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鬼と仏と。 秋田→青森②
秋田新幹線こまちが秋田駅に到着したのは10:38。そんなわけで、
3枚で 語ってしまおう 秋田駅。
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からの
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(美人を育てるらしいぞ)
すぐに乗り換え追分駅へ。
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自転車を組み立てて走ること1.5km。
■11:23 秋田県立博物館■
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猿くん肩身狭そうである
ここでのお目当ては菅江真澄資料センター。
江戸後期の旅行家でもある菅江真澄は三河国(岡崎説と豊橋説あり)の生まれ。
国学を学んだ博識を生かし、郷里を離れて北に向かった。
信濃や越後を経て、出羽と陸奥(当時の東北はこの二国)から蝦夷地(北海道)をめざそうとしたが、おいそれと旅行が許される時代ではなかったこともあり、軟禁されたり日記を没収されたり。
苦労の末に蝦夷地にたどり着き、アイヌの人々の暮らしを絵や文で記録した。
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こんな方なのだと思っていただきたい
俺もそうする
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あと気になったのは、
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縄文後期(約3~4千年前)なのかな
夏至の日没点を示すとのこと
つまりは祭祀に使っていたと
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こんなんでお茶入れて飲む人もいないわけで
つまりは祭祀に使っていたと
(5日目に登場する合掌土偶と顔が似てる)
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強そう。ザ・鎌倉☆
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見ているこちらも幸せな気分になる
イケ不動賞を差しあげよう
田沢湖&マタギ資料館をすっ飛ばしたおかげで時間的余裕ができた。
追分駅を起点とする男鹿線に乗り、向かった先は上二田駅。
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夢と神話の里とはメルヘンなり
でも、その前に。
■12:53 八郎神社■
八郎太郎は八郎潟に棲む龍である。
十和田湖(青森県十和田市と秋田県鹿角郡小坂町)のヌシでもあったが、南祖坊という修行僧の法力に敗れて追い出され、紆余曲折の末にこの地の大地を割り、八郎潟を作ったという。
この話には続きがある。
田沢湖に辰子姫(こちらも龍)という美しい女性がいると知り、八郎太郎は人の姿に化身して会いに行った。
辰子姫も八郎太郎の求愛を受け入れ、めでたく夫婦となったのである。
なんと、ハッピーエンドですよ。
龍がらみのお話は不幸な結末が多い。
辰子が龍になる話も、八郎太郎が十和田湖を追い出される話も悲劇的ではある。
しかしながら、この物語の結末だけは希望にあふれている。
そこに強く惹かれた。
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祭神は和多津見命。そうきたか
■13:08 八郎まつり伝承館■
2024年の祭礼は8月11日(日)に行われている。
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左の宝珠をくわえたほうが辰子龍かな
全長64mにも及ぶ二体が市内を練り歩くそうだ
ちょっと資料読みが不十分で、龍になった辰子姫が人間に化身できるかどうかの裏がとれていない。
ご存じの方、いらっしゃいますか?
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八郎太郎は冬には田沢湖で辰子姫と暮らすため、不在となった八郎潟は凍ってしまうのだそうだ
■14:00 天王グリーンランド■
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男鹿半島に面する海が見える
夢と神話の里ということでフィーチャーされているのがスサノオ神。
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左はマスコットキャラの「スサのん」
スサのん、おうちに帰るのん
気をつけて帰ってのん
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(公式HP上では「伝承館 潟上パークセンター」)
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こちらから申し上げることは何もございません
何もございませんよー(笑)
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奇稲田姫のご両親でないならばイザナギ&イザナミだよね
こちらの世界線では両神は死に別れてはいなかった
仲睦まじく暮らしていたってことになる
優しい世界がここにも(涙)
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進化第2形態(牛と合体)はいかつい感じ
最終形態でツノが生えて牛頭天王になられると
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ヤマタノオロチ戦に勝利し、草薙の大刀(くさなぎのたち)を掲げる
右手に持っているのは十拳剣(とつかのつるぎ)
傍らにいるのはクシナダヒメ
櫛(くし)にフォームチェンジできる
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八雲(やくも)立つ 出雲八重垣(いずもやえがき) 妻ごみに 八重垣作る その八重垣を
(日本最古の和歌なのん)
いやあ、思いもかけず楽しかったな。
田沢湖に行ってたらここには来られなかったってことを考えると災い転じて福となす的な。
『記』『紀』におけるスサノオ神の扱いの違いやら神仏習合についても、無理やり解釈しようとせずに別アースだったり進化形態ととらえることで、俺としては腑に落ちる。俺だけは。
牛頭天王ばかり持ち上げてると地元の八坂神社に参拝しづらいし(汗)。
おや、例大祭のポスターだ。
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え、ちょっと待って。牛乗巡幸って書かれてる
「巡幸」とは天皇による巡行を意味するはず……
あっ(察し)
東湖八坂神社か。いい機会だから挨拶しに行こう。
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■16:10 東湖八坂神社■
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かわいいなあもう
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例大祭ではスサノオに扮して牛に乗る
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開放感があってとてもいい
龍ヶ崎の撞舞を調べていく中で、こちらで行われているくも舞との関連があるのではないかと考えた。
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(天王グリーンランド内・八坂の館の案内板より)
その後、龍ヶ崎の撞舞当日に地元ショッピングモール内で開かれた写真展(龍ヶ崎の撞舞と日本の柱祭)を見に行った。
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くも舞の撮影は7月7日という例祭日が梅雨の真っ最中でもあり、悪天候の中かなり苦戦されたようだ。
龍ヶ崎の撞舞は舞台装置(撞柱)が龍であるのに対し、こちらは表現しているものがヤマタノオロチであるということ。
(スサノオは「牛乗り」にて登場)
前者が雨乞い神事であるのに対し、後者は神話の世界の再現を旨としているなどの違いがあることからみても、柱を用いた曲芸という共通点はあるものの、直接的な関係はなさそうだ。
そろそろ17時か。
宿に向かいつつ、もう一つだけ神社を訪ねてみよう。
■17:04 八龍神社■
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八郎神社との違いは、八郎潟の漁師たちが豊漁を祈願して祀っている点か。
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朝夕食付きで6050円だって
お刺身、めちゃうま☆
八郎太郎に辰子姫。そして神話の世界の神々も、仲睦まじく暮らしている。
ここには愛がある。愛に満ちている。
八郎潟界隈、やっぱりきてよかった。
そんな旅の初日。
[なまはげに会いに男鹿半島へ ③につづく]