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止まりだしたら走らないを読み、止まらなくなった自分

担任に「なんでもいいから活動メモを提出しろ」って言われたんですよ。なので物語の感想の足跡って題名で本の感想文を提出したんです。夜中にやっつけ仕事で作ったんでそりゃもう酷いもんですよ。ただひたすらに頑張って書いたので担任に提出するだけじゃもったいないと思ったんでここで消化しておきます。最近あんまり更新できてなかったしね。
公開処刑も同然ですがテンションが下がらないうちに載せておきます



物語の感想の足跡

「止まりだしたら走らない」
著者:品田遊
リトルモア出版

この本では現実がそうであるように、魔法を使ったり過去へ行ったり宇宙に行ったり動物が喋ったりヒーローが世界を救ったり…そんな摩訶不思議で非科学的なことは一切起こらない。

例えば、日々知恵袋サイトに嘘を書く男、他人の記憶に残りたいがために露出狂になった男、日本に慣れすぎた外国人、人身事故処理後の駅員、そして後輩と他愛のない話をする女子。 全て目に見えないだけでもしかしたらどこかにいるかもしれない、中央線の乗客たちを描いた、複数であり1つの物語だ。

これを読破したあと、しっくりくるものが多くあり、この出来事は実際に自分の前で起きた事、なんなら自分が経験したことなんじゃないか、そう思える。
実際人間の記憶に残るのは重要なこと以上にどうでもいいことやオチのない話ばかり残りやすい。そういった意味でこの作品のリアリティは凄まじく感じる。もはや「限りなく現実に近いフィクション」と呼べるだろう。

この絶妙なリアリティによる気持ち良さ、気持ち悪さを是非多くの人間に体験して欲しく思う。勿論、中央線を想像しながら。

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