次へ繋げたい、2021
紅白見ながらお蕎麦茹でながら、自分のための備忘録、ゆるゆる書きつつギリギリUPの2021年振り返りシリーズ今年もはじめます〜!
熱の渦にいた1月
去年の大晦日は仕事納めなんかなく、インサイドシアターの第3作目の公演『オンラインパパラッチ −企業の不正を暴き出せ−』の監視カメラ撮影をしていました。
(年賀状を書かされている倉持くん)
コロナ禍で生まれたインサイドシアター を、1日限りのSCRAPのオンラインフェスで行うにあたって、1回につき最大300人キャパだった形式から1回につき最大1万人キャパでやるにはどうすれば良いかを考え、演者さんとのコミュニケーションを含め楽しむ形式から、twitterをアウトプット先として、参加者全員で違和感をツイートしていくことで、実際に行われている記者会見会場にリアルタイムに情報を届ける形式でのトライをしたのが『オンラインパパラッチ』でした。インサイドシアターとしてもまだ3回目で、作り方が見えきってない部分も多かったので、緊張状態でお正月どころじゃなかったな〜!
結果、制作チーム内での予想をはるかに上回る人数の方が記者会見の結末を変えるために頑張ってくださり、架空の記者会見が現実のトレンドに入りまくるという、生きている世界の境目が曖昧になった感覚にぞくっとしました。そして、オンラインでも遠くの方々と繋がってこんな熱を発することができるんだなあという励みにもなった公演でした。
物語が結ばれた2月
2月は、SNSミステリーの『Project:;COLD』が完結を迎えたり
『泊まれる演劇』のオンライン版ROOMシリーズの最終章、ROOM103 があったり
個人として2020年からオンライン上で携わらせてもらっていた物語2つが同日に完結日を迎えたので、感慨深くなっていたのを覚えています。
ROOM103は、このあとにリアルで開催する『泊まれる演劇』の前日弾のようなストーリーもあり「画面越しに見ていた物語の登場人物に実際に会えたり、その場所に実際に行ける」という、聖地巡礼好きとしては堪らない構造を作らせてもらえていて、改めて泊まれる演劇の懐の深さと可能性を感じるものでした。
記憶抜け落ちた3月
3月の記憶が本当にないんですけど、おそらくずっと『最果てのミステリーサーカスからの脱出』を作っていました。
東京ミステリーサーカス地下限定の公演だったのですが、コロナ禍の影響もあり予定していたコラボ系の公演ができなくなり、なんとかしなきゃ!と1月から急拵えで作っていたので、なかなかにハードな日々でした。去年、誰もいなくなった東京ミステリーサーカスを見て、私たちは日々、遊びに来てくれるお客さんたちに救われていたんだなということを深く実感したあの日の感謝の気持ちを込めて。そして、突然困難に見舞われても1人1人の言動が必ず未来を変えることができるという希望を込めて、多くの方の力を借りて作っていた公演でした。
3度めの緊急事態宣言にぶつかった4月
そんな『最果て脱出』、4月スタート予定でしたが、まさかの緊急事態宣言による東京ミステリーサーカスの閉館で、4月スタートできず。絶望的な気持ちで向かった灰色の歌舞伎町の姿を忘れることはないと思います。
公演の中に、実際の歴史を描いている部分があるのですが(謎解きには全然関係ないのでご安心を)2020年の緊急事態宣言に触れていた記事に
思わずこんな修正を入れてしまいましたね!!!!!(誰もいない館内から)
緊張の中の5月
緊急事態宣言が明け、東京ミステリーサーカスの営業が再開し『最果てのミステリーサーカスからの脱出』も無事スタートすることができました。とはいえ緊張状態の中での開催だったので、急遽肝入りだった演出を変更してスーパー感染対策仕様にしたりと、心折れそうになることの連続でした。テーマソングの理芽さんの『いたいよ』にめちゃくちゃ励まされていました。
けれど不思議なもので、お客さんが会場に足を踏み入れて、楽しんでくれている姿を見ると、大変だったことすこーんと忘れちゃうんですよね。思えば、2020年からオンラインイベントor謎解きじゃないイベントばかり作っていたので、ホールにいっぱいのお客さんが集まってゲームをスタートする瞬間にじわっとくるものがありました。
真夜中にまどろんだ6月
6月は『泊まれる演劇 MIDNIGHT MOTEL』のために京都に滞在していました。
