詩で、わるくちを思いっきり!
こんにちは。 絵本ライフスタイリストのうたむらあかねです。
子どもが悪い言葉を使った時はつい注意したくなりますよね。
ウチの息子たちは(どこで覚えてくるのか)2歳ぐらいになると「バカ」をやたらと使っていました。兄弟喧嘩をするようになると、次々と悪い言葉で応酬です。
親はどうしても聞き捨てならずに注意します。口数が増えてくると悪口も多様になってきて、これから幼稚園や小学校で団体生活をするのに大丈夫かなぁ…と妙に不安になったりしますね。
子どもたちは大人が嫌がるような悪い言葉が大好きです。
「バカ」「あほ」「うるせー」に始まり、「うんち」「おしっこ」などの言葉も、何がそんなに可笑しいのか、自分で言い放ってはゲラゲラ笑っている年頃もあり…。
小学校へ入学すると、当然先生からも注意されますから、言いたい悪口を我慢するようになります。
そこで私は、子どもが言いたくても我慢している悪口を、小学校で「詩」を使って子どもたちと大きな声で群読しました。
その時だけは、禁止の鍵を開けて言葉を解放します。
子どもたちの顔ったらありません。ニヤニヤ、ゲラゲラ、わっはっは!
もう楽しくて、楽しくて、群読が終わると「あぁ、おもしろかった!」「また、やりたい!」と、すっきりした笑顔を見せてくれます(まぁ、これは4年生くらいまでですが)。
その時使っていた詩集が「みえる詩あそぶ詩きこえる詩」、「しゃべる詩あそぶ詩きこえる詩」(はせみつこ/編 飯野和好/絵 冨山房)です。
現在は3冊目の「おどる詩あそぶ詩きこえる詩」も出ています。
「ちょうちょう」 はたなか・けいいち
ちょうちょを つかまえ
そんちょうに あげた
そんちょう てちょうに
ちょうちょを はった
(中略)
もうちょうの しゅじゅつに
ほうちょう もった
ふちょうが おどろき
いんちょうを ぶった
いんちょう ぶたれて
いちょうが いたむ
だいちょう ぼうちょう
かんちょう したら
だいちょう かいちょう
いんちょう にこり
(後略)
「急ぐ老人からかい唄」 阪田寛夫
じいさん
じいさん
スニーカーはいて
まじめな顔して どこ行くのん?
(中略)
夕日の国の便所へか?
鼻のあたまに汗かいて
しょんべんしたいと、ちがうんか?
「その小便が、出んのんじゃ」
じいさん
それなら まあ一服
わしらは やさしい子どもやで
「あほ言え、ワルに決まってる」
(後略)
ね!パワフルな詩でしょう? この他にも別の詩集ですが「けんかならこい」、「わるくち」(谷川俊太郎/詩)などもやりました、朝の読み聞かせの時間に (笑)。
これは学校だけのことではなくて、家庭でも、子どもたちに大歓迎された詩集です。
我が家の息子たちは「急ぐ老人からかい唄」を全篇暗誦して、兄弟で唱和していましたから。
詩の朗読という前提がありますから、小学校でやっても問題なし。
子どもは、禁止された言葉を使いたがるもの。 詩を口ずさむことで発散すればいいのです。
悪い言葉を言いたがるのも、ほんの一時期。
詩で、思い切り発散させてあげてくださいね。
ではでは、また。