世界各国のカスタマーサクセス2022年トレンド予測まとめ(ヨーロッパ、インド、米国)
先日公開した、弊社openpageのカスタマーサクセスのトレンド予測が人気だったため、番外編として世界でカスタマーサクセスはどんなトレンドになっているのか?もご紹介します。
本記事を見れば、カスタマーサクセスは世界共通の取り組みであり、潮流となっているトレンドは日本でも世界でもそれほど大きく変わるものではないことがわかるはずです。
また、やはり米国が最もカスタマーサクセスの考え方が進んでいるため、世界的な動きからみた今の日本企業の現在地はどうなのかも、わかる内容になっています。
※カスタマーサクセスの新規取り組み、デジタル化、効率化、スケールをご検討の企業様はお気軽にご相談ください!
ヨーロッパのカスタマーサクセス:2022年トレンド予測
ヨーロッパのカスタマーサクセスベンダー「Custify」社のCEOであるフィリップ・ウルフさんの記事を紹介します。
解説
カスタマーサクセスの人口増化、予算増加はデジタル化の波にのって一層加速していくことは、日本に限らず世界共通なんだと思いました。
働き方がデジタルになることで、それを支援するカスタマーサクセスの業務が増えていきますので、今年もカスタマーサクセスは盛り上がりを見せるでしょう。
また、弊社の2022年カスタマーサクセス予測と同じく、フィリップ・ウルフさんも「プレイブック」や「オフボーディング」について触れているのが印象的です。カスタマーサクセスの仕事術はノウハウ化が加速していくでしょう。
インドのカスタマーサクセス:2022年トレンド予測
インドのカスタマーサクセスベンダー「CustomerSuccessBox」の記事です。
解説
専門用語を説明しますと、「アドボカシー」は顧客の推奨・リファラル・口コミを促進すること。「エクスパンション」は他製品や他部署、別アカウント、別プランなど契約金額を拡大させていくことを指しています。
カスタマーサクセスの指標といえばチャーンレート/継続率がよく言われていましたが、昨今は、モダンな指標で言えばNDR/NRRのような取引売上の拡大もカスタマーサクセスの重要の役割なんだと言われるようになってきています。
またインドの技術力ならではの、カスタマーサクセスのビックデータを活用したAI活用や自動化にも触れられています。本企業のCustomerSuccessBoxは2016年設立のベンチャー企業ですが、数百万の機能イベントの計測と高度なAIモデルの開発に取り組んでおり、解約やアップセルの財務モデルを開発しているところのようです。
米国のカスタマーサクセス:2022年トレンド予測
アメリカのワシントン州にあるカスタマーサクセスベンダー「ChurnZero」の記事です。
解説
ChurnZeroは米国の先端的なSaaSベンダーに好まれているカスタマーサクセスツールであり、本記事も最新の時流が反映され、大変読み応えがありました。
1つ目に触れているのはNRRです。ChurnZeroは自身もベンチャー企業であり、ベンチャーファイナンスによる資金調達をする際に、NRRの指標について投資家に尋ねられることが当たり前になっていることについて記事では触れています。これまでは数多ある指標の1つだった指標のNRRは、米国ではすでにSaaS企業であればどの会社でも意識する最重要指標に変化しているようです。
2つ目はデジタル変革について。COVIDの影響から働き方にデジタルツールを用いることが必須になった昨今、カスタマーサクセスのリーダーもまたデジタルトランスフォーメーションに対応しなければならないと書かれています。すでに米国のSaaS企業では「イケてるカスタマーサクセスの支援ツールを活用できている企業なのか」がカスタマーサクセスの面接でも候補者に聞かれれるようになってきており、それが出来ない会社はCSのプロフェッショナルの採用が出来ない状態に陥っているようです。
3つ目は、CCO(カスタマーサクセスの責任者であるカスタマーサクセスサクセスオフィサー)の企業内の権力バランスの変化について。米国ではCS組織の責任者が企業における重要役職を担っている割合は増加しています。つまり経営におけるカスタマーサクセスの重要度が上がっているのです。
最後に、アメリカのサンフランシスコにあるカスタマーサクセスベンダー「totango」の記事です。
「フライホイール」はhubspotが提唱したモデルで、「THE MODEL」のような左から右に顧客を流すモデルではなく、カスタマーサクセスに成功した顧客によって新たな顧客を呼び寄せる循環型のモデルです。
Gainsightもこのモデルはカスタマーサクセス時代のものだと優遇しており、カスタマーサクセスをした顧客による新規顧客獲得(日本ではカスタマーマーケティングと呼ばれている)の重要度が強調されています。
また、ChurnZeroと同様に、「パンデミックをキッカケにデジタル化する世界で従来のCSアプローチを使用しようとすることは難しくなっている」と提唱。デジタルファーストな(まずデジタルを活用する)カスタマーサクセスが2022年で新たなCSアプローチとして刷新されていくことが説明されています。
最後に、PLGの高まりから改めて「フリーミアム」の戦略が強力なものとして磨き込まれることを紹介しています。セールスではなくまず無料でプロダクトを体験し、アップグレードする施策は米国のカスタマーサクセスにおいてトレンドとなっており、BtoCと同様にBtoBでもフリーミアム戦略が有効になる年となるでしょう。
おわりに
お読みいただきありがとうございました。
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藤島 誓也:Twitterアカウント
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