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鬼と仏と。 秋田→青森⑦

6月30日(日)。4泊5日の旅も本日が最終日。

5日目は櫛引八幡宮と是川縄文館を見学するだけ。

それが済んだら八戸駅14:16発の新幹線に乗っておうちに帰るのん。←スサのんなの?

■06:16 南部一之宮・櫛引(くしびき)八幡宮■

こういう古社を訪ねるときに便利なのが谷川健一編『日本の神々 神社と聖地』シリーズ(白水社)だ。さっそく仕事してもらおう。

⑥の長者山新羅神社の項でふれた新羅三郎源義光の4代孫である加賀美次郎遠光は、仁安元(1166)年に甲斐国の領地に八幡社を創建。

山梨県南巨摩郡南部町の観光ページによると、延寿山妙浄寺本堂の裏手に八幡屋敷という場所があって、そこにはかつて八幡神社があった。

その後、遠光の三男・南部光行(南部氏初代)が奥羽地方平定の戦功により源頼朝から領地(岩手県北~下北半島を含む地域)を賜ったことで、建久2(1191)年に現在の十和田市滝沢に八幡宮を勧請した。

これは中渡八幡宮として現在も残っている。Googleマップで確認した。

さらに貞応元(1222)年、八幡宮を櫛引村に移して櫛引八幡宮とした。

なんと、南部氏の歴史とともに800余年の歴史を誇る神社だよ。

頼朝公も太っ腹だよね。黄金の国になる可能性がある土地をぽんと分け与えちゃう。開拓は大変だろうけど。

そして、櫛引八幡宮の祭典を盛んにし、流鏑馬などの神事をはじめたのは根城(ねじょう)を本拠とした南部氏4代・師行(八戸市博物館の銅像)だ。

歴史についてはこのあたりかな。

社域も広くて約1万6000坪超え。

東京ドームのグラウンドが約4000坪とするならば、4試合同時にプロ野球ができる広さだ。

神域の目印となる鳥居から見ていこう。

南側。駐車場に近い一の鳥居
西側。バス停に近い鳥居
東北鉄工所、いい仕事ぶりである
東側にも鳥居がある
本殿に近いのはこっち
北側にも鳥居があるかと期待したがなかった(コンプ癖
杉林の参道を通って二の鳥居へ
朱色の太鼓橋がいい感じ
中門の向こうに茅の輪が見える
この日の午後、夏越の大祓が行われる
本殿の建立は慶安元(1648)年
この拝殿は昭和59(1984)年の竣工だ
別の角度から
こちらからも
拝殿の神額
アジサイ花手水
関東ではとっくに枯れてしまったが、こちらではまだまだ綺麗
ブロック神馬ちゃんは八幡馬(郷土玩具)仕様
こんなのもある
本殿
三杉(みすぎ)
一本の杉から三本の幹が
これはパワースポット

本殿で意外なものを見つけてびっくりした。

メドツがいるぞ!
そしてお賽銭(笑)

説明文によると、本殿左側の脇障子に鷹がメドツを押さえつけている様子が刻まれているという。

撮影しようと試みたが棒が邪魔だった
ぐぬぬ……
説明文の写真より

ふつう本殿の彫刻には龍や鳳凰など神聖で縁起がいいものが刻まれることが多い。

鷹はともかく、河童(メドツ)が登場するのは異例といえよう。

やっぱり八幡さんはいいなあ。

スカッと明るく、梅雨の最中でもよどんだ空気を感じさせない。

花手水のアジサイの鮮やかさに、本殿横の三本の杉。

ここはまぎれもなくパワースポットだ。

今も市民に愛され続ける、南部氏ゆかりの一の宮なんだ。

よし、次行こう。最終目的地、是川縄文館だ。

■09:01 是川縄文館■

正しくは、八戸市埋蔵文化財センター 是川縄文館という。

櫛引八幡宮からの距離は最短で約7.5km。余裕だな。

しかし道を一本間違えただけで、こんな秘境に迷い込む
幾何学模様の外観
常設展示室
フラッシュ不使用なら撮影OKらしい
土偶ちゃん
左の展示方法、いいなあ
主として是川遺跡および風張1遺跡からの出土品を展示
すごすぎるだろこれ!
頬杖土偶
植物モチーフっぽいよね
ヒレみたいなものがついてるあたり、人面蛇体と考えられなくもない
そして来ました国宝コーナー
まずはじっくりご覧いただこう
合掌土偶(正面)
合掌土偶(右から)
そして
合掌土偶(左から・笑)

出土状況が気になる。

案内板より
住居内に安置されていたと
案内板より
使用者による修復痕も見られると
こちらは第六文明人のものと思われる遺跡です
(案内板の写真より)
コスモ「ロボットなら立ち上がって戦えってんだ!」
(案内板の写真より)

