6年使ってもまだ余裕で使えるバレンタインおじさん
バレンタインおじさんとは、バレンタインデーに無理矢理チョコを与えられ、ホワイトデーに高額な見返りを求められる、主に日本の会社で起きる女性から男性に対して行う一種のパワハラだ。
学生時代は、この時期になるとソワソワしたものだが、今となっては違った意味でソワソワしだすのだ。
男性にとってはたまったものではない。
だが稀にパワハラだという事に気が付かず、この時期になるとモテ出すことにアイデンティティを覚える男もいる。
それがミスターバレンタインおじさんことヨシオだ。
母親から、血を吐いてでも女性には優しくしなさいと育てられたヨシオは、その教えをしっかりと守り、毎年、ブラックサンダーをもらったら、ホワイトデーにはお返しにマンションをプレゼントする。
これを6年続けている。
借金まみれである。
ヨシオの職場の女性たちは「こいつは、6年使ってもまだ余裕で使えるバレンタインおじさんやな」と口をそろえる。