元同室一考——「アカデミー時代の同室コンビ」について考える
はじめに
「アカデミー時代の同室コンビ」が、好きだ。発端も、結論も、とにかくここに帰着する。
以前からわたしをご存知の方がいらしたら、わたしがいかに元同室(以下「アカデミー時代の同室コンビ」を指す)を愛しているか、元同室に狂っているか、いやというほど実感されていることだろう。エリオスを始めてはや三年、「Crossed Change ~追想の円舞曲~」よりも以前から元同室に注目しているわたしだが、何故このふたりに惹かれるのかについてはわたしの感覚に拠るものでしかなく、その理由の明確化はこれまで怠っていた。いつかわたしが元同室について考えていることを整理したいと思いながらも、ついぞその機会のないまま今に至るが、今回Webオンリーイベントの開催をうけ、展示ならびに発表というかたちで元同室の考察を試みたい。
本論は、エリオスライジングヒーローズのストーリー、設定、他コンテンツ内情報を通して、ウィルとフェイスの関係性について考察を行ったものである。
なお、今後も新たに情報が開示されていくと考えられること、筆者の主観が大いに含まれることから、決して詳細な論考などではなく一ファンによる見解にとどまることを注意されたい。
諸注意
本記事の内容は一ファンによる見解です。
本記事をソースに本文引用を行わないでください。
本記事は、元同室本「楽園にさよなら」の執筆に際してまとめたものであり、この本の内容を補完するものでもあります。よろしければ、こちらの小説も併せてお読みいただけたら幸いです。
本記事は、Happy Elements株式会社「エリオスライジングヒーローズ」の画像を利用しております。該当画像の転載・配布等は禁止しております。
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本論
本論では、大きく三つの項目を設け、元同室の関係性について考えていく。
① ストーリー中でのウィルとフェイスの関わりについて
② ウィル、フェイスのパーソナリティについて
③ 元同室、そして兄弟の関係性の発展的考察
①ストーリー中でのウィルとフェイスの関わりについて
イベント「Crossed Change ~追想の円舞曲~」以前
元同室の関係性について語るにあたり、核となってくるのは当然、2022年6月30日に開催された仮面舞踏会イベント(以下「Crossed Change ~追想の円舞曲~」を指す)である。このストーリーを嚙み砕かなければならないのはもちろんだが、まず、仮面舞踏会イベント以前の元同室がどのように描写されていたかを振り返ってみたい。
2022年6月30日までに配信されたストーリーのうち、二人が会話をしているものは以下の通りである。
・ メインストーリー 1部4章 第1話
・ メインストーリー 1部6章 全般
・ イベント「COME TO THE RESCUE」 第7話
カードストーリーは把握し切れていないが、主なところではこのくらいだと思われる。
以上のストーリーを概観して言えることは、ウィルとフェイスの間には特筆すべき関係性は無さそうだということだ。二人について論じたいというのにありえない結論だが、ことエリオスにおいては、関係性が無いというのも一つの立派な描写ではないかと考える。
1部4章では、二人の会話が状況説明の役割を果たしている。情緒の描写が必要ないため、それが可能なのではないか。
機嫌の悪いフェイスのとばっちりを受けるウィル。ここでは、ウィルとフェイスの関係性が描写されているのではなく、フェイスの当てつけ役として、舞台装置的にウィルが用いられたのではないかと考える。B班のメンバーは残りビリーとレンだが、フェイスとビリーの間にはベスティという特殊な関係値があり、レンは性格上この立場に持ってくるのが難しい。同様に、性格上の観点からも、ウィルがフェイスの相手役として持ち出されたのではないだろうか。よって、6章での関わり合いは元同室に特有のものではないと考える。
ウィルからマリオンの話を聴かされるフェイス。ここでは逆に、フェイスがウィルの相手役として用いられている(ちなみにこのイベントストーリーでフェイスの出番はこの場面だけであり、事実上ウィルの話し相手としてのみの登場である)。ウィルがマリオンに心酔している様子を演出するために、マリオンを特別視しておらず、かつウィルが気軽に話せる間柄であるフェイスに、話をする場面が設けられている。
