2020 manga of the year
2020年、21世紀が間もなく成人を迎えようとするこの年がもうすぐ終わろうとしています。
これを読んでいる方にとって今年はどんな年だったでしょうか。
2020年という年を振り返るにあたり避ける事ことが出来ないトピックといえば世界中で猛威を振るった……………
やっぱやめよう
こういう記事を書く経験が皆無なので、それっぽく堅苦しい挨拶から入ろうと思ったがやはりというかなんとなく書いてて苦しい。
「今年は漫画をたくさん読んだので面白かったのを10個選びました良ければお読みください。但し”俺が””今年”読んだ漫画なので必ずしも最新作ではないし好きな漫画ベスト10でもありません。」
2行半で済む説明を堅苦しい挨拶で装飾する必要はないだろう。
ストーリーの説明は多分しないので気になったら読んでみてくれ。
ではどうぞ。
可愛そうにね、元気くん
今見出しをつけてて気づいたが 可哀そう ではなく 可愛そう なのがこの漫画を分かりやすく表していていいタイトルだ。
読み味としてはあまりいい表現ではないが登場人物に分かりやすく属性を振った惡の華みたいな感じだろうか。
ここでいう属性とは炎とか水とかではなくサゾとかマゾとかシスコンとかいわゆるオタクの言う属性である
様々な性癖を持った登場人物が繰り広げる群像劇
一言で言うならそんな感じだが、個人的にこの漫画の魅力はヒキの強さにある気がする。
この手の漫画の定番ではあるが主人公が抱える秘密が周辺の人間に暴露されるヒキでその話が終わり、えっ⁉そればれちゃうの⁉みたいな反応をしつつ次の話を待つ楽しみがあると思う。
それでいくとこの漫画は登場人物みな秘密があるからヒキ!ヒキ!ヒキ!である。起承転結でいうと転転転転!である。
性格の悪いことを言えば人の秘密と揉め事っていけないもの見てるみたいで目が離せないし面白いよね~そんな漫画である
因みにこれを書いてる翌日(12/24)に最終回がヤンジャン掲載予定
クリスマスイブに終わるようなロマンチックな終わり方は多分しない
推しの子
持論だが俺は漫画というものは10巻くらいから面白くなると思う。
キャラクターがおおよそ出揃い、昔出たキャラが再登場したりして盛り上がり、話に立体感が出始めるのがこのくらいの時期だからだ。
逆にそこに至るまでの序盤の展開は退屈で読んでて苦痛なことも結構多い、世界観や新キャラの説明にページが割かれてしまうからだ。
この漫画これを書いている時点では2巻しか出ていないが、30以上あった漫画の中からこれを選ぶのに特に迷いはなかった。
例外というのはいつでも存在する
この漫画の魅力は………なんだろう?
正直とにかく面白いとしかいいようがない…良くも悪くもエンタメに特化した漫画という事なのかもしれない。
そう考えてみれば漫画の読み味が内容に即しているという見方もできる。
ネット社会も含めての現代の芸能界においてのエンタメとはどういうものか、それを表現してくれる漫画になってくれる気が個人的にはしている。
因みにこの漫画の世界観を表現するのにぴったりな美しく煌びやかな画を描く作画担当の横槍メンゴ先生のTwitter@Yorimenは面白いので是非フォローすべし。
呪術廻戦
アニメ化もされまさに今話題沸騰中のこの作品。
掲載誌が週刊少年ジャンプということもあり読んでいる人も多いと思う。
かくいう自分も例に漏れずアニメ放送直前にまとめて読んだのだがこれがまた面白い!!
設定、世界観、キャラクター全てが高水準のまさに王道バトル漫画といった感じなのだが、毒味のない爽やかなノリきついな…みたいな捻くれたもうジャンプ卒業しましたよ勢(俺のことだが)が読んでもこれは面白い!となると思う。
この漫画の魅力は何だろうかと考えたときまず思いつくのは絵柄と世界観があっていることと演出のうまさがあると思う。
漫画の絵柄には写実的で完璧きれいさを求めるタイプの絵柄と多少雑味を入れて線を曖昧に描き読者に想像を委ねる絵柄の2種類があると自分は考えているのだが、その観点で行くとこの漫画は後者のタイプと言えるだろう。
好みにもよるだろうが雑味のある絵と和テイストのストーリーや設定はとても親和性がある気がする、和だけに。
演出のうまさというのはこれも好みによるのだが決めのシーンでの見開きの使い方やキャラの独白の時の背景の白さが個人的に好きだ。
まあこの辺りは読んでみてほしいとしか言えない部分ではある。
因みに作者の芥見先生はBLEACHの大ファンらしい、俺も好き。
MAJOR
今⁉となった方もいるかもしれないがしょうがない俺は今年読んだのだ。
言わずと知れた野球漫画の金字塔であり文字通りメジャーな作品…だが巻数の多さに腰が引けて読んでなかったのだが…正直後悔してる!この漫画めっちゃ面白い!
何が面白いって一般的な野球漫画で読者が予想されるような展開が主人公の人格からくる行動のおかげで簡単に滅茶苦茶になるのがいい。
それでいて試合は普通に熱いっていうのはいい意味で緩急がある。
自分は野球の細かいルールが分からないので(中学編の友ノ浦戦で寿也がドヤ顔で歩いてホームベース踏んだ理由がいまだに分からない)正統派の野球漫画が楽しめるかどうか不安だったのだが、ストーリーとキャラの魅力でページをめくる手が止まらなかったので多分野球のルール自体知らない人でも楽しく読める。
因みに現在は主人公の息子が主人公の第二部が20巻くらい出ている、女の子がたくさん出てきてみんなかわいい。
双亡亭壊すべし
双亡亭壊すべし!双亡亭壊すべし!この漫画を読んでひと段落着いた時あなたもそう声に出しているかもしれない。
現在も少年サンデーにて連載中のこの漫画、既刊20巻前後の作品だがとても面白い!面白いし面白い!
