非日常コース
今日は妻が出張で家にいない。
そんな日は後輩連れてラーメン屋に行く。
そしてお決まりのカフェで延々と喋る。
今日こそはと会社の愚痴を言わないように努力するが共通点が少ない分、会話の流れで言ってしまう。
みんな違ってみんないいと軌道修正を試みるが後輩に「全然リカバリーできてないっす」と突っ込まれる。
後輩の恋バナを聞くのがおもしろい。酔ってもないが内容はほぼ覚えていない。本心は興味がないのだろう。ほっぺが痛いほど笑ったことと喉が枯れてるのが充実感を物語る。
普段飲み会も行かないし残業もしない僕が帰宅時間が22時過ぎるのは本当に稀だ。
この時間の帰路は涼しく信号無視が合法化するほど車もないためスッと帰宅できる。
いつもより広い駐輪場が妻が不在なことを知らせる。
家に帰ると鞄を置く音さえ響く。
静寂が支配してる部屋もたまには悪くない。
同棲、結婚してから妻と電話することがほぼなくなった。
久しぶりに電話してみたがこれもまた悪くない。
付き合いたての意味のない長電話を思い出して2人で懐かしむ。
いつもなら寝てる時間に風呂に入ってる背徳感もまた悪くない。
非日常を挟むことで日常の素晴らしさの輪郭が鮮明になる。意味がないようなくだらない非日常もたまには悪くない。むしろ必要だなと思った。
この時間に食べるポテチは2倍美味い。
袋は妻にバレないようにゴミ箱の奥底に突っ込もう。
良い息抜きになった。今日も最高の一日だった。