以上、具体例を挙げたが、要するにウィルとフェイスはフラットな、ニュートラルな友人関係としてここまで描かれてきたのではないか。アカデミー時代の元同室という設定から二人は旧知の間柄であると知れるが、ウィルにとっては重い感情を持っておらず、フェイスにとっては確執のない、どちらにとっても貴重な人間だ。エリオスの登場人物全体を見ても、このような関係性の二人組はあまり見当たらない。特筆すべき関係性の無い関係性、という点が、仮面舞踏会イベント以前の元同室であるとわたしは考える。
イベント「Crossed Change ~追想の円舞曲~」
来る2022年6月30日、待望の元同室イベントが実装された。上記の関係性のみで既に元同室が好きだったわたしだが、これまでのささやかな絡みをすべて上書き、否、底上げするかのような濃密なストーリーに、圧倒されたことは記憶に新しい。
このイベントでは、プロムにまつわる二人の過去と、現在の関係性のアップデートが行われている。同時に、現在の関係性そのものの解像度が大きく上がっており、以前の描写がどのような下地で行われてきたかが判明した。
・ 現在の関係性
最も強い印象、そして最も驚いたこととして、二人の関係性が軽口を叩けるほど気軽だということが言える。
これまでフェイスは、ブラッドには不機嫌に不安定に、ジュニアやオスカーにはからかいの笑みで、メンターにはのらりくらりと、人によって違う態度で接している(悪い意味ではなく、これは人間関係を円滑に築けるフェイスの特長だと思う)。そんな中で、わたしはビリーに対する態度がフェイスのニュートラルな対友人の態度だと思ってきた。塩対応、めんどうくさがり全開、挑発的……といった姿勢が、ビリーをはじめとする心を開いた対象に対する態度、つまり、ウィルに対してもそうだと考えてきた。これも、昔からわたしを見ている方はご存知だと思うが、当初わたしは元同室よりもベスティに凝っており、この二人についてもかなり思考を費やしている。
ところが、仮面舞踏会イベントで二人の会話を見ると、フェイスはウィルに対し、ビリーとはまた違った態度を取っていた。どこか緊張感のあるベスティの会話と比べて、非常にリラックスしているように思える。基本笑顔を浮かべており、からかいやひねくれた言葉は少なく、素直な印象だ。ここから、フェイスにとってウィルはかなり心を開いた友人なのだろうと考えられる。これが、仮面舞踏会イベント以前の特筆すべき関係性の無い関係性の正体なのだが、フェイス側から見ると他にない意外な関係性という印象だった。
ちなみに、当時の感想の全文はここから読むことができる。初読時の新鮮な狂いがそのまま記録されており、とても閲覧をおすすめはできない。
そして、この遠慮のない関係性が、二人の成長に大きく関わってくると思われるが、具体的内容については後に譲る。
・ 過去の関係性
具体的なエピソードは初めて明かされるものなので、ここで検討を行うことはしないが、二人の関係性という意味では、ほぼ予想通りと言っていいのではないだろうか。
優等生のウィルと、問題児のフェイス。イベント以前にも、二人は度々アカデミー時代に言及している。
仮面舞踏会を読んでからこれらの発言を振り返ると、ウィルはあまりフェイスと関わった印象がなく、フェイスはウィルによく口を出された印象を持っているということが分かる。これは、フェイスがウィルに抱いていた劣等感から、強く記憶に残っているのではないだろうか。
話は少々飛躍するが、2024年6月30日に開催されたイベント「あの日夢みた流星の夜」で、アキラがかつてウィルに掛けた言葉を、アキラが気にしているのに対し、ウィルは憶えてもいない(その上、手のひらを返して賛同したら喜んだ)というエピソードがある。これを、ブラッドも「ウィルらしいな」と評しているが、ウィルにはこうした善良すぎるがゆえ相手に複雑な想いを抱かせるところがあり、それが美点でもあり欠点でもあると思われる。
また、イベントの回想はプロムが失敗に終わった時点で幕を閉じており、これ以降に決定的な解決や仲直りがあったとは描かれておらず、このまま時が流れたと考えるのが自然である。ここから、どうして現在の親密な関係性になったのかについては、直接的な修復ではなく、各々の成長によって互いに心地よい関係性を築けたのではないかと考えている。が、これを提示するには根拠が足りず、今後の課題としたい。
イベント「Crossed Change ~追想の円舞曲~」以降
プロム以降、二人の間には特に出来事は無く、ふたたびゆるやかな友人関係が描かれている。主な関わり合いとしては以下が挙げられる。
・ Year-end & New Year Mochi Party!
