の削減と劇的な時間短縮効果が見込まれます。
現状からは考えられませんが、リニアと乗り換え便宜を(対面乗り換えなどで)図ることができれば、東京対出雲市すら現実的な移動手段として成立し得ます。