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某日都内午前中


課長:金子くん、ちょっと20部これコピーしてちょ、ちょ、ちょ、チョーヨンピルぅ…………………………あら、…………やっちまった(笑)?


金子:?…課長、私に今、コピー頼みましたよね、20部、会議資料ですか?了解しました。ただ、そのあとの「ちょ、ちょ、チョーヨンピル」については、何の依頼であるのか、さっぱりわかりかねます、どういった了見なのか、ご教示願えますか…

課長:わぉ!そんな返しあるんかい!(笑)、いいの、滑ったんだから、コピーだけ頼みま~す。あ~恥ずかしい!もう(笑)

金子:返しってなんでしょう?クェスチョンに対するアンサーに相当するものですか?今、パソコンにて「上司、依頼、ちょ、ちょ、チョーヨンピル」これらで検索をかけました、すると「もしかして、チョーヨンピル?」と出ました、チョーヨンピルという80年代に日本の芸能界にて活躍された韓国出身の歌手名、ということであっていますか?それがなぜ…私に関係があるのでしょうか

課長:あっていますあっています、だけど、もういいよ、滑ったんだからさ、流して流して、ハハハハ…

金子:流すまえに、まずは確認させてください、これはパソコンに出てきた検索結果からの判断となるのですが、課長が今、滑った、と発言されたことと関連するのですが、「ちょ、ちょ、ちょ、チョーヨンビル」というワードで3件ヒット。いずれも、中年男性による文字りユーモアと断定。その言葉は、課長が、コピーしてちょの“ちょ”という部分を80年代に日本で活躍したヒット曲「釜山港へ帰れ」、「想い出迷子」などでお馴染みの身長168センチ体重68キロ推定のチョーヨンピルという角刈りの男性の名前に冠した「チョ」に掛け合わせていた…だかしかし、滑った、つまり、予想していたような(おかしさ)につながらなかった、と。「ちょ、ちょ、チョーヨンピル」という依頼はこの世には存在しないことだけはわかりました。

課長:え…もういいじゃん、恥ずかしめ、受けてるみたい、早くコピーしてきてよ~

:今のやり取り、しかと聞かせてもらいました。第一の疑問点なんですが、なぜ、課長は、部下とのこれは私の解釈ですが、文字りユーモアに令和のこの時代にチョーヨンピルという80年代を生きた者にしか通じないワードをチョイスしたのか?という点。第二の疑問点、ちょ、ちょ、ちょ、チョーヨンピルというユーモア性について、類似する文字りユーモア?があまりないのに、なぜ口にしたのか?自信があったのでしょうか?

左山:その、私も横入り失礼します、この秦さんがあげた2点については、おそらく、心理学的な観点から言いますと、金子さんは女性ですよね?そして、部下でもあります。課長は金子さんが部下にしては有能である、そこに幾ばくかの自分の役職、地位を危ぶむ焦燥感があったのでは?と考えることも可能ではないでしょうか?その焦燥感からとっさに口をついた…
ちょ、ちょ、というニュアンスは自信のなさをあらわすが、と同時にどさくさに笑いも欲しい、それが焦燥感となって…


佐藤:違うね、まっっったく、違うね。いいか?チョーヨンピルって言えば当時はもんの凄い有名な歌手だぞ、でだ、問題なのはなぜ課長がチョコミントパフェ~とか無難な路線にしなかったのかってこと

金子:コピーしてちょ、ちょ、ちょ、チョコミントパフェ~ですか。ハハハハハハ、確かに、ハハハハハハ、そっちのほうが親しみや笑みが浮かびますねハハハハハハ


佐藤:だろ?つまりだ、結論から言うと課長はチョーヨンピルという歌手のもつ当時あった威厳を使って、有能である部下より、優位に立とうというギャンブルに出たんだ。チョーヨンピルを知らないのか?という威厳だね。


金子:そうだったんですか、、


課長:うるせぇ!そうだよ!前から考えていたんだよ、駄洒落だよ。金子に勝てるのはこの駄洒落だと思った。でも、失敗した。


佐藤:失敗は誰にでもあることですよ、今後、どういう対策をとっていくのかが実は重要だと思います。

課長:今後?と言ってもなぁそうだなぁ…
じゃこういうの「金子く~んコピーしてちょ、だっこしてちょby細川ふみえ~、通称ふ~みん」、「ご説明しよう、ふ~みんとは90年代お茶の間を賑わせた巨乳タレントである、セクシーバディにアンニュイな顔立ちで人気があった、そんな人気絶頂期に出された小室哲哉の作曲によるタイトル(抱っこしてちょ)と(コピーしてちょ)のちょの部分を掛け合わせ文字りました、部下の金子さんは90年生まれであるので知るわけがないと思うが、それは金子さんふ~みん知らないだろう?という心理を裏に隠した文字りギャグではないので説明を金子くんに今、している、それよりは単純に純粋に、会社内にて言う「抱っこしてちょ」というアンバランスさがおもしろいと思ったために発しました。」

金子:いいです!とても楽しげな部分を感じました。もう少しで笑うところでしたよ。

課長:笑えよ

佐藤:あ、課長、そういうとこなんだよなぁ…直したほうがいい。

課長:うぇ~んうぇ~ん

:泣き真似ですか?ハハハハハハ

一同:ハハハハハハハハハ



ーー課長、帰宅ーー

「ただいま」
「あなた、義母さんから手紙が来てるわよ

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ーーよしお、元気でやっていますか?ゆきこさんともうまくやっているね。
ちなみにチョーヨンピルギャグはどうだった?お前がお母さんに甘えたの初めてで、嬉しくて、徹夜で考えたんだよ。部下の皆さんに爆笑をお届けできたかい

母よりーーーーーーーー

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課長:…うっうっ…ウっ…


―ー「チョーヨンピルギャグ?」完ーー

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山岡茂三(「共鳴実験」してます。「毎日夜21時ジャスト」、みんなで変えよう~みんなの「愛」で)
ひとつよろしくお願いいたします