【9/24(日)まで蔵前で開催中】さっちん初個展「さっちんの世界」特別インタビュー
東京・蔵前にあるTOKYO PiXEL. shop & galleryギャラリーBにて2023年9月6日(水)~24日(日)の期間、初個展「さっちんの世界」を開催している絵描きのさっちんさんにインタビューを行いました。
会期中盤の本日9/19(火)20時より通販が開始となります。全作品を掲載、販売中ですのでインタビューと併せて是非ご覧ください。
▼通販ページ
https://tokyopixel.jp/?mode=grp&gid=2900880&sort=n
― ―さっちんさん初個展おめでとうございます。会期は9月24日(日)まで続きますが初めての個展、これまでのご感想をお聞かせいただけますか?
さっちん 今回初めて自分の作品を好きだと言ってくれる人たちと直接お会いすることができて、とにかく何もかもが嬉しく、感動いたしました。
― ―さっちんという名前の由来はなんですか?
さっちん もともとTwitterのアカウントを作る時に適当にさっちんという名前をつけていて、それをそのまま変えずに使っています。
― ―絵を描き始めたのはいつ頃からですか?
さっちん ちゃんと絵を描こうと思ったのは12年ぐらい前です。特にきっかけはなかったのですがある日ふと油絵を始めようと思いました。今の感じで水彩とペンで描き始めたのは3年ほど前からです。
― ―創作活動に影響を与えているものはありますか?
さっちん 映画がわりと好きで、描く絵の題材は映画からアイデアを得ることがあります。
あとは古典的な絵画からも学びたいと思って、模写したりしています。
― ―カッパやゴリラなどよく登場するキャラクターがいますが名前や設定などあるのですか?
さっちん 一応アフロのお猿は「えてこ」と仮に呼んでいますが、それもただお猿という意味の言葉なので、本当は名前や設定や決まった形などは何もありません。ただ、河童は水に親しい存在なのかもしれません。
― ―光と影の使い方がとても印象的だと思ったのですが意識していることはあるのですか?
さっちん これといって特に意識はしていることはないですが、もっと美しく自然に見せられるように練習する必要があると思います。
― ―精力的にSNSで作品を公開していますがいつどのタイミングで絵を描いているのですか?また作品によって異なると思いますが1枚仕上げるのにどのくらいの時間が掛かるものですか?
さっちん バイトをしながら生活しているのですが、絵は大体毎日、描く元気があれば描いています。1枚にかかる時間は大体1日から3日ぐらいでしょうか。
― ―使っている画材やお気に入りの材料などあったら教えてください。
さっちん ありふれた水彩絵の具とペンを使っています。画材もあまり知らないのでこれから色々試して行きたいです。
― ―今回展示している作品はどれもさっちんさんの中でお気に入りのものをご用意いただいたとお聞きしたのですがいくつか解説をしてもらってもいいですか?
さっちん どの絵もなんとなく描いているだけなので解説らしい解説はできないと思いますが、頑張ってやってみます。
▼作品画像をクリックすると通販ページで作品の拡大画像を見る事が出来ます。
この夏大阪で食べておいしかったほうじ茶ソフトクリームを想いながら描きました。
自分が子供の頃スイミングスクールに通っていたときの、水の感触や音、匂いなどのかすかな記憶を思い出しながら描きました。
子供の頃住んでいた家を思い出して描きました。
自身が空っぽであることを完全に受け容れることによって得た精神の自由と浄福、というような状態でしょうか。
エイリアンかなにかに寄生された狆とそれを使役する女の子でしょうか。
住居を植物や動物に侵食され、文明を受信するアンテナは折れるなど、自然の一部になりつつある老人でしょうか。
たしか戦前とかの古い時代劇映画で、長屋の壁に穴が開いて隣家と行き来できるようになっている描写があって、そこから思いついたのだと思います。
トイレに入っているところを見られる方も見る方も大して何も感じないという、動物に近い純真の状態でしょうか。
YouTubeで見た昔の動物園の白黒の映像で、ゴリラが身長を測られるときに頭を後ろに引っ張られているのが面白かったのを、ルネサンスの絵画などにある磔刑図になぞらえるなどして構想したと思います。
変な髪型にされて道行く人たちに指さして笑われ、無断で写真を撮られても平気、散髪屋のおじさんにお詫びのバナナを貰えてむしろラッキーと思っている、他人の目を全く気にしない内なる幸福の状態でしょうか。あとこういうマンションの一階に店舗がある建物がいい感じに描けたと気に入っています。
横長の画面で真ん中に空っぽのグラスがあって空虚な感じになっていて、すみのほうに人物がいる、そういう構図を思いついて描きました。桜の花びらが散っているのは、よい香りのする風が吹いていることを表現したいのだと思います。
最後の晩餐的な構図はピエル・パオロ・パゾリーニ監督の「マンマ・ローマ」という映画の冒頭の結婚式の場面がもとになっています。
「キッドナップ・ブルース」という映画でタモリさんが旅館の大広間のような所で歌う場面から着想しました。
相撲部屋を描きたいと思って描きました。男ではなく女相撲にした方が奇妙でかわいいかと思ってそうしたと思います。
関西弁でいわゆるいらんことしいというか、何もできないけど元気だけはいっぱいな奴という感じです。
ふとこういう構図を思いついて描きました。光や影や鏡の按配が気に入っています。
静かで清らかな、豊かに水の湧き出る場所です。
秘湯です。
小さな命です。
― ―今後の展示予定やチャレンジしてみたいことなどありましたらお聞かせください。
さっちん とにかくいい絵が描きたいです!
予定としては、来年1月にグループ展にお誘い頂いているので出させていただく予定です。
― ―最後にお客様へ向けてコメントをお願いします。
さっちん 今回わざわざ足をお運び頂いたり、声をかけてくれたり、うれしいご感想を伝えて下さったり、作品を購入して下さったりした方々には本当に心から、言葉にできないほど感謝しています。だからいい絵を描いて少しでもそれにお返ししたいです。皆様本当にありがとうございます!