2021年に出会った素敵な楽曲たち #2 iri - はじまりの日
iriさんの2020年は「Sparkle」や「24-25」など、アップテンポな楽曲が多かった印象ですが、2021年3月にリリースされた「はじまりの日」は、自身の原点に戻ったと語られるように、落ち着いたバラード曲となっており、コロナ禍という状況を多分に反映した曲でした。曲のテーマは大切な人の喪失であり、ご自身の経験やコロナ禍で同じような経験をした人々に思いを馳せて作られたようです。これを聞けば前向きになれるといった曲では必ずしもないですが、iriさんの落ち着いた歌声を通じ、誰かが自身に寄り添ってくれるということを実感できる、とても素晴らしい曲です。今のような時代状況の中において、多くの方の心に訴えかける、普遍性をもつ楽曲になっていると思います。
その後、6月にリリースされた「渦」は、Yaffleさんとの共同製作ですので、いつものグルーヴ感満載のとてもかっこいい楽曲になっています。10月には、デビュー5周年のベストアルバム「2016-2020」も発表されています。さらに、初期の頃からの代表曲「会いたいわ」、「ナイトグルーヴ」のMVも新たに公開されました。このように、iriさんにとって2021年というのは大きな区切りになった年になったのではないかと思います。
iriさんの2022年は、既にアナウンスされているとおり、スタートからエンジン全開で突き進むようです。今月も代表曲「Wonderland」でTHE FIRST TAKEに出演されました。2月には新アルバム「neon」のリリース、春には全国ツアー（S/S Tour 2022 "neon"）の開催も発表されています。さらには、自身初の試みであるというアコースティックワンマンが4月に渋谷で開催予定です。今でこそiriさんはダンサブルなサウンドが印象的ですが、「はじまりの日」の製作の際に示されたように、ご自身の原点となるのはギターの弾き語りというのは変わらないのでしょう。2022年のiriさんの音楽が、どういった方向性をもって進められるかがとても楽しみです！
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