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図鑑の振り仮名はちゃんと小学生思い

定番の図鑑

 小学館の図鑑NEOは長年愛されている図鑑のシリーズだ。書店に行けばカラフルな表紙が目につき、大人でも楽しめるような詳しさと見やすさが魅力だと思う。
 このシリーズの対象は3歳から小学校高学年(~12歳)までをターゲットに据えている。広いレンジに対応するために各所にふりがなが振られていて漢字を読めない年齢であっても楽しみながら学習できるようになっている。


図鑑の表紙

 今回はこの表紙に注目してほしい。

 まず、鉄道という一番重要なタイトルの下に同色で「てつどう」と書かれている。電車大好きな子供たちなら表紙のグラフィカルな情報から何の本かはわかるだろうが、折角なら鉄道ということばを知っておいてほしいと思うのは良い考えだと思う。
 また、NEOのOの内側にはカタカナで「ネオ」と書かれていて読みがわかるようになっている(蛇足だが、上に小さい赤字で書かれているNature Earth Originの略がNEOとのこと)。
 しかしながら、「小学館の図鑑」や「DVD」に対してはふりがなが無い。「鉄道」を読めない年齢であれば「小学館」や「図鑑」も読めないであろうことは確かだが、区別されている。

ふりがなの使いわけは思いやり

 この本はあくまで鉄道の本だからその読みは知っておいてほしい。しかし、小学館の図鑑であることはそれほど重要ではないので読めなくても問題ではないという考えなのだろう。
 私であればつい自社名を知って欲しくてふりがなを振ってしまいそうになるが、小学館は禁欲的にそれをしていない。あくまで子供たちの学習のためになるように構成を検討しているのだろう。

 小学館の企業理念が素敵だったので引用しておきます。

出版物が世の中全ての悪いことを無くすことはできないが、 人の心に良い方向を生み出す、何らかの小さな種子をまくことはできる。

人生の中で大きく実となり、花開く種子をまくという仕事が出版であり、これが当社の理念です。

小学館



参考サイト



「きのこ」編に毒きのこを食用としている誤記ががあったらしい。
お持ちの方はご確認を、