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活躍するビジネスピン芸人は一匹オオカミではなく、運と人を引き寄せる

インディペンデント・コントラクター(IC)協会でいろいろなICに会うと、特に活躍している人ほどコミュニケーション力が高く、圧倒的にポジティブだと感じます。ICは自分の専門性を、複数の企業に提供する複業家です。ビジネスにおけるピン芸人です。

コントラクターともよばれ、以前は外資企業に勤めている人でないとあまり耳にしない名称でした。最近は日本でもICのような個人の専門家に仕事を依頼するケースが増えています。コンサルタント的な役割を担うのですが、多くはアドバイスやプランだけではなく、実際に現場に落とし込むところまで関わります。

独立した人というと集団生活になじめない、一匹オオカミ的なイメージがつきものでした。しかし、本当に孤立した状態でいると、仕事を受注するのは難しいものです。実際、ICは人脈が必要です。仕事は紹介で入ってきます。また、ICは人をつなぐ力も必要です。案件が大きい時は他のICや企業と組んでチームを編成するからです。

また「経営者は運を買う」と、IC協会創立メンバーの一人は表現します。良い仕事をするのは当然で、なんか良い方向にいきそうだ、また会ってみたい、という空気をまとっているICに仕事や人が集まってくると言うのです。

もちろん、ICは誰にも合う働き方ではありません。ひとりで経理やブランディングをしないといけません。孤独を感じることも多々あります。社員が何人いようと社長が孤独だといいますが、ICはもっと孤独です。だから、同じような立場を共有できるIC協会という存在があります。そういうコミュニティに属さなくても、話し相手になってくれるような人をちゃんとみつけるタフさも持ち合わせています。

一方、クライアントと伴走し、喜ぶ顔を見るために全力で自分の力を注ぎたい人には、ピンで働くというスタイルは、働く選択肢のひとつになるでしょう。ある程度経験を積んだ30代、40代、そして最近では50代半ばの人が、次のフェーズとしてICを選ぶ人も増えています。

興味を持った場合は、パッと独立してしまうのではなく、念のためICとして独立した人たちに会って、自分の向き不向きを確かめておくことをおすすめします。例えば、IC協会の個性的なICたちをみて「くせが強くて無理」だと思う人がいます。その場合は、まだ独立のタイミングではないかもしれません(実際にそう言われたことがあります。私はそんな中にいるのが好きなのですが)。「かっこいい、あんな人になりたい」と感じる人もいます。ICのエネルギーを前向きに受け取れる人は、ICポテンシャルもある、かもしれません。

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小林利恵子
変人コレクター
株式会社オプンラボ  代表取締役
近未来ハイスクール スクール長
NPOインディペンデント・コントラクター協会 理事長
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