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泣き虫は嫌いだった話。#1

なんでもない1日を、ただ普通に過ごして、家に帰って自由に過ごす。
その間、いかに自分にとって効率よく動けるか、家の時間を伸び伸びと使えるか。ルーティンを組む。
そんな事を頭の片隅に置いて仕事をして過ごす日々。

デスクに戻り、ぎこちなく置かれたキャラクターもののお菓子を開けながら、早速イレギュラーなものと対峙。こうなることはさすがに予測できていなかった。
素朴ながらもちゃんと味もしっかりしていて、オマケに付いてきたシールも全23種と意外にも豊富。冷めた顔でそれを咀嚼しながら、手首を返してパッケージの裏を読み込む。
全23種。どれが出るか分からないタイプのやつで、シークレットにはホログラム、キラキラ入りだそう。
………えめっちゃキラキラしてね?
思わず咀嚼の動きを止める。え、キラキラしてるよねこれ。右手に持つそのシールと、左手に持つパッケージに描かれた全絵柄一覧。No.1から順に絵柄を照らし合わせるも見つからない。ということは…?

「先輩、なんで立ってるんですか」

??ん、え??はい?

デスクからの物理的な距離、見渡せるパソコンの連なり。声の主、先程のコンビニでのあいつ。

『………えーっ、と』
「なんかありました?」

数10分前の自分の動揺(とは信じたくないが)具合を思い出し、心の中のプライドと性格が滲み出る。


『…シークレットです』

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