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雑感|【ピクミン 4】⑩いろんな生命が生きている
『ピクミン 4』プレイ記⑩
(ネタバレあり)
長い長い救援物語、最後のダンジョンであろう『王の穴』の攻略です。ほとんどの階層で強敵が待ち構えひとつ下に降りるのも一苦労ですが、最後まで安全第一でダンジョンの深層まで向かっていきます。
そして、ボスラッシュが始まる――。
1|揺らぐ影
地下17階は今までと同じような入り組んだ迷路のような地形で、ところどころに壊せそうな土壁が建てられています。
特に敵の影もなく、のんびり脱出経路を探していたところ…。
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突如上から降ってきた透明のローラー使い。狭い通路を塞ぐようにコンクリローラーを転がしながらゆっくりとぽのおを追跡します。そんなやつが合わせて2体。
どうみても敵に挟まれたら負け。全員を轢き殺されないようにオッチンにまたがりながら移動します。
やつらの名前は「アメボウズ」。
透明なゼリーに細い手足が生えたような体で、バイクに跨るようにローラーを転がしながら近づいてきます。
これまでの原生生物って大なり小なりピクミンを『捕食』する生き物たちだったんですが、この敵は本当にローラーでピクミンを押しつぶすだけ。食事という概念すらない、異形中の異形です。顔といい名前といい妖怪に近いんじゃないか…?
おまけに実体を持たないらしく、ピクミンがまとわりつかないという特徴を持っています。なんなんだこいつ…。
しかしそんなアメボウズにも明確に弱点があり、それを突けば意外と簡単に倒せます。
その方法は、紫ピクミンが出す衝撃波に当ててびっくりさせること。こうすると、なかったはずの実体が露わになりピクミンたちも攻撃できるようになります。
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ある程度襲うと怯えて逃げ回るのですが、その時の様子も含めて妖怪らしさが増します。一体何なのかは謎のまま決着。意味がわかると怖い系の怪談で出てきそうなやつでした。
2|箱入り女王
ボスラッシュは続きます。
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次の階層で目に入ったのは、大苦戦の末攻略した「クイーンチャッピー」。しかも困ったことにこの前の部屋よりも狭い。転がられた時の逃げ場がほぼないほどみっちみちです。
どうやって回避するかというと、クイーンの両サイド、部屋の右下と左上に一つずつ設置された吹出口。乗っかると反対サイドに風の力で吹き飛ばしてくれます。
ただしのんびり攻撃していると当然その吹出口に間に合わない距離に頭とお尻があります。
欲張らないで、あっちへこっちへ八艘飛びをして避けることを余儀なくされる長期戦。
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しかし、一度見切った相手。たとえ地の利を失おうとも対策はバッチリ。蝶のように舞い、蜂のようにチクチクとピクミンを投げつけて消耗させていきました。
リセットもほとんど無くクリア。
流石にここまで(データ上)無犠牲を貫いてきただけはあります。
3|砂上の皇帝
柔らかい砂の上にどっしりと苔むした大岩。
まごうことなき大ボスがそこに眠っていました。
コウテイデメマダラ。おぽのがここまで見てきた中で一番でかい敵です。
とはいえチャッピー系でしょ〜とか舐めてかかって痛い目にあいました。
まずその舌。三回りほど小さいダイオウデメマダラにもある、脅威の粘着力を持つベロは少し触れただけで救助不能になります。
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その背中。先程苔むした大岩が見えましたが、それがこいつの背中なのです。岩ピクミンすらはね退ける硬度の背中、一切ダメージを通しません。そのため、プレイヤーは危険な舌が出てくる正面側での前突を余儀なくされます。
そしてその脚力。連続ジャンプや踏みつけ自体はさほど脅威ではありませんが、この地形、白い砂(…パン生地みたいにも見える)でできており、コウテイが着地するとポッカリとくぼみ水が滲み出てきます。
