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#6 大学内で生きもの観察!ビオトープ池の紹介

こんにちは。
OPEN AIR LAB学芸員の松本です! 

帝京科学大学東京西キャンパス内にはビオトープ池と呼ぶ2つの池があります。この池は様々な生きものが利用しており、大学内での生きもの観察にオススメです。

今回は、大学内の生きもの観察スポットビオトープ池で見られる生きものの中から、水生昆虫とカエルをご紹介します。


ビオトープ池とは?

東京西キャンパス内にある2つの池です。木の杭で囲まれた池を「木池」。石で囲まれた池を「石池」と呼んでいます。OPEN AIR LABでは、2つの池を利用して水生昆虫調査とカエル調査を定期的に実施しています。

池の詳細や調査活動報告などはOPEN AIR LABのHPに掲載しています。興味のある人はぜひご覧ください。

ビオトープ池で見られる生きもの:水生昆虫

ビオトープ池の中に網を入れると様々な水生昆虫が採集されます。その中でも特に多いのがトンボの幼虫、ヤゴです。ショウジョウトンボとクロスジギンヤンマのヤゴはほぼ1年中採集されます。この2種以外にもオオシオカラトンボ、キイトトンボ、ヤブヤンマなどが生息しています。

左上:クロスジギンヤンマ、左下:キイトトンボ、中央:ショウジョウトンボ、右上:オオシオカラトンボ、右下:ヤブヤンマ ※各種の縮尺はバラバラです

ヤゴの観察は網が必要ですが、池の周辺はヤゴの成虫であるトンボたちが飛んでいます。ショウジョウトンボは真っ赤なトンボで分かりやすいので、まずはショウジョウトンボから探してみるといいかもしれません。

ショウジョウトンボ 全身真っ赤なのが特徴

トンボ以外の水生昆虫だとコオイムシ、マツモムシ等の水生カメムシ類やゲンゴロウ類などが見られます。特にマツモムシは1年中ビオトープ池に生息するので、池を覗くと水面を泳いでいる様子を観察できると思います。

左:コオイムシ、中央:マツモムシ、右:コツブゲンゴロウ ※各種の縮尺はバラバラです

ビオトープ池で見られる生きもの:カエル

ビオトープ池では、4~6種類のカエルが1年の内に観察できます。種類数に幅があるのは、毎年必ず見られるカエル4種に加えて、見られる年と見られない年があるカエル2種がいるためです。

ヤマアカガエル、アズマヒキガエル、シュレーゲルアオガエル、モリアオガエルが毎年観察できるカエルです。彼らはいつでもビオトープ池で見られるのではなく、種ごとの繁殖期になると池にやってきます。

OPEN AIR LABのYouTubeチャンネルでは、ビオトープ池で撮影したカエルの動画や環境音を録音した動画を公開していますので、ぜひご覧ください。

これからの時期に見られる生きもの

4月上中旬のビオトープ池は、どんどんと利用する生きものたちの種数が増えてくる時期です。トンボだと、ヤゴの状態で越冬していたクロスジギンヤンマの羽化したり、成虫で越冬していたホソミイトトンボが飛び始めたりします。池を覗いてみると羽化直前のクロスジギンヤンマのヤゴ、マツモムシコオイムシが観察できると思います。
カエルだと、シュレーゲルアオガエルの繁殖期が始まりました。夜になると「コロコロコロ」と高い鳴き声がビオトープ池に響いています(日中も少し鳴いてます)。また、早い年だと4月下旬くらいからモリアオガエルも鳴き始めます。

動画は2023年4月4日の夜に、ビオトープ池で録音したシュレーゲルアオガエルの鳴き声です(音声のみの動画です)。

観察の注意事項

ビオトープ池の周囲はぬかるんでいたり、滑りやすくなっていたりするので、観察の際には足もとに気を付けて池に落ちないように注意してください。また、ビオトープ池では生物調査をしていますので池内の生物採集はやめてください(観察後に逃がすならOK)。

さいごに

大学内の生きもの観察スポット「ビオトープ池」の紹介でした。
東京西キャンパスに来た際にはぜひビオトープ池に寄ってみてください。
これからも、季節が変わったら季節ごとのビオトープ池の生きものについて紹介したいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました!


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