・ Flower Fine Festival
・ Casrle of scary family! オスカーカドスト
・ アクアリウムに色彩を フェイスカドスト
どれも特筆するほどのものでもないと考えるが、仮面舞踏会が公開されたことで、特筆すべき関係性の無い関係性にも深みが出てきたと思う。どれにも飾らない友人の気軽さが感じられ、舞台装置であっても固有の関係性であっても、ウィルとフェイスが尊ぶべき関係を築いていることを考えさせられる。今後も、二人のどんなにささいな関わり合いも楽しみに味わいたいと思う。
②ウィルとフェイスのパーソナリティについて
ウィル・スプラウトの人間性
ウィルには、リーダーの資質があるものの、変わった感覚を持っていたり、自分の思い込みで突っ走ったりする面があり、やや独善的であると考えられる。
「お助け! クッキングヒーロー!」では、ウィルの味覚に問題があると分かった上で、相手の味覚をかえりみずに料理を作り続けていたことが判明。仮面舞踏会では、『楽しんで欲しいみんな』が誰なのかを考えられていなかった。
他のストーリーでも、冗談が通じなかったり、周りが置いていかれていたり、少々天然ともとれる描かれ方がされている。
同時に、ウィルは行動の理由を目的の達成よりも己の精神に置いているのではないかと考えられる。
「春よ届け! ハッピーイースター」では、イースターリーグの開幕のため自身の能力を使って木を芽吹かせる場面があるが、ここで「できる限りやらなきゃ……きっと後悔する」というモノローグがある。この時点でイースターリーグの開催は絶望的であり、それでも行動を続ける理由は、自分が後悔しないためだという。
1部9~10章でシャムスを匿ったりシリウスと対峙したりする行動も、事態が動く可能性は限りなく低かったとしても、自分が後悔しないために行動を取っていたのではないだろうか。
仮面舞踏会では、自分の過去の経験から、すべての人に手を差し伸べたいと思い、空回りしてしまっている。このことから、ウィルの精神論には過去の自分の救済といったテーマがあるのではないかと睨んでいる(が、論拠が足りない)。
ウィルのパーソナリティについては、フェイスが簡潔かつ的確な答えを出している。これに尽きる、として締め括りたい。
フェイス・ビームスの人間性
一方でフェイスは、周囲を見て空気を読んだり状況を把握したりすることに長けている。
この場面でのキースを連れ戻すための説得には舌を巻くものがあると、エリステを見て再度実感した。
先に触れた相手による態度の違いは、相手に合わせた対応が出来るということであり、それによってフェイスは誰とでも円滑に関係を築くことができていると思う。ウィルの項の最後に引用したように、人物を的確に見抜くことにも長けている。
序盤では、このスキルを逆手にとって、わざと相手の癪に障る言動をとっていると思われる場面も多かった。
一方で、積極性に欠け、流れに身を任せるタイプであるとも言える。これは元々の頑張らないというポーズの可能性もあるが、「ウエディング大作戦!」では仕事を抱え込むなど、主体的に動くにあたっては不器用なところが描かれている。
この話では誰かを頼るという手段を学んでおり、今後克服していく項目かもしれない。
総じて、フェイスは集団の調和を取ることのできるバランサーであると考えている。
③元同室、そして兄弟の関係性の発展的考察
ブラッドとウィルのこと
ブラッドとウィルは似ている。単刀直入に、そう思う。
これを果たしてわたし以外のどれだけの人が感じているのか全くわからなかったのだが、元同室の本を出すにあたり数人に尋ねてみたところ、全員から肯定をいただけたので、そう感じている人も少なくないと思いたい。
根拠となるのは、やはりまずメインストーリー1部9章であろう。
シャムス討伐の特別チームで、ウィルはリーダーを任される。理由として、能力面、性格面、模擬戦での判断や指示が的確、レンが言うことを聞くなどを挙げられ、ブラッドはウィルにリーダーの資質があると二回も言っている。
言わずもがな、メンターリーダーのブラッドにもリーダーの資質があり、つまるところ、第13期においてリーダーの座=ブラッドに一番近い存在は、おのずからウィルということになるのではないか。
仮面舞踏会では、ウィルがアカデミーで生徒会長だったという情報が初めて明かされている。
ブラッドもアカデミー時代に生徒会長を担っており(ディノ3話より)、ここからも二人の共通する資質が見て取れる。
