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システナ(2317)の魅力/次世代モビリティ事業への舵切り

収益性と技術力の裏付け

システナ(2317)は2024年3月期において、ROE20.8%、営業利益率12.9%と優れた収益性を示しています。さらに自己資本比率70.8%の安定した財務体質を持ち、配当利回り3.2%・配当性向56%と株主還元にも積極的です。これら数値は、同社が組み込み系ソフト開発からガラケー向け開発、そして自動車関連へと柔軟に事業シフトしてきた実績を裏付けるものといえます。GPSやカメラモジュールの制御技術など、長年培ってきた先端ノウハウが他社にはない強みとして収益基盤を支えています。

成長性の鍵:自動運転への取り組み

ガラケーから車載システムへ事業をシフトした実績が示すように、同社は市場ニーズを見極めて素早く舵を切るのが得意です。なかでも注目は、自動運転やADAS(先進運転支援システム)への取り組み。SBドライブの遠隔運行管理システム開発を受託するなど、実案件での実績を積み重ねており、車載分野の売上が拡大することで今後の成長エンジンとなる可能性が高いです。また、「データ経営」を通じた原価管理の高度化により、さらなる営業利益率アップ(目標は15%)も視野に入っています。

割安感をどう見るか

株価指標ではPBR3.82倍、PER17.3倍という水準が割安といえるかは意見の分かれるところ。ただし、前年度比33.5%増という伸び率や車載領域の拡大余地を考慮すると、高水準のバリュエーションでも投資妙味はあると考えられます。配当利回り3.2%のインカムゲインに加え、将来的なキャピタルゲインも見込めるなら、長期保有の候補として検討する価値は大いにあるでしょう。

まとめ

スマートフォンへ転換を迫られた過去の苦境をバネに、今や自動運転や決済システムといった成長領域まで幅広く手掛けるシステナ。技術力を武器に、限られたリソースを最適配分する経営判断のスピードは他の中堅IT企業にない強みです。今後、自動運転市場がさらに活況を呈するなかで、同社の存在感がいっそう高まることが期待されます。

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