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2021 manga of the year

昨年に引き続き今年読んだ漫画で特に面白かったものを紹介します。             2021年に新しく読んだ漫画は40作品あったので、その中から10作品選ばせていただきました。

昨年のは書き物を意識しすぎて冗長な所があったので今年はさっぱり目にいきます。      気になる作品があれば是非読んでみて欲しいです。

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メイドインアビス

可愛い絵柄の表紙につられた人間をバリバリと頭から食べる食虫植物のような漫画である。

そういうジャンルは近年割と流行ってる気がするが(まどマギとかがっこうぐらしみたいな)これはそれ系の中でもちょっと高尚な感じがする、手塚治虫の漫画的な雰囲気が結構ある。

個人的にはボンドルドと戦ってるとことか価値の村?に着いてからの話よりも序盤のでかい毒蜘蛛みたいなのに刺されてるくらいが冒険してる感があって結構好き。

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東京卍リベンジャーズ

今年1番売れた漫画といっても過言ではないのではないだろうか。               近所のレジャー温泉施設がコラボしててグッズもほぼ完売していた。             温泉の一角がマイキーの湯と銘打たれてたのを見て、(この漫画こんな売れてたんだな…)と(どこがマイキー要素なんだろう…)と同時に思った記憶がある。

内容はタイムリープ物としては王道で主人公が過去に戻って行動を起こし、現在が良くなったりならなかったりする。

タイムリープ漫画と同時にヤンキー漫画でもあるのだろうが少年誌に載っているだけあって描写としては結構マイルドな感じである。      ドラッグとかレイプみたいなのが言葉でしか出てこないし死人は出るが拷問の末バラバラにされるみたいなのはない。 

            

そういう意味では健全な今の世の中で流行るべくして流行った漫画なのかもしれない。     過度にエグい漫画は人を選ぶ。

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葬送のフリーレン

既刊数巻にも関わらずものすごい勢いで流行っているアニメ化するかどうかにお金を賭けていいなら全財産突っ込みたいもはやコナンに次ぐサンデーの看板、と言っていいほどの漫画。

魔王を倒したパーティーの長齢のエルフがその後の世界で生きていく話。

割とありそうでなかった設定な気がするがその設定は活かされたり活かされなかったりする、単純に読みやすくて面白いファンタジー漫画である。

全クリした後のゲームやってるみたいな寂しさと虚しさと懐かしさがある作品。

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プルーピリオド 

自分にもこうやって知らない世界に飛び込んでみて、命を削って何かをしてた世界線があったのかみたいな詮ない事を考えさせてくれる漫画である。

高校生ニ年生まで全く芸術に関心がなかった主人公がちょっとしたきっかけからそっちの道に歩き出していくみたいな漫画なのだが、良くも悪くも自分(読者)の人生と照らし合わせてしまうようなエネルギーを持った作品だと思う。

登場人物が芸術に向き合ってる姿はとても大人びて見えるが大体のキャラが20前後なのでそれ以外のシーンは年相応の面が見えるのが良い。   飯とか奢ってあげたくなる。

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シグルイ

南條範夫による時代小説「駿府城御前試合」の中の1話を膨らませた正統派な歴史漫画。     今回紹介する10作品の中では1番お堅い内容かもしれない。

第1話で盲目の剣士と隻腕の剣士の戦いから始まるこの物語は1話の内容に向けて2話以降が進んでいく。                    盲目の剣士はいかにして盲目になりどのように戦うのか、それは隻腕の剣士も同じく…みたいな感じの話が展開されるが、時代物らしい人間臭い泥臭さと戦いの時の迫力のある一枚絵、たまに挟まれるシュールなギャグなど読む手が退屈することがない歴史を下敷きにした漫画としては最高峰の作品と言えるだろう。

完全に個人的な話だが数年前に静岡に行く機会があったのでその時駿府城公園を訪れればよかったと後悔している。              そのうち行こう。

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夏目アラタの結婚

おばあちゃんの家でダラダラなんとなく見ていた2時間サスペンスが思いの外当たりでめちゃくちゃ面白かったみたいな漫画。


内容はまんまサスペンス。          大量殺人の容疑で捕まっている女に主人公の男がとある目的で近づくがなんやかんやあって結婚するみたいな話。               出所してからとかじゃなく裁判中の捕まってる状態で結婚する。

ストーリーの面白さも勿論あるが、この女のキャラの面白さで結構回ってる気がする漫画でもある。                    女の話術やキャラクターや行動で、主人公を含むキャラクターが次々と殺人犯である女のやんわりとした味方になっていくのは結構恐ろしい所でもあるのだが、読者も割とそうなるように描かれてる気もする。

