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医ケアキッズフライト✈️プロペラ機編

琉球エアコミューター(RAC) 那覇発、久米島行き。RAC0883便。
帰りは 久米島発、那覇行き。RAC0872便。
使用機材は ボンバルディアDHC8-Q400CC。

ボーイング737編に続き、気管切開・人工呼吸器、加温加湿器、酸素ボンベ、サチュレーションモニター、胃ろう、吸引、導尿、電気毛布、カフアシスト、アンビューバッグ、吸入、などの医療処置やケアを使いながら、今度はプロペラ機にチャレンジする、あすかさん(18)のフライトをレポートしたいと思います。

機内最後方に乗ったボーイング737と異なり、こちらのボンバルディア・プロペラ機では、前方のシート3-5のAC席、計6席分にストレッチャーが設置されていました。(左窓側が2列シートなので、B列はなく、AとCは隣です)

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前方左側はシート番号2から始まるので、最前列 2-A,C  の後ろ6席 がストレッチャー用に倒されています。実際のストレッチャーはボーイングの時よりも幅が狭く、ほぼA列に収まるような感じです↓

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見てわかるように、何より不安なのは、あすかさんに手の届く場所に誰も座れないこと。2-Cに座るナースが一番近く。顔の見える3-Hにあすかさんのお母さんが座りました。僕(Dr)は、行きは5-Hでしたが、あまりに遠く感じ、帰りは4-H の方に代わってもらって4-Hに座りました。
最初の座席表と、通路側から見た感じにしたくて反転させているのでわかりにくいかもしれませんが、配置図を作ってみました↓

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離陸着陸時など、シートベルトサイン点灯時は、手が届きませんので、不安げに覗き込んでる、2-Cナースと、4-Hドクターの図↓

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フライト時間は30分程度と短いのですが、なんと行きのフライトは、天候の都合で一度もシートベルトサインが消えないフライトになり、しかも離陸後に「一度も消えない」ことを知らされハラハラしました。

なので、帰りは「天候不良でシートベルトサイン消せない可能性が高い」という情報をあらかじめ得て、心構えをしました。
かつ、3分でも良いのでサインが消える時間があると、とても助かる旨を、機長に伝えておりました。
結局、5分ほど 消してくれ、カフ圧の確認や、シートベルトのズレの修正などができて、とても助かりました。

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離陸着陸時の衝撃は結構ありましたが、あすかさん本人は、ボンバルディア(プロペラ機)に乗っている間、ずっとSpO2も100で、ご機嫌でした。揺れたり音が大きいのも楽しかったんでしょうねー。

あすかさんと機器の固定などはこちら↓

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何か処置が必要になったりした場合は、手が届かないことの不安があり、このタイプの座り方をする場合は、事前の準備や心構えが重要かな、と思いました。ストレッチャーの固定場所が変えられるかなどの相談も必要かもしれません。

航空会社の皆さんは、ボーイングの時もそうですが、可能な範囲で一緒に工夫を考えてくれ、行きの時の不便な点を帰りの便では改善できないか、など、改善点などについても質問してくれました。機器的に難しいこともあると思いますが、航空会社の皆さんとも一緒に創っていくというイメージが必須だと思いました。こちらの要望だけを伝えてのケンカ腰みたいになっては、良い旅にはなりませんね。やっぱり(軽井沢の時のJRでもしみじみ体験しています)。

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着陸後、自分のバギーに移ってから、バスで移動しました。常にスタッフがサポート、アドバイス、相談にのってくれるのもとても安心でした!

通称“フル装備”とも言われてしまう、あすかさんのようにあらゆる機器を使用するキッズが、これだけの旅ができたこと。楽しめたこと。
ぜひ、いろんな人につながり、多くの人の新しい体験や出会いに繋がってくれると、僕たちも、あすかさんも嬉しいです。
読んでいただきありがとうございます!!

繰り返しになりますが、今回のプロジェクト“久米島キッズケアラボ”は、イベントとしては終了していますが、久米島町のふるさと納税を通じた寄付の受付は継続しています。今回の体験を形にして次に繋げていくためにも、ぜひ応援をよろしくお願いします!↓↓



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