目線が上向きなので天上崇拝(太陽、星)かと思ってたけど、室内保管で大切にしていたのなら屋敷神っぽくもあるな。

反対側の壁から入口に向けて床に置かれていたのだとしたら、外からの侵入者(病魔とか)に対する魔除けの意味があるのかも。赤く塗られていたそうだけど、赤には魔除けの意味がある。

神々廻(ししば)地区(印西市浦部)の百庚申は赤く塗られている
イタズラではない
疱瘡よけとしての意味があるそうだ

是川縄文館の説明によると、「土偶の形態からみて、縄文時代後期後半(約3,500年前頃)のものです。」とのこと。

俺たちの合掌が3500年も前から受け継がれているのだとしたら感慨深いものがある。

今後は3500年の歴史と伝統を祈りに込めて手を合わせるぞ。ちょっと重いぞ。

■まとめ■

今回も充実した旅だったな。

なまはげに会って優しい鬼を知って恐山に登って国宝を拝観した。

自転車で走りまくって……ん? そういえば、

この5日間、梅雨の真っ最中なのに一度も雨に降られてないぞ。

プランB、どこ行っちゃったんだ?

……そうか。初日に見たあの空。

天上において、龍は雲を操り、稲妻を起こして雨を降らせる。
あるいは、雲を切り裂き、地上に太陽の光を降り注がせる。
(浦安三社祭⑥より)

自分で書いておいてなんだけど、龍に助けられたな。

でも、どの龍だ?

直近では、おがみ神社(八戸市)の法霊明神だけどあれは挨拶しに行っただけだし、巖鬼山神社(弘前市)のドラゴン手水舎? 八郎潟の八郎太郎? 田沢湖に行かなかったことへの辰子姫のプレッシャーだったりして。ひー。

阿寒岳神社奥之院(釧路市)の白龍神王? 清瀧神社(浦安市)の大綿積神だったらお礼参りは楽だな。大山不動尊(鴨川市)の火渡りでは炎や煙が龍に見えて仕方なかったし、GWには祇園磐船龍神祭(さいたま市)にも行ったっけ。

護摩木を燃やす意味が浄化にあるのはもちろんだが、龍(不動明王の化身・倶利迦羅龍)を感得する意味もあるのでは?
(鴨川市・大山不動尊の火渡りより)
龍神たちの集合写真
左には藁でつくられた龍神もいる
(さいたま市・祇園磐船龍神祭より)

とりあえず、ひとつ借りができた。そういうことにして……おや、きみは?

スサのんじゃないか

天王グリーンランドではいろいろありがとね。

きみのオリジナル、もといスサノオ神には子供の頃から大っ変お世話になってきた。

原田常治さんのフォロワーではないけれど、スサノオ神を祀る神社の数が圧倒的に多いことや、今も茅の輪くぐりが全国の神社で行われているという影響力の強さからみても、最初の大日本国主はスサノオさんだと思っているよ。東湖八坂神社の牛乗りもうっかり巡幸って書いちゃってるし。

(※原田常治『古代日本正史』。「古事記は約50パーセントくらいがウソ」でおなじみ。権力者が自分たちに都合よくまとめた書物にウソとかマコトとか…。フォロワーに小掠一葉さん、フォロワーのフォロワーに木村博明さんなど)

そんなわけだから、俺にできることがあったら何でも言ってくれ。

……あ、そうか。ご当地キャラはしゃべってはいけないんだったな。

でも、大丈夫。noteにはキャプション機能がある。

キャプションとは、いわば妄想の世界だ。 ←え?

妄想の世界なら何でもありだ。妄想じゃなくてもX界隈ではチーバくんはブイブイいわせてるし、ちゃぐぽんも調子に乗りまくってる。しゃべったってかまわないし、なんだったら潟上市の市政批判などぶっちゃけてくれてもいいんだぞ。

えっ、そうじゃなくて?

よし、わかった。締めの言葉はきみにまかせた。好きに発言してくれたまえ。

あのね
スサのんね
みんなに天王グリーンランドに遊びに来てほしいのん

だってよ、みんな。

天王スカイタワーや八坂の館、スサノオの村も入場無料。

疲れたら天王温泉くらら(入浴料500円)でのんびりできるし、お腹がすいたら道の駅てんのうで食事もできる。俺はできなかったけどなっ。

真澄ちゃんコーナーもあるよ
(スカイタワー内「潟の民俗展示室」)

夢と神話の里で、みんなもぜひ癒やされてほしい。以上!

ふう。スサノオ神には、ひとつだけ返せた。

[2024年6月26~30日]

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