全ての元凶は、
突然ですが、人が輝いている瞬間ってどんなときだと思いますか?
私は、好きなことについて話しているときだと思います。
私も輝きたいので、AMNESIAという乙女ゲームのトーマというキャラクターについて書こうと思います。
ネタバレを含みます。
PSP、PSVita、iOS、Android、Nintendo Switchでプレイ可能です。気になる方はぜひ。
私がヤンデレを好きになった全ての元凶は、こちらのトーマというキャラクターです。
ヤンデレと一言でいっても、種類や程度はさまざまです。
私は、主人公のことだけは何があっても守ってくれるタイプのヤンデレが好きです。
例えば、未来日記という漫画の我妻由乃というキャラクターはそのタイプなんじゃないでしょうか。
トーマは1つ上の幼馴染みという設定なんですが、本当に頼りになるお兄ちゃんなんです。キャッチコピーが「慈愛と狂気のダイヤ」で大変不穏ですが、その通り、主人公にものすごく優しくて愛で溢れているキャラクターなんです。その愛が、間違った方向に暴走してしまう不安定さ、不完全さがたまらない。
トーマルートにだけ「猜疑心」というパラメーターがあり、説明に「トーマの言動に疑問を感じるたび上昇する」というようなことが書かれているんですが、乙女ゲームでそんなパラメーターは見たことがありません。本当にわけがわからなくて好きです。
トーマのファンは檻ガールなんて呼ばれ方をされていることもあります。
何を隠そう、トーマの最終兵器は檻です。
何も知らずにAMNESIAを購入したプレイヤーは恐れおののいたことと思います。
トーマルートで主人公は、イッキというキャラクターに恋愛相談をしていました。内容はトーマのことです。が、そのせいでトーマは、主人公がイッキのことを好きなのだと勘違いします。
さらに、イッキのファンクラブ(説明を省きますが彼にはファンクラブがあります)にも仲を疑われた主人公は、ファンから嫌がらせを受けはじめます。
そしてこの最悪の状況で記憶を失った主人公は、これら全ての出来事を覚えていません。
ここからトーマルートはスタートです。これらのことはゲームを進めるうちに判明していきます。
ざっくりトーマルートを解説するとこんな感じですが、実は主人公を嫌がらせから守るため、トーマは裏で奮闘してくれています。
プレイヤーは主人公と同じ、何も情報がないところからのスタートなので、もしかしたらトーマが嫌がらせをしている可能性、つまり「トーマを疑う余地」もあるのが面白いです。
嫌がらせがエスカレートしはじめ、トーマは主人公を守るために、最終的に檻に閉じ込めます。書いていてわけがわかりません。
彼の部屋には不自然にスペースがあり、そこに檻が置かれることになります。匠の技です。ここから乙女ゲームにあるまじき、檻越しの立ち絵やスチル(一枚絵のことです)が増えていきます。なぜ攻略したいと思ったキャラクターを檻越しに見つめなければいけないんでしょうか。
主人公のことだけは何があっても守ってくれるんじゃないのか、と思われるかもしれませんが、違うんです。彼は主人公を守りたい一心でこんなとち狂った真似をしてしまうんです。その証拠に、続編では伝家の宝刀である檻を封印し、主人公を閉じ込めたことを深く反省しています。反省しているからいいという問題では全くありませんが、主人公がトーマのことを好きすぎるがゆえに許されています。愛の重さでいったら主人公のほうが重いレベルなので、檻に閉じ込められようが関係ないようです。ベストカップルです。
ただこれは、ベストエンドを辿った場合です。AMNESIAという乙女ゲームは驚異のバッドエンド率を誇るため、えげつないバッドエンドがいくつか存在します。
しかし!!このバッドエンドこそトーマの真骨頂です。檻のサイズが大きくなり、主人公は廃人状態で鎖でぐるぐるに巻かれています。おどろおどろしいBGMとともに、トーマが「ずっと、一緒だよ」とささやいてエンドです。二人とも狂ってしまったけど、トーマの愛だけは変わりません。このエンドの何が面白いって、トーマの趣味なのかなんなのか主人公がゴスロリに着替えさせられていることです。キモすぎる。キモすぎて、本当にこのエンドを見たとき、一旦持っていたPSVitaを置いて拍手しました。キモいは褒め言葉です。
ちなみに別のキャラクターのルートを進んでいても、突然トーマに監禁されてエンドになったりします。即落ち二コマです。檻を持って出張してくるな。
これまた別のキャラクターのルートのトーマはガチサイコパスで、トーマ本人のルートより、こいつヤバいだろと思わされます。なんでこんな奴を推しているんだと頭を抱えますが、本人のルートをあらためてやると好きすぎて第一声で脳が溶けるので不思議です。CVは日野聡さんです。
トーマは「濃度」が鍵だと思っています。続編では全く病んでいないので、本当にただただ主人公のことを愛しているキャラクターなんです。その濃度のバランスを崩す何かがあると、一気にヤンデレの「ヤン」が優勢になる。ただ根源にある主人公への愛は変わらないので、やり方はアレですが、主人公のことだけは何があっても守ってくれるタイプのヤンデレであることは間違いないと思います。
こうしてヤンデレの魅力にのめり込んでいったわけですが、トーマが兄属性であったからなのか、義兄弟属性も好きになりました。また、トーマがっかけとなって、一番好きな男性声優さんは日野聡さんです。マジで全ての元凶です。いいぞもっとやれ。
全てのジャンルのなかで、ヤンデレ×義兄弟が一番好きなので、そういった作品をご存じの方はぜひ教えてください。ちなみにどちらか単体でも好きです。
ヤンデレではないキャラクターが分岐次第で唐突に病み要素を見せるというのも好きです。おいおい始まったな!?と思います。
ここまで読んでくださった方は、致死量の「トーマ」という名前を目にしたんじゃないでしょうか。ありがとうございました。またお付き合いください。