舞台は現代の日本だが超常的な力や生物によって過去の世界や地球外の世界とも繋がっていく、日本を舞台にスピルバーグ監督が映画を撮ったらこうなるかもしれない…そんな風に感じるほど濃密かつ壮大なストーリーがこの漫画にはある。
ストーリーの素晴らしさについて語ったが面白い漫画に不可欠な魅力的なキャラクターや熱くなるシーンももちろんある。
ただこの漫画のすごいところはぱっと見好きになれなさそうなキャラを気が付いたら滅茶苦茶好きにさせてしまう話運びのうまさにある。
↓が主人公たちの仲間なのだがどうだろうか?ぱっと見好きになれそうなキャラはいるだろうか?多分いないだろう、でも大丈夫壊れかけの人形を抱えた精神やられたお婆さんや黒目のない胡散臭い陰陽師を最初から好きなやつは誰もいないだろうが、この漫画を読んだ後あなたはこの人たちのことが大好きになっているだろうし気持ちの上で一緒に双亡亭に突入してるだろう。
グラップラー刃牙
今⁉となった方もいるかもしれないが(略)
シリーズとして出ているものはすべて読んだので厳密にはグラップラー刃牙シリーズというべきなのかもしれない。
有名な割には読まれてない漫画というのはたくさんあるが、この作品もその内にはいるのではないだろうか。
シリーズすべて読もうと思えば100巻前後あるし絵や内容がかなり癖があるので何となく敬遠してる人も多いと思うが、ぜひ一度読んでみてほしい気づけばその癖がたまらなくなるだろう。
この漫画の魅力……難しい。
読んだことがある者同士で盛り上がるのは簡単だが読んだことない人に魅力を説明するのは結構難しい作品なのだ。
「俺は花山vsスペックが一番好きだけど、君は?」こんな切り出しから2,3時間は簡単に話せるだろう、俺はこれを読んでいる人とおしゃべりできることを願っているのでまあとにかく読んでくれ。
ヒストリエ
小学生くらいのときにマンガ日本の歴史みたいな本を読んだことはないだろうか、あれを限界まで面白くしたのがこの漫画だと思ってもらえば多分分かりやすい、分かりやすいだけだが。
ただ語られるのは日本の歴史ではなく古代ギリシアのの歴史である。
アレキサンダー大王やアリストテレスくらいなら何となく聞いたことあるのではないのだろうか、この作品はそれらの人物が生きた時代を主人公エウメネスの視点で描く物語なのだ。
ではエウメネスという人物がどのような人生を送ってきたのかというと…みたいな説明をしたいところだが、正直キリがないし俺の言葉で聞くより実際読んだほうが分かりやすく伝わるとおもうのでぜひ本編を読んでみてほしい。
古代ギリシアの壮大な世界が君を待っている!
喧嘩稼業
前シリーズ喧嘩商売からの完全な続き物なので読む際はぜひそちらから。
非っっっっ常に面白い漫画です。
日常パートの肩に力を入れずに読めるギャグ、駆け引きと戦略熱い心理描写の格闘パート、そして過去の細かい描写を拾いつつの締め、これらがすべての戦いに含まれている一言でいうなら漫画が上手い漫画。
ジャンルとして分けるなら格闘漫画になるのだろうが(序盤はギャグオンリーだが)スピード感や技のカッコよさというよりかはキャラの思考やバックボーンを細かく描きそのキャラらしい結末のようなものを描いている印象。
各キャラの試合の結果というよりは、人生においてその試合がどのような意味を持っていて周りの人間に影響を与えたかという所が読んでいて印象に残るので、俺はたまらないほどこの漫画を気に入っているようだ
うしおととら
漫画に順位だの点数だのを付けることほどナンセンスな事もないが、俺の2020 manga of the yearは間違いなくこの作品である。
素晴らしい漫画 正直それ以上いうことがないくらい漫画として完璧な作品
序盤の主人公が急に力を得て相棒の人外と一緒に出てくる敵をなんとなく倒す展開を読んでいるときは(まあ昔の漫画とかアニメって大体こんな感じだよな…)くらいの感想でで正直あまり熱を持って読めなかった。
しかし中盤過ぎたあたりで主人公(潮)の周辺の人物が敵の策略によって潮の記憶をなくしてしまい主人公が心身共に打ちのめされるシーンがあるのだが、ここで自分の抱いた感情に驚いた。
死ぬほど悲しかったのだ。
潮に助けられ仲間になったはずの者たちがが皆刃を向け潮を敵とみなす様が正直見てられなかった。
自分は割と物語と現実を分けて考えるタイプの人間だと思っていたので、こんな事を考えながら漫画を読むことがあるんだなと今になって思う。
それほどあの世界にのめりこんでいたんだろう。
だからこそ皆が記憶を取り戻し、敵を打倒したとき涙が出たし物語を終わらせたくなくてページをめくる手が止まった。
そして最後まで読んだ後の気持ちは今でも覚えている。
良い漫画に出会えたな ってね。
2021年もよい漫画に出会えますように!
happy new year !!!
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