第4話ストーマ前夜④大腸がんだったらどうしよう
2024年4月13日
昨夜から大腸がんについてネットで調べまくる。やればやるほど落ち込んでいく。
最後は、アフラックのがん保険入っているから、ま、いっかぁとなる。我ながら適当。
治療が色々大変なんだろうなと思うと、やはり凹む。
午前に返金を希望されるクライアントの方が、二人ほどいらっしゃいました。
病状聞いて驚かれてました。
そりゃそうだよね。ついこの間まで何もなく元気だった訳だから。
お見舞いの御言葉いただき、恐縮。
昼頃、息子が孫(男 3歳)連れてやってきた。「がんかもしれない」と聞いて飛んで来たらしい。
愛いやつじゃ
但し昔から無愛想なやつで、それほど心配そうな顔してないのが面憎い
もしかしたらお嫁さんに尻を叩かれたのかも知れない。
孫は電車に乗れて楽しかったようだ。
「この子が小学生になるまで生きられるのだろうか?」
なんて、慨嘆するのが普通なのだろうが、そんなことはぜーんぜん思わなかった。
サイコパスなのか?
あるいは正常化バイアスがかかっていて、どうせ “がん”じゃ無い、と心の底では思っていたのかもしれない。
夕方、今度は姉がやって来る。年寄り同士、病気の話題で盛り上がる。
2024年4月14日
妻が新聞の切り抜きを寄越す。
パッと目に付くのは黒ビキニを着た女性が艶然と微笑んでいる写真。但し鳩尾のあたりに何か袋がぶら下がっている。
讀賣の連載記事の医療ルネサンスの、エマ・大辻・ピックルス氏の記事だった。
「オストメイト医師の挑戦」
2024年4月5日
※9月現在は讀賣オンライン 有料記事
シンクロニィティと言うか、カンが良いと言うか
人工肛門の可能性を数日前から予知したのか?
何日か前に記事を読んで、何故か記憶に残っていたので、旦那が人工肛門になるかもと聞き、連載を切り抜いてまとめておいたらしい。
以前から妻曰わく
「私の守護霊は昔のエライお坊さんで、そのせいか勘が良く、子供の頃は懸賞が良く当たった」
ホンマかいな
百歩譲って守護霊がアドバイスしてくれるのは分かるが、懸賞当たるのはチョット違うんじゃないかと思う。
大人の対応として、突っ込まない。大変な事になるのは分かっているので…
礼を言って褒めておく。
この日はクライアントの方お二人からお見舞いを頂いた。遠慮なく、かつ有り難く頂戴する。
これを書いているのは9月18日だが、おねだりはしないけど、貰えるものは遠慮なく貰うタイプです。
この時点で体重が55kgを切った。
(最盛期で64kg 直近では61kgだったと思う)
2024年4月16日
スキンケア外来
ベテランの看護師さん登場
人工肛門の説明を受ける
私、誤解してました。切断した腸を身体の表面で何か栓のような器具で固定して、そこから装着した袋に便を排出するのだと思ってた。
違うんですね。
腸は切断せずにお腹の穴から引き出し、便を出す穴を造る。穴以降の肛門側は縫い付けるかして閉鎖して便が行かないようにする。
腸は剥き出しで、固定もしないのです。最初、話が少し噛み合わなかった。
予習していったつもりでも、肝心なことを間違えてた。
便が入いるパウチは、袋状でストーマに合わせる穴が空いており、穴の周辺はやや硬い素材でドーナツ状になっており、そこに接着剤が最初から着いている。
また、ドーナツの周辺は絆創膏のような素材で皮膚に貼り付けるようになっている。
皮膚に接着剤で貼り付けるわけで、ストーマの大きさにピッタリあわせないと、モレの原因になる。
下の写真 指差ししている部分が硬い素材
黄色いのが肌荒れになりにくい特殊な接着剤
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また、接着剤のせいで皮膚が荒れるとパウチが剥がれやすくなるので、その辺の管理がとても大事とのこと。
肌荒れでストーマの周辺の皮膚がボコボコになるとパウチを貼り付けられなくなることもあるそうだ。
下が開閉出来るようになっており、そこから便を捨てる。
退院後は何回か外来で来てもらい、パウチの装着状態や周辺皮膚をチェックすることになる。
また、随時ストーマ、パウチのトラブル対応や何かあれば相談に乗ってくれるそうです。
(他の病院ではそのものズバリでストーマ外来と称しているところもある)
最後に、
「パウチが自分で装着できるようにならないと退院できませんよ」
と脅かされる。
なかなか面倒そうだ
何回かやればそのうち慣れるだろ、と気楽に考えることにする。
続く