第12回IVR認定放射線技師試験問題 Ⅰ臨床概論

問題 1. 心臓・冠動脈の解剖で正しいのはどれか。2 つ選べ。 
1.冠動脈分岐で OM は鈍角枝という。 
2.左心房の前方は心膜を介して食道が接している。 
3.左前下行枝は前室間溝を下行し心尖の横隔膜面に達する。 
4.右心房は左心房の後方に右心室は左心室の後方に位置する。 
5.心外膜の下面は大動脈に固定され上部は横隔膜に固定されている。 
 
 
解答 1、3
2.左心房は心臓の中で最も背側に位置し左心房の後方は心膜を介して食道が接している。
3.左前下行枝は前室間溝の中を下行し心尖の横隔面に達する。回旋枝は房室間溝を走行し後壁に達する。
4.右心房は左心房の前方に、右心室は左心室の前方に位置する。
5.さらに左右肺動脈によって肺に固定されている。
 
問題 2. 心電図で誤っているのはどれか。 
1.心電図の横軸は時間である。 
2.異常 Q 波の概念は R 波の 1/2 以上をいう。 
3.右脚ブロックは V5 誘導で幅広い S 波を認める。 
4.モビッツII型はウェンケバッハ型より重症度が高い。 
5.第II誘導は右手と左足の電位差を記録したものである。 
 
 
解答 2
1.心電図の横軸は時間を表し、1mm(1コマ)=0.04秒、縦軸は電位の強さを表し、1mm=0.1Vに設定されている。
2.Q波の幅が0,4秒以上かつ振幅がR波の4分の1以上のものを指す。陳旧性脳梗塞によく認められ、正常に認める心内膜から心外膜への興奮伝播の過程が消失し、起電力の外向き方向が失われる。
3.右脚ブロックはV1誘導におけるrSR型波形とV5 ,V6誘導の幅広いS波が特徴的である。左脚ブロックはV1誘導でQSもしくはrSパターンを呈する。V6誘導では中隔性q波が消失し、QRS波にノッチが認められる。
4.Wenckebach型房室ブロックはPQ間隔が徐々に延長した後に、房室伝導が途絶するのに対して、Mobitz II型では突然房室伝導が途絶ため重症。
5.右手から左足方向。
 
 
問題 3. 先天性心疾患で正しいのはどれか。 
1.PS ― 純型肺動脈閉鎖症 
2.PAD ― 動脈管開存 
3.VSD ― 心房中隔欠損 
4.TGA ― 完全大血管転位 
5.ECD ― 左心低形成症候群 
 
 
解答 4
PS:肺動脈弁狭窄症
PDA:動脈管開存
VSD:心室中隔欠損
ECD:心内膜床欠損症
 
問題4. 心拍出量の測定における熱希釈法で誤っているのはどれか。 
1.指示薬を熱に置き換えた方法である。 
2.複数回測定を行って平均値を算出する。 
3.熱希釈法は英語で Thermodilution method という。 
4.カテーテル先端を肺動脈主幹部に配置すると近位部孔は右心室に位置 する。
5.近位部孔より冷却した指示液を急速注入し肺動脈に位置するサーミス タより温度変化を測定する。
 
 
解答 4
RAまたはSVCに位置する。
 
問題 5. 心血管造影検査で正しいのはどれか。2 つ選べ。 
1.冠動脈造影のパルス幅は 4~8 ms で撮影する。 
2.肺動脈造影にはバーマンカテーテルを用いる。 
3.右心室造影には Swan-Ganz カテーテルを用いる。 
4.パワーインジェクタ使用時はカテーテルの定格圧を考慮しない。 
5.左心室造影の撮影方向は通常 RAO 30 および LAO 40 である。 
 
 
解答 1、2
3.バーマンカテを用いる(アンギオグラフィックカテ)
4.カテーテルの形状に応じてリミットを設定。
5.通常 RAO 30 および LAO 60である。 

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