イマーシブシアターではありますが、2時間の演劇の脚本を書くというのは人生初のトライで、こんなに素敵な『架空のホテル』という舞台でその機会をくれた泊まれる演劇&花岡くんにとても感謝です。演劇の演出もはじめてだったので、共同演出の藤井くんや役者の皆さまから学ばせていただきながら、この『モーテルアネモネという架空のホテル』に『泊まる』からこそ出会える宝物のような一夜を作るにはどうすれば良いかと試行錯誤した日々はとても楽しかったです。
手を伸ばしても届かない7月
ひっそりと"謎のサブスク"Mystery For Youの7月お届け分の1つを担当していました。2021年の7月にどうしてもやりたかったテーマを掲げて作ったのですが、一緒に制作してくれた山下くんのおかげで、謎としてはめっちゃお気に入りのものになってます!旬の時期は過ぎてしまっているのですが、解いてみてほしいです。
またしても記憶抜け落ちた8月
今年の夏は『オンライン脱出サマフェス』の『オンラインパパラッチ -新郎失踪の真相を暴き出せ-』に捧げていました。オンラインパパラッチはそもそも、デマが広がっていったり、心無い一言が誰かを傷つけたりしてしまうネット空間に中指を立て、でも自分の親指は誰かを救うことにも繋がると信じて作っているオンラインコンテンツだったりするのですが、この夏は、色んな声がネットに溢れ、見たくない言葉や嘘の情報が出回ったりしていると感じることが多く、今届けるべきオンラインコンテンツは何だろうとずっと考えていた記憶です。
幸せを届けてもらった9月
まさか今年もインサイドシアターを2本発表するとは、しかも両方1日限りのオンラインパパラッチになるとは思っていませんでした。1月と同じ形式なので、体験感はがらっと変えたいと思い、アンジェロコート東京さんという素晴らしき会場をお借りして、結婚式の物語。裏テーマは『フェス』でした。
フェスってどのステージを見ていても『自分だけの特別な瞬間』が訪れて、1人1人違った体験が生まれるけど、時には全員の力が集結し大きなうねりになる。オンラインでそんな現象を作りたい!と思い、監視カメラ=ステージと捉えて見どころを入れ込んでいました。ワンカットで演じきってくれた役者さん達、本当にありがとうございます。
インサイドシアターは、お客さん達の言葉がプラスされてはじめて完成するのですが、中でもこの新郎失踪〜は、今までで一番、お客さん達と共に作ったお祭り(結婚パーティ)感があって楽しかったです。コメントやツイートが全部最高でしたし、こちらがはっとさせられる部分もありました。
拳突き上げて10~11月
10月からはこちらの制作を本格スタート。
いつの日からか東京卍リベンジャーズの魅力に取り憑かれてしまいまして「タイムリープして拳突き上げて仲間を救う体験作りたい…!できればルーム型で…!」という欲求を抑えきれずに、現在進行形で制作中です。
最近色んな人から「そんなヤンキー好きキャラだったっけ?!」と言われるのですが、実は以前から「ヤンキー・ザ・エクスペリエンス」を作りたいと言っていた伏線をやっと回収しようとしています。笑(いつかの企画会議イベントのスライドより)
というわけで、12月現在。2021年はがっつり新しい分野の制作にトライさせてもらった年だったなあと思います。新しい分野ということは、作り方からつくっていく必要があり、学びながらの制作だったので、一緒に作ってくれたチームの皆さんにとてもとてもとても感謝しています。そして、体験しに来てくれたすべての皆さんのおかげで、次を作る気力をもらっていました。声を届けてくれて、ありがとうございます。今年は「行きたいけどまだ行けない」という声もたくさん聞いたので、もどかしい思いをさせてしまった方はすみません。来年もいっぱい楽しんでもらう体験を仕込んでいますので楽しみにしていてください。
個人的な反省としては、目の前の埋めなきゃいけないスケジュールを優先しすぎたなという部分があります。2021年にさせてもらった沢山の経験を2022年に繋げ、じっくりと腰を据えて、アイデアを捻り出し、時には冷静に判断をし、今世の中に必要だと思う体験を作り続けていけたらなと思います。
相変わらず、空間やお店を作ること、飲食や宿泊を伴う体験、トライしたことがないジャンルのお仕事にはフットワーク軽く参りますので、気軽にお声がけください〜!ゼロから何かを企むってのももちろんです。
さっきまでエヴァだった紅白がトリになっちゃった!それではここらへんで。今年もありがとうございましたー!
ありがとうございます。面白い体験を作ることに還元していきたいと思います。