また、「春よ届け! ハッピーイースター」では、一人で無茶をするウィルに対し、ブラッドが自分の過去の経験を話す場面がある。
このエピソードは以前アキラにも軽く明かされており、ブラッドはルーキー二人が自分と同じように無茶をしたとき、教訓としてこの話をしている。
今回、詳細が初めて語られたが、ウィルが自分と同じ傾向があるからこそ、仔細に話をしたのではないかと推測する。
この他にもまだ論拠はあったかもしれないが、一旦以上を見るだけでも、ブラッドとウィルが似ていると言うことができるだろう。
ウィルが生徒会長であったと判明したことから、リーダーの資質はアカデミー時代から顕著であったと考えられ、第13期のチーム分けの時点で将来のリーダーを見込まれてブラッドの下に配属されたとも考えられる。
ウィルとフェイス、そしてブラッドとフェイスのこと
フェイスがブラッドを追ってヒーローになり、ブラッドのようになりたいと思っていたことは、ほぼ周知の事実と言っていいだろう。
ところが、それは上手くいかずに、フェイスは腐ってしまう。「The Night Pool Party」内でブラッドから突き放されたことが主要因であると言っているが、周囲からブラッドと比較され、違うと言われ傷ついてきたことも事実である。
そして、非常に残念なことに、客観的にパーソナリティを分析してみても、ブラッドとフェイスの持つ特性は大いに異なっていると言わざるを得ない。当然、これはブラッドよりもフェイスが劣っているということではないが、フェイスがブラッドのようになることは相当難しいだろう。
そんな中、フェイスの周りにはブラッドとよく似た人物が存在していた。それこそがウィルである。
フェイスもアカデミーの成績は悪くないと言われていたが、やはり決定的に違うのはリーダーシップや性格的特性だろう。ブラッドが務めた、一学年に一人のみが選ばれる生徒会長の立場に、自分の代ではウィルが就いたことは、客観的事実として強い印象を残したのではないかと考える。
ウィルとフェイスが同室になった理由は明らかでないが、偶然そんな人が同室になってしまった可能性もあるし、優等生と劣等生を組み合わせておこうという意図があった可能性もある。どちらにしろ、フェイスには辛いことであったに違いない。
話は一旦現在に飛ぶ。
ヒーローとしてのプロムの運営とアカデミー時代のプロムの運営との、一番大きな違いは、フェイスが協力したか否かであるだろう。ウィルにも成長は見られるが、どちらもリーダーとして引っ張っているという点では同じだ。そして、思い込みや無茶をはたらくところも同様である。
そのウィルをフェイスが舵取りすることで、見事なまでに欠点を補っているように見受けられた。
ここから言えることは、フェイスには突っ走っていくリーダーの軌道修正をしたり周囲を見渡したりする、補佐的な役割が合っているのではないかということだ。
ここでは、ウィルがフェイスのスケジューリングや企画力を「(フェイスの)自分の才能」と言い、それを活かし『ヒーロー』として活躍していると評している。これまで、フェイスの「自分の才能」といえば音楽を指し、このような面を評価している例は無かったと思われる。よって、ウィルもまた、フェイスのことを的確に理解して協調できているのではないだろうか。
そして、この関係性はそのまま、ペアダンスのポジションにも例えることができる。
このスチルで、腰と手を支えているウィルはリーダー、肩と手に手を預けているフェイスはフォロワーというポジションだ。リーダーは踊りをリードする役目、フォロワーはリーダーをフォローする役目である。
このポジショニングは、それぞれのヒーローカードのスキル名からも明らかである。
仮面舞踏会イベントでは、ストーリーで『ヒーロー』としてウィルがリーダー・フェイスがフォロワーとして円滑に物事を進める様子を示し、同時にプロムというモチーフでウィルがリーダー・フェイスがフォロワーというポジションを見事に回収しているのだ。
また、ウィルもフェイスも各々がリーダー・フォロワーに向いていると考えられ、この関係性は今回に限らず、今後にも活かされていくのではないかと予測する。
ここで、ブラッドとフェイスのことを考えてみたい。
ブラッドとウィルが似た性質を持っており、フェイスがウィルを支えられるならば、フェイスはブラッドのようになるのではなく、ブラッドを支えられる存在になることがベストなのではないだろうか。
