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オプションって、そもそも何のこと?

オプションとは権利のことである。

 オプショントレードというと、FXなどで一定の時間内に基準価格より上か下かを当てるバイナリーオプションというものもありますが、ここでは日本証券所グループが取引市場の日経平均を対象にしたオプションを扱います。(これ以降は日経オプションを単に「オプション」ということにします)

 このオプションも証券市場で売買されています。トヨタ自動車や東京電力の株式も証券市場で取引されていますから、その点では同じです。ではトヨタ自動車や東京電力の株式などのトレードとオプショントレードとの最大の違いはどこかというと

図1

物というのは例えば自動車や鉛筆などが該当します。見えますし触ることもできます。自動車や鉛筆はお店で売買されていますよね。

権利というのは例えばお金を貸したらお金を返してもらえる権利があります。権利自体は目には見えませんし触ることもできません。しかしそのような権利も売買することができます。

オプショントレードというのは権利の売買であるということを念頭に置いておいてください。

(法律上厳密に物や債券のことを定義すると上の例とは異なりますが、イメージとして把握してください)

オプションの種類

オプション=権利という説明は先ほどしましたが、オプションで扱う権利は2種類あります。

図2

 では「何を」買ったり売ったりする権利かといいますと「日経平均」を売ったり買ったりする権利です。実際には「日経平均」そのものを売り買いすることはしません。売ったり買ったりしたものと仮定して取引を行います。具体的には今後説明いたします。

 日経平均を売ったり買ったりといっても、いったいいくらで売ったり買ったりすればいいのかわかりません。オプショントレードの場合もターゲットとなる値段があります。コールオプション(買う権利)でいいますと例えば

図3

のことを「日経平均を対象にした29,000円のコールオプション」といいます。なおこのターゲットとなる29,000円のような値段のことを権利行使価格、オプションの対象となる資産(ここでは日経平均)のことを原資産といいます。合わせて覚えておいてください。

本日のまとめ

・オプショントレードとは権利のトレードである

・何の権利かというと「日経平均を売ったり買ったりする」権利である

・日経平均を買う権利=コールオプション、日経平均を売る権利=プットオプション

次回はコールオプションとプットオプションの中身をもう少し詳しく説明いたします。

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