水に足を取られて溺れたピクミンたちが、呼び戻しに間に合わず舌に絡め取られてムシャムシャされるのを何度も経験しました。
頑張って水辺を避けていても、後半戦から咆哮を放つようになってきます。この声はドドロと同じくオッチンすらパニックに陥る、大絶叫。統制を取り戻すのに少しでも手間取ると少なくとも数匹の犠牲は覚悟する必要があります。
この期に及んでとんでもない規格外のやつが出てきました。
無犠牲には辛い瞬間。おぽのが見出した攻略法は、溺れない水ピクミンのみを連れて、右後方から右のアゴ下にめがけてピクミンを投げるという戦い方。
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とにかく激辛スプレーとオッチンのパワーを借りて戦い続けました。安易なトッシンは犠牲者を増やすだけです。ひたすらチマチマとダメージを与え、強敵を下します。
間違いなく初めてのクイーンチャッピー戦に並ぶリセット数。諦めない心って大事ですね。
4|犬が西向きゃ尾は東
ついにたどり着いた最深層。
ファイナルフロアで待っていたのは…
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ヤタノワスレイヌ。デカさはさっきのやつと同じぐらい…いやそれ以上?ルーイの指示に従い、オッチンと同じようにトッシンを繰り出してきます。尻尾にピクミンをぶら下げるとひっくり返って柔らかいお腹が出てくるのでそこをポコポコ殴り続けます。犬のお腹はなでてあげて。
しかしラスボス戦にしては思ったよりも余裕…というのもつかの間そんな事はありませんでした。
当然のように第二形態。
体毛は青白く、氷使いとなります。なんと体から雪玉を発射し冷気を吐けるように。恒温動物とは一体…。このモードもそこまで辛くはありません。
問題のその次第三形態、電気使い。
全身帯電して放電する毛玉を履くようになります。これがとてもつらい。というのも、ここまでほぼ一直線にやってきたとき、連れているピクミンの種類が電気に全然強くないのです。
ポンガシグサを利用しましたが黄色ピクミンは五匹だけ。この五匹だけで毛玉の破壊を実行する必要があります。放電する毛玉は半永久的に電気を放っており、触れると当然全員がしびれてピクミンが振り落とされます。
そして事故に繋がります。
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安心安全、全身全霊、無事故無犠牲を謳うおぽのとしては、この最後の最後の場面でピクミンたちを見捨てたくはない。一切妥協することなく敵とあたり何度も何度もリセットすることになりました。
やっとこさ倒せたところでまだまだ終わりではありません。
お次は火を吹きます。
この犬なんなんだ…。ピクミンは割と生き物としての考察の余地がありそうな部分もあるので、このラスボス、ヤタノワスレイヌも生き物としてデザインされているはず。
なのですが、この地で生き続けた結果、神性を得て人智を遥かに凌駕するパワーを手に入れたのでしょうか。謎は深まるばかりです。
お腹が弱いのは多分犬としてのサガ。
火を吐くものの、電気ほど足場を奪ってこなく対処が容易でした。行動を制限される苦しみ度的には、電気 > 氷 > 火といった印象です。
そろそろ終わりかと感じた直後、ヤタノワスレイヌの真骨頂、その大きな耳を羽ばたかせ中に体躯を浮かせます。
最終決戦の属性は…記憶に新しい赤い靄。
ピクミンの分類上はヤミ属性だそうです。
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地面の所々に赤の靄が広がり、空を飛びながら口からビームを放ち、ダメ押しの大咆哮であっという間にピクミンたちが消え去ります。
しかし最後の最後まで弱点は変わりません。お腹です。尻尾を掴んで転がしてからお腹に全員で突撃。突撃!トツゲキ!!
長きに渡る戦いもこれにておしまい。確かな達成感を手に、ヤタノワスレイヌの忘れ物、『キズナの首飾り』を入手して帰路につきました。
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次回は最終回、そしてゲーム感想文を綴ります。