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銀行店舗の余剰スペースを有効活用し、地域の方の利便性向上につなげたい。 関西みらい銀行が取り組む、シェアサイクルを活用した店舗活用の新たな取り組み
大阪府大阪市中央区に本店を置く、りそなホールディングス傘下の「関西みらい銀行」。銀行がなぜシェアサイクルステーションの設置を始めたのか、狙いと効果について、関西みらい銀行 経営企画部 成長戦略室の松本さん、営業統括部の網野さんにお聞きしました。
余剰スペースの有効活用、支店職員の負荷もかからないことが決め手に
ー HELLO CYCLINGのステーションを関西みらい銀行の支店に設置した経緯を教えてください。
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松本さん:店舗の余剰スペースを活用した新しい取り組みについて企画をしていた際に、スペースの有効活用としてシェアサイクルのステーションを設置できることを知り、2022年3月からOpenStreetさんとの取り組みを開始しました。他のサービスも検討していたのですが、地域の方々にご利用いただけるという地域貢献の観点や災害時のインフラとして活用できることからシェアサイクルの設置に決めました。
また、シェアサイクルのステーションは設置店舗での管理業務が発生せず、支店の職員への業務負担が増えることがなかったことも決め手の1つですね。
ー 元々シェアサイクルについてはご存知だったのでしょうか?
松本さん:レンタサイクルとシェアサイクルの違いも初めはよく分かっていませんでした。シェアサイクルの事業者も複数ありますが、OpenStreetさんは大阪府の中でも多数の市に設置していて市を跨いで広範囲での利用が期待できると考え、弊社と親和性が高いと感じましたね。
地域のお客さまの利便性を向上させたい
ー 新しい取り組みだったと思いますが、当時はどのような思いで始められたのでしょうか。
松本さん:弊社がステーションを設置し始めた頃は、まだ関西でシェアサイクルがそれほど普及していない時でした。地域にお住まいのお客さまの利便を向上させたいという気持ちがあり、チャレンジしよう!と決めました。
設置当時と比べて、ここ最近は関西にもかなりステーションが増えてきており、私自身も移動手段としてシェアサイクルでを利用することがあります。
ー シェアサイクル設置前に不安だったことはありますか。
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網野さん:自転車がない、パンクしている、使いか方が分からない…など、さまざまな苦情が支店に来るかと思っていました。実際に3店舗設置した後に支店にヒアリングをすると、想定していた質問や苦情もなく、支店職員の業務負担もなく置けているということを知り、とても安心しました。
また、設置の際は大掛かりな工事が必要なのかなとも思っていましたが、工事も不要でOpenStreetの関西の事業者さんが設置してくださったので、弊社として準備することはありませんでしたし、撤退する時も簡単に外せるということで安心して置くことができました。
ー どこの支店に設置するのかは、どのように決められていますか?
松本さん:店舗リストをOpenStreetさんに見ていただいて、スペースの有無や近隣のステーション設置状況などから決めていただいています。設置する前は事前に現地確認をしていただいているので問題なく設置できています。
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シェアサイクルステーション設置が”違法駐輪対策”にも
ー 関西みらい銀行にとって、シェアサイクルはどういった役割を果たしているのでしょうか。
松本さん:一番のメリットはスペースの有効活用です。銀行の駐輪場は、銀行利用者以外の駐輪も多く、余分なスペースを閉鎖している店舗もありました。閉鎖していたデッドスペースにシェアサイクルのステーションを設置したことで、無用な駐輪を防ぎながらスペースを上手く活用できたことが良かったですね。
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ー 今後シェアサイクルをどのように利用していきたいですか。
網野さん:地域の皆さまだけでなく、銀行の職員が便利に使えるように、シェアサイクルを多角的な視点で考えていきたいですね。
コロナ禍を経て、店舗同士で助け合うことが増えているため、シェアサイクルでA支店とB支店を職員が行き来できていることはとても良い動きだと考えています。
また、シェアサイクルをBCPの観点からも活用できるよう模索していきたいです。
ー 最後に、今後のビジョンを聞かせてください。
松本さん:シェアリングの促進によるSDGsへの貢献や自動車利用の抑制によるCO2の削減、地域の皆さまの利便性向上にもつながるシェアサイクルは店舗スペースの有効活用の好事例だと思っており、2023年3月には設置店舗を増やしました。また、弊社がシェアサイクルステーションを設置していることをPRしていくことで、会社のブランディングにもつなげていきたいです。