あなたも読んだら「あの子はそんな悪い大量殺人犯じゃないかもしれない…」みたいなオタサーのオタクみたいな心情に気づいたらなっているかも。

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地上100階

完全に主観だけれども、ここまで紹介した作品もこれから紹介する作品も比較的有名というかメジャーなものばかりだと思うのだが、この作品だけは隠れた名作として自信を持って紹介出来る。                    明らかに知名度と面白さが比例してない作品。

展開はマジでよくあるWEB漫画のデスゲームものなんだよ。

突然知らないところで目覚めた主人公     謎の場所で首輪を巻かれた状態でゲームが始まる何故か主人公は記憶がない          喚いてる女とかイキってる男はサクッと死ぬ

 

……いやぁ…よくある!本当によくみる!多分そんな展開100作品くらいある!っていうテンションで最初は読み進めることになると思う、俺はなった。

ただ進むにつれ…あれ?これただのデスゲーム漫画じゃなくね?めっちゃ面白くね?ってなるのよ!本当に!!

なんでかなと思って読み返してみて、ここが他のこれ系の漫画と違うわってなったのはこの漫画キャラにめっちゃ奥行きがあるのね。

持論になってしまうけど、デスゲーム系の漫画ってポンポン人が死ぬ故に、死んだ人は勿論生きてる人も他の人との関係性みたいな所からキャラを掘り下げるのが難しくなって結果みんなキャラが薄いなぁ…みたいになりがちなのよ。

でもこの漫画は完璧にそこを克服してる!主人公たちのパーティのキャラを細かいエピソードとか台詞とかで上手いこと立体的に見せてるし、一言で言うならキャラの人生が気になる感じになってる。

なんとなく他の紹介した作品に比べて、話し言葉になっちゃったりして熱量が高い気がしなくもないけどそれぐらいこの漫画は色んな人に読んで欲しい、もっと有名になるべき作品だと本当に強く思う。

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ザ・ファブル

生まれながらの殺し屋が一般人として生きていくことになるが色々とトラブルに巻き込まれる漫画…と2行くらいであらすじを語ると結構ありきたりな感じがするが多分面白さはストーリー以外の所にたくさんある漫画。

鬼門街とかシマウマとか反社が絡むちょっとバトル要素がある系の漫画の中でトップクラスの面白さを持つ作品だと個人的には思う。      読んでいて読みやすいというのがまずあるし、それは軽妙な台詞回しやキャラの面白さ、シーンの見せ方が上手いという要素の積み重ねの結果なんだろうなという気がする。

ヤンマガで連載してたと知って、あ〜となった記憶がある。                 ヤンマガの面白い漫画ってこんな感じだよねみたいな。

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少年のアビス

2021年最もハマった漫画と言っても過言ではない毎週楽しみだったヤングジャンプの発売日を気づけば少年のアビスの発売日だと認識するくらいには頭の中がこの漫画でいっぱいな年だったと思う。

キャッチコピーがワールドエンドボーイミーツガールとなっていって、ストーリーも割とそれに沿った内容になっている。           田舎で生まれ育った主人公やその周りの人々が家庭内問題や街全体に立ち籠める閉塞感の中で様々な形で人生に向き合う…みたいな漫画なのだが、フィクションだけれども魔法が出たりはしないので結構生々しい昼ドラみたいな展開が続いていく。

既読の人間には異論があるかもしれないがこの漫画の最大の魅力は主人公の担任の先生のキャラクターである。                俺はもうかれこれ一年くらい気づいたら柴ちゃん先生の事を考えてしまう生活を送っている。  これが恋なのかもしれない。

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からくりサーカス

今年ではなく俺の人生の中でも5本の指に入りそうなくらい面白かった漫画。          こんな面白い漫画を今まで読んでなかったのか…ってなった。

まずストーリーが良い。           序盤の数巻で主人公2人を巻き込む事件が起きるのだが、その事件が巻数を重ねていくにつれ過去に未来に展開していくのが本当に話としてよく出来ている。                  あぁこういう過程を経てああいう展開になるのか…とここからこういう展開になるのか…が同時に進んでいってストーリーが破綻しないのは作者藤田和日郎先生の手腕が凄まじいと言わざるをえない。

キャラクターも良い。            メインで出てくるだけでもかなりの数いるキャラクターを、生まれやどのように成長していくか最後はどうなるのかまで丁寧に描くので全てのキャラに本当に感情移入出来る。         それでいて一目見ただけでもどんなキャラクターか分かるようなデザインの秀逸さも兼ね備えているのは漫画のキャラを描く上で無敵ではないだろうか?

演出も良い。                最初の事件の片腕だけ残るシーンやサハラ砂漠でのラストの鳴海の表情、コロンビーヌの最期など区切り区切りに心に残るようなシーンを持ってくるのは漫画の構成として完璧と言わざるをえない。

多分この漫画に関しては無限に褒めれてしまうのでこのくらいにしておく、それぐらい無駄なところがない漫画なので漫画好きなら是非読んで欲しい。



来年も良い漫画に出会える事を願います。









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