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Who are you?Vol.14/Daiki

Who are you?は、オランダ在住の日本人の方々に移住のいきさつや日々の生活についてお話をうかがう企画。気になる移住ストーリーをはじめ、お仕事の内容や休日の過ごし方、オランダの好きな場所や地域についてお話していただきました。


第14回は、アムステルダム在住のDaikiさん。




①オランダに移住した理由は?

ランドスケープデザイナーとして働きながら大学院で勉強できるプログラムを見つけたので、入学と同時にアムステルダムに来ました。日本の大学でランドスケープデザインを学び、卒業後に海外に出るか日本で就職するか考えていましたが、海外に行くなら今しかないと思って。イギリスも検討しましたが、現地視察をした際にアムステルダムの街に魅力を感じて移住先に決めました。

幼いころから身近に川や海があり、魚を捕ったり水遊びを楽しむ子どもでした。その影響からか水辺に特化した空間設計に興味を持ち、運河や湖などの水辺の多いオランダで学び働きたいと思うようになりました。
水の都アムステルダムは自分自信が水辺を楽しみながら設計活動ができるのでとても気に入っています。



②いつ移住されましたか?

2018年8月です。



③お仕事について教えてください

アムステルダム市役所でランドスケープアーキテクトとして働いています。
ランドスケープアーキテクトは街の景観をデザインする仕事。その場所がどのように人々に利用されるかなどを考えながら、生態系や自然環境に配慮しつつ設計をします。自分が描いたスケッチが図面となり、3Dになり、現場で形になっていく光景を見るとわくわくしますし、実際に人々が使用しているシーンを見るのは感慨深いものがあります。

現在は、アムステルダム東側のアイブルグという地域に新しい住宅地をつくるプロジェクトに携わっています。
街全体が完成するのは2040年ごろ。将来的には8000世帯ができる予定で、人工のビーチや公園などのパブリックスペースの設計に取り組んでいます。数年前には何もなかった湖の上に1から街を作り上げる夢のあるプロジェクトに携われていて楽しいです。同僚のほとんどがオランダ人なので、オランダ語で仕事ができるように今は語学の勉強に力を注いでいます。

オランダはワークライフバランスが整っている国。職場でも残業をする人はほとんどいません。プライベートの時間が十分に取れるのはうれしいことですが、限られた時間内で納得のいく設計をする難しさを感じています。デザインという分野だからこそ譲れないこだわりがあるし、もう少し時間をかけたいと思うことも。日本人としてオランダ社会で働いているからこその葛藤なのかもしれません。




④オランダの好きな場所は?

フォンデルパークです。
公園に走りに行ったあと、コーヒーを飲んで帰るのが週末の朝のルーティンになっています。犬の散歩をする人、ひとりでベンチに座っている人、ランニングをする人など、それぞれが思い思いの時間を過ごしているゆったりとした朝の風景が好きです。


アーネム写真:Daikiさん

一時期大学院のプロジェクトでよく訪れていた、アーネムという街も好きです。
オランダにしてはめずらしく丘があり、そこに流れる小川のせせらぎが聞こえるようなのどかな街。アムステルダムから1時間ほどの距離なのに、別の国に旅行に来た気分になれるのでおすすめです。




⑤休日の過ごし方は?

趣味のボルダリングをすることが多いです。
半年ほど前に友人に誘ってもらって始めたのですが、今では週に2、3回通うほど熱中しています。週末にはデンハーグやユトレヒトなど他の都市のボルダリングジムに行くことも。頂上まで登りきるという目の前のゴールに向かって集中できるのがいいところ。競争というよりは、他の人とアドバイスをしながら登る事が多く、ジムで出会った人と友達になるなどソーシャルな場としても楽しんでいます。
今年は大会に出ることも検討しています。




⑥ヨーロッパの好きな国や地域


スロベニア写真:Daikiさん

アルプス周辺国が好きです。
コロナ渦に自然に触れたいと思ってスロベニアに行ったことがきっかけで、毎年夏になると一人で山登りに行くようになりました。日本で生まれ育ったので、時々山や自然に囲まれたくなるんです。

スロベニア写真:Daikiさん

これまでにスロベニア、イタリア、ドイツに行きましたが、特によかったのがスロベニア。
川や湖、山、洞窟などの手付かずの自然が豊富で、他国に比べて観光客が少なかったので思う存分自然を満喫できました。水がきれいなのでビールもおいしかったです。山登りをしたり、川に飛び込んだり、地元のご飯を堪能したりと、自由気ままな夏の旅を毎年楽しんでいます。



上記リンク:
オランダの大学院Academy of Architectureでの修士設計作品。(2023年修了)
東京・隅田川の河川空間を改善するデザインに取り組む。




写真:Manami
文:Mako


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