
6/8点_インテリジェント ウェイブ(4847)で攻めるサイバー攻撃対策の最前線
インテリジェント ウェイブの概要
インテリジェント ウェイブ(4847)は、金融機関や証券会社向けにクレジットカード決済システム、不正検知システムなどを開発・提供するIT企業です。加えて、情報漏えい対策やサイバー攻撃対策といったセキュリティ関連のソリューションにも注力しており、国内大手カード会社への導入実績により、市場シェアを高めています。
同社のビジネス領域は社会インフラとしての性質が強いため、景気に左右されにくい強みがあります。さらに、AIを活用した高精度文書検索システム「OpAI」をはじめ、先端技術を活用した新規事業にも積極投資を行っており、技術力の高さがうかがえます。
収益性・技術力の評価 -◯
最新の決算によると営業利益率は約14.0%、ROEは約15.4%と、いずれも一般的な優良水準を上回ります。特にROEが10%を超える企業は収益性が高いとされるため、事業の効率的な運営が推察できます。さらに、自社開発のセキュリティソリューションによって不正検知やサイバー攻撃防止のニーズを取り込み、高い付加価値を生み出せる点は、技術力の裏付けとも言えるでしょう。
成長性のポイント -◯
売上高は前期比約8.6%の成長を遂げ、従業員1人当たり売上高が約29.5百万円と効率的な運営を実現しています。AI技術を組み合わせた新サービスの開発や、サイバーセキュリティ強化への社会的な要求の高まりは、今後も同社の業績拡大を後押しする要因となるでしょう。セキュリティ領域は市場規模が拡大傾向にあり、継続的な成長が期待されます。
割安感の検証 -△現在はやや割高
株価を1,250円(仮定)とした場合、PBRは約3.55倍、PERは約23.1倍と、バリュエーション面ではやや割高に映ります。一方、自己資本比率が54.7%と高い水準で、負債比率約82.7%と財務面の安定感も確保。配当利回りは1.6%(仮定)で、2%以上を求める投資家にとってはやや物足りない数値ですが、成長投資のための内部留保を重視している企業姿勢と捉えることもできます。
サイバーセキュリティとの関わり
近年は企業規模を問わずサイバー攻撃への備えが急務であり、セキュリティ投資は拡大基調です。インテリジェント ウェイブはクレジットカードの決済インフラから得た知見をもとに、高い精度の不正検知システムや侵入防止技術を展開しており、サイバーセキュリティのトレンドと強く結びついています。情報漏えいリスクを最小化したい企業のニーズを的確に捉えられることは、同社のさらなる成長に寄与するでしょう。
総評
同社は、金融分野の安定した需要とサイバーセキュリティの拡大トレンドを取り込むことで、収益性◯・技術力◯・成長性◯のいずれも優位性を示しています。一方で、株価バリュエーションはやや高め△に見えるため、投資判断には事業の将来性と株価水準を慎重に照らし合わせる必要があります。それでも、今後のサイバー攻撃対策市場の伸びを考慮すれば、同社の成長余地は十分に期待できるでしょう。
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参考URL
- [https://www.iwi.co.jp/company/about/](https://www.iwi.co.jp/company/about/)
- [https://engineer-shukatu.jp/company-10278/](https://engineer-shukatu.jp/company-10278/)
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