フェイスは「The Night Pool Party」以降、「自分なりの『ヒーロー』」について模索を続けている。現状、明確な答えは出ておらず、またブラッドの問題の解決なくして進展するとも考えづらいが、このフォロワーというポジションは、「自分なりの『ヒーロー』」の一候補になり得ると考えている。
別冊 元同室仲良し論
真面目な本論は以上で完。ここからは、ストーリー外の元同室の関わり合いを拾い上げて、自由に感想を述べていく。
さて、ストーリー外の元同室といえば、まずこれを挙げなければなるまい。
連想『ヒーロー』、「仲良し」の項目に、ウィルの名前を挙げているではないか。
断言はしていないものの、こんなものは根拠でしかない。フェイスが仲良しなヒーローはウィル。これは、れっきとした事実なのだ。
ちなみに、ウィルはこの項目にアキラとレンを挙げている。わたしは、仮面舞踏会のイベストを初めて読んだ際、ウィルは公私の私側にはめいっぱい人がいるが、公側の一番頭にフェイスを置けるのではないか、と思った。これが「特筆すべき関係性のない関係性」のことであるが、仮面舞踏会イベントから二年が経ち、次第に私的交友も見えてきている。これからの仲良し関係が楽しみだ。
二人は、エリチャンでも度々やり取りをしている。中でもわたしが個人的に好きなものはこれだ。
恐らく、フェイスがウィルにクラブの二人分の招待を渡したものと思われる。フェイスがウィルを招待することにも味があるし、ウィルがマリオンを連れてくるところでは「COME TO THE RESCUE」の短い会話を思い出させて秀逸だ。
また、カードストーリーは正史として扱うのが難しく、本論では触れられなかったため、ここにまとめて言及していく。
食べきれない食材の消費を手伝ってほしいと頼む回。連絡も気軽である。
ブラッドのために作った(要審議)環境音楽を、本人には渡せないが、ウィルにならあげることができる。忖度の無い普通の友人で、良い。
(そのため、ウィルが間接的に兄弟を繋げる役割を果たしている様子は散見される。仮面舞踏会ウィルのカドスト「Shall Will Dance?」など)
余談だが、二人と現同室のアキラやジュニアは、ウィルとフェイスが関わっている様子を、「仲良い」「楽しそう」と感じているらしい。
いずれも、ウィルとフェイスが会話したりやり取りをしたりした後のコメントである。やはり、リラックスした様子なのではないだろうか。
おわりに
仮面舞踏会イベントが実装されて、二年が経った。二年という月日は、彼らがアカデミーでのプロムを失敗に終えてから、『ヒーロー』としてのプロムで成功を収めるまでの時間と同じである。
その間、わたしは常に元同室のことを考えてきた。情報更新はほぼ無い、仮面舞踏会イベントとそれ以外のわずかな関わり合いから、二人とウィル・フェイスそれぞれについて、延々と考え続けてきた。
今回、元同室の本を上梓すると同時に、わたしが考える元同室についてこの考察をまとめることができ、非常に嬉しく思う。わたしの予測する通りに原作が進むとは全く思っていない。しかし、今この段階で想定できることを最大限検証し、彼らについて思考を巡らせるのは大変有意義な時間だった。
わたしは、これからもウィルとフェイス、元同室を愛していく。これを読んでくださった皆さまも、この考察や本を通して、少しでも二人について考えを巡らせてもらえたら、これ以上なく幸せだ。
この先、二人がどんな道を歩んでいくのか、楽しみでならない。
二人の未来が、かがやきのあふれる、充実したものになりますように。
2024.10.12 志田晃/お箸で摘む程度 拝
☆2024/10/12 Sunlight Days 特別企画☆
本日20:00ごろより、Twitterにて元同室学会を開催します!
学会とはいっても、わたしが開催したかっただけであり、要は元同室について真剣に語るスペース、の意です。
と言いつつ、学会の様式に則り、まずこの記事を追いながら発表を行い、次に質疑応答、終わり次第歓談……という流れにしたいと考えています。
質疑応答と歓談では、わたしと一緒にスピーカーで参加してお話しいただける方を募集しております。質問は、お題箱等に入れておいていただいてもかまいません。質問でなくても、感想、または元同室本に関することでも、なんでもかまいません。
皆さんで元同室について語り合いましょう! ご参加を心よりお待ちしております。
会場:志田晃 Twitter