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今、必要だから
レンビマ副作用の自覚症状は、ほとんどない私だけど
さすがに4日前まで病院のベッドの上にいた体で
2日続きの長時間の外出は、疲れを通り越して
体が沈み込むような、もう、全部やめにしたい気持ちになるようだった。
退院後に、まず直面したのは「足が前に出ない」ということ。
1年前の手術後から、フラットな可愛いキティちゃんの杖を
転倒予防のために使用していたが
そんなの…何の役にも立たない、むしろグラグラと揺れて危険この上ない。
昨年1年を棒に振ったようなものだったから
今年こそ、季節の移り変わりを感じることを、楽しみにしていた。
そんな願いも虚しく、先日の急な入院となり
歩行の状態は、また一段階、困難になってしまった。
夫の腕にぶら下がるようにしがみつき、杖を持つ
家の中では、手を伸ばせば、どこかにつかまることも、座ることも可能だが
外出はもう、夫の付き添いなしでは、恐ろしくて出られない。
いよいよ車椅子の使用を、真剣に考えることになる。
車椅子…といっても、値段から仕様まで…まさにピンからキリまでだ。
何の知識もない私は、病院でも相談してみたりした。
「介護認定がなくてもレンタル可能もあるし、ネットで2万円ほどで買えたりするから、購入する人もいる」と。
確かにお手軽なお値段のものはある。
でも、体を預けるものであるわけで、本当に大丈夫なのか不安もある。
そこで夫と出かけたのが御器所にある「なごや福祉用具プラザ」さんである。
販売はしていないが、介護に関わるあらゆる用品・設備がズラリと展示されていて
スタッフが丁寧に質問に答えてくれる。
まず提案されたのは、介護認定を受けることだった。
現在の私のレベルは、車椅子は遠距離の外出時にとどめ
ふだんはU字型ハンドルの、歩行器カートを勧められた。
たとえ要支援1〜2であっても、レンタルが可能な用品はあるから…と。
そして最終的な車椅子にしても、お手頃なお値段のものは
中には、車椅子の形をした乗り物…的なものもあって
介護用品としては、お勧めはできない…と。
実際、最もシンプルな基本形の車椅子でも
軽く15万円ほどのお値段が付いていた。
それが介護認定を受けていれば、レンタルで月に千円にも満たないで借りることができる。
アドバイスをもらって、いよいよ申請手続きをすることに決めた。
市役所の介護福祉課へは、今後のためにも娘にも同行してもらった。
これが大正解で、その手続きの煩雑なことといったら…
まず、「介護認定調査」のため、係の人が訪問してくれる。
その前に、かかっている病院の医師の意見書が必要とのこと。
これを書くことを拒む医師も、中にはいるらしく
可能かを確認される。
私は3つの科にお世話になっていて、主治医は頭頸部外科の医師だ。
腰椎は脳神経外科で、現在は薬物療法科が主に関わっている。
とりあえず薬物療法科の担当医に問い合わせてみた。
書いてくれるそうだ!(タダではないんだろな〜)
これでやっと、認定調査の訪問日を予約できた。
記入するべき用紙も、娘がテキパキ記入していく…やっぱり若い!
これが私と夫だけなら…考えるのも気が遠くなる。
この制度が実際に必要なのは、高齢者が多いのだと思うが
それにしては、その手続きは大変だと感じた。
代わりに行ってくれる人がいる場合は問題ないが
できない人だって、たくさんいるはずだ。
介護保険料は、黙っていても知らないうちに年金から差し引かれるのに
利用の権利の手続きは、嫌がらせのように複雑である。
何とかならないものか…。
さて…まともに歩けない私には、どんな調査結果が出るのか。
できることなら、最低限のQOLを保った生活ができることを望んでいる。