大好きな劇場版名探偵コナンに思うこと【懐古主義】

こんにちは。極めて懐古主義的かもしれませんが、近年の劇場版名探偵コナンに不満があります。

とはいえ私は劇場版名探偵コナンが大好きなのは間違いなく、全作品少なくとも配信では観てるし、ここ5年ほどは劇場で観ています。これからたくさん不満をぶつけますが、それはコナンを否定したいわけでも、観ない宣言をするわけでもありません。2025年公開作も絶対劇場に観に行きます!楽しみです!毎年最高な新しい映画を作って頂きありがとうございます!

不満1
コナン君の精神年齢が年相応になってきてかっこよくない
特にサブマリンで思いました。ピンチの局面で味方に当たってしまうコナン君。確かにあの状況は当たりたくなるでしょう。普通なら。でもコナン君は当たらないんじゃない?実際は高校生だけど危機的状況ではそこら辺の大人より冷静で成熟しているのがコナン君の魅力じゃなかったのか?そのコナン君が当たっちゃうくらいピンチなんだよ!って言われても…シンプルにコナン君ちょっと嫌なやつだって思って応援しにくかったよ…昔のコナン君なら黒背景で「やばいやばいやばい」って脳内でじたばたしまくって、結果的に、ではあるかもだけど仲間には当たらないんじゃないかな…

不満2
少年探偵団がクソガキ過ぎる
初期5作品辺りと近年の5作品をぜひ比べて欲しい。確かに少年探偵団はいわゆるクソガキ、マセガキだと思う。しかしながら彼らには彼らなりの想いがあり、シンプル駄々っ子じゃなかったはずなのだ。それでも元太は一貫してクソガキと言う人もいるだろうが、そんな人ほど初期作を観てほしい。元太のヘイトが絶妙に調節されていることに気付くはずだ。今の元太はただのマナーが無さ過ぎるクソガキである。それが一般小学1年生ではリアルかもしれないが元太のリアルではないと思う。無邪気で人が嫌がることをあんまりせず、文句を言うときもどこか愛嬌があった元太が恋しい…助手席でお菓子こぼしながら全部食べて悪びれもしない姿勢は普通に引いた。昔の映画で彼が不平を述べるときはあくまでも、「自分が不満に思っているし、みんなも不満に思ってそうなこと」を念頭にしていたように思う。「~しろよな」というセリフはそういった彼なりのこだわりが見えるセリフだったと思う。

不満3
阿笠博士が不憫過ぎる(周りの態度が辛辣過ぎる)
劇場版ファンなら阿笠博士によるダジャレクイズコーナーが、今回はどんな魅せ方をしてくるのかと楽しみにしている人も多いだろう。私もその1人だ。ちょっと頭が良くなった気分になるからだ。しかしその感覚が失われて等しい。近年のダジャレコーナーでは、阿笠博士は始める前からひよってるし、哀ちゃんは謎に母親目線、少年探偵団にいたってはブーイングである。少年探偵団よ、お主たちは誰に北海道まで連れてきてもらっとるんや?誰にスイカやメロンやなんやらをご馳走になってるんや?博士も友達やろ?もっと前のめりに参加しろよ!斜に構えてるんやないぞ!コメントが辛辣過ぎて観てるこっちがしんどくなるんやで。ビックリ発明品を出すためだけの少年探偵団登場シーンとか、そのためだけに一回博士を落とすシーンとかは、映画上必要かもしれないけど、博士大好き人間からするとつらい…

不満4
蘭姉ちゃんが27歳くらいに見えてくる
摩天楼の蘭の最後のセリフを思い出して欲しい。あの可愛さ、そもそも摩天楼は不朽の名作であることは間違いないが、名作っぽく終わらすのではなく、可愛さで落とすことによって、より一層摩天楼の評価(私の)を押し上げている。まぁこれは色んな人が思ってそうだから多くは語る必要はないでしょう…でも蘭姉ちゃんはずっと大好きだし声優さんも大好き。ナミを一時期やってたときも結構好きだった。

不満5
なんか最近のコナン君周辺の人たち、声に棘があって気まずい
これはコナンシリーズが余りにロングランで声優さんが最高だからこそ、発生してしまった問題かもしれない。セリフのチョイスが棘がある傾向にあることは間違いないが、声優さんの演技のニュアンスも棘を感じる。特にコナン君とあゆみちゃんと元太。

不満6
小五郎がただのダメおやじになってしまった
声優交代問題ではないと思う。やはりこれは脚本、演出上の問題だと思う。納得できない人は14番目のターゲットを観てほしい。確かに序盤の小五郎は奥さんがいる目の前で十和子さんに目を奪われるなかなかのクズ夫ぶりだった。しかし、アクアクリスタル崩壊後、溺れた蘭をコナンが助けた後、小五郎が何と言ったか。派手な見せ場ではないが、あの一言が出るか出ないかで大きく違うと思う。私は14番目を観るときあのセリフで泣くようになったよ…最近聞いてないのよ。小五郎の静かな大人のセリフ…あと最近の小五郎は、冷静にしゃべっているシーンでも「かかってる」ように見えるときがある。探偵を演じている感というか…大丈夫だよ小五郎…あなたは普通にしゃべるだけでしっかり探偵だし正義感あるしかっこいいよ…

不満7
作画よ…アップの止め絵のとき、輪郭異様に太くね?
サブマリンで特に思った。五稜郭でもあったと思う。全部じゃないけど、5カットは気になった。コナン君のメガネのつると同じくらい顔の輪郭線太くて真っ黒なカットあったよね?引き目で作ったカットを引き延ばしたのでは?って思ってしまった。

不満8
モブ3D改善期待
フィストで特に思った。五稜郭では改善されていたと思うが、まだまだモブの動きが無重力…ニコ動初期世代の自分からすると「おまいGONZOの方がまだ力感あったぞ?」と思う。2025はきっと良くなってるはず!

不満9
こだま監督の構図は最高だった
TV版コナンの過去話リメイクで話題にもなった構図の緊張感問題。劇場版16:9アス比でもこだま監督の構図は最高だったから、4:3→16:9問題ではなく、構図に対する方針の変化だろう。かっこいいキャラが真ん中にばーんと出る構図は確かにかっこいいのだから、脚本上の力関係バランス関係を構図に反映させない方針に変わってしまったのだろう。しょうがないと思う。近年の構図の方が興行収入良いし。しょうがないが…こだま監督の構図はさすがアニメレジェンド、構図やキャラの配置が語る言外のセリフが豊か。まぁ、構図の豊かさを優先するあまり、背景やコナン君と毛利小五郎の身長差がえげつないことになっていた気はするが…ちなみに近年のコナン君はしっかり小学一年生体型になっていてケレン味は薄くなりリアルになった。これも実は私は不満である。ベイカーストリートのときの第一関節がなさそうなシンプル超長い指の作画でも全然ええんやで?今の時代に合わんか?

不満10
BGMの選曲おかしくね?
五稜郭で思った。緊迫感あるシーンでお気楽ワルツみたいなん流れてて、どうなん?って思った。過去のBGMはシリアス過ぎて五稜郭には合わなかったのかもしれないし、世代交代も必要だ。だが…五稜郭のBGMは私には合わなかった…彼はGレコでも合わないと感じたが…今後の改善に期待。彼作曲ではないが、シリアス推理シーンの効果音「ダッダーン」は私には合わない…シンセなのかわかんないけど、綺麗な音色が印象に残ってシリアスになり切れない。そりゃ過去作の効果音が怖すぎるってのはあるかもしれないが…なんちゃってシリアス過ぎません?

不満11
「いつものあれ、やっちゃいなさいよ」のくだり、斜に構え過ぎないで欲しい
私は真剣に、コナン君の「真実はいつも1つ」が大好きだ。コナン君はいつも世の中の事故や犯罪に1人で立ち向かっている。コナン君の姿勢がそのまま私の理想だから、あんまし茶化さないで欲しい。真実はいつも1つっていう言葉のアンサーで「事実は1つだが真実は人の数だけある」的な考え方が普及して、それもそうだな、って思う人が増えたと思われるので、「真実はいつも1つって言いきるのむずくね?」ってなっていると予想。でも茶化し過ぎないで欲しい。

不満12
蘭姉ちゃん人間辞め過ぎないで欲しい
サブマリンで、長距離高低差ジャンプをしてて流石に引いた。あの可愛かった蘭姉ちゃんを返して欲しい。漫画でコンクリにヒビを入れてたからいいじゃん、っていうのは確かにそうなんだけどさ…あれはコミカルなシーンだからセーフなのであって、なんかシリアスっぽい雰囲気であれは引くって。今の蘭姉ちゃんだったら天国へのカウントダウンの飛び降りも一瞬でやるし窓ガラスも一撃で割りそう…

不満13
毎年ネタを作るのは非常に難しいとは思うけど頑張って欲しい
初期作品の素晴らしい要素として、「劇中で人間関係が進展している」「登場人物が成長している」が挙げられる。初期劇場版の園子と蘭の友情を交わすシーンは基本的に泣く。ただこれは、20年以上ロングランだと、年々難しくなることはみんな分かっていることだ。だから、ちょっと恋愛が進んだ感じにするしかないのは理解できる。ここはプロの皆様に、伏して「いいのを作って下さい!!」とお願いしながら、少しでも制作費の足しになるよう劇場に足を運び、配信を回しまくる他ないだろう。

最後に
コナン劇場版への最たる不満はきっと「推理してないやん」とか「ただのとんでもアクション映画じゃん」とかだと思う。そこは脇へ置き、今回はキャラ愛の足りなさや映像作品への愛の足りなさを訴えてみました。原作読者ではないので私にこんな不満を並べまくる資格はないし、興行収入が伸びまくっているから今更過去に匹敵する高品質推理ドラマ脚本・高品質構図を作るっていう判断はできないと思う。私がプロデューサーとかでもきっとそうせざるを得ないと思う。だからこそ、今の方針が変わらなさそうなので、気持ちが収まらずこんな文章を書いてしまいました。申し訳ございません。何度も申し上げるが、コナンは大好きだし、これからも未来永劫観るつもりだし頑張っていただきたいし、ありがたいと思っております。今後も制作陣皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。

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