正しい値上げのやり方
個人事業主・従業員5名以下のスモールビジネス専門コンサルタントの太田亮です。
ご覧いただき、ありがとうございます。
最近、今まで無料で行われてきたサービスに、手数料を導入する事例が増えています。
例えば銀行では、紙の通帳の発行が有料となったり、残高が少なく稼働していない口座から管理手数料を導入する事例が増えています。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFB104V20Q1A210C2000000/
適切なサービスから適切な金額の対価をいただくのは当然です。
適切な対価をいただけず、厳しいので閉店しますでは、利用者側もお店側も誰も得をしません。
ただし、サービスレベルが横並びで、どのお店を利用してもお客様にとっては同じである場合、比較の対象は価格となります。
この場合に値上げをすれば、当然お客様は離れてしまいます。
ではどのように値上げをすれば良いのでしょうか?
1.単なる値上げは避ける
サービスレベルは変わらず、単純に値段を上げるだけだと、お客様は納得いきません。
「コロナ禍で大変なので」などと言ってもどの業種も苦しいのは同じなので、値上げの理由としてお客様に納得していただけないでしょう。
せめて何かしらのサービスをつけることが必要です。
例えば飲食であれば、ハンバーグ定食900円であったものを、ドリンク付きにして1,000円にするなどの例があります。
(実際はドリンクをつけることによる回転率の低下などを勘案した上で検討する必要があります)
2.自分のお店を利用することによるお客様のメリットを設ける
「他店にはなく、自分の店にはあるメリット」を作ります。
価格以外のサービス面で、自店ならではの強みを活かしたメリットを設けることで、他店との差別化を図ります。
できれば、すぐに真似されないものが良いでしょう。
ハンバーグを例にすると(お腹がすいてきますね)、
「今話題の植物肉と通常の肉を美味しくなる絶妙なブレンド肉のハンバーグを提供しています」
のような例です。
3.2をお客様に知らせる
上記2で設けたサービスを、より多くのお客様に知ってもらうことが大切です。
銀行の例で言えば、消費者の多くは「どの銀行を使ってもサービス内容なんてみな同じ」と思っていることでしょう。
実際は銀行ごとにサービスの違いがあるのかも知れませんが、それをお客様が知っていなければ、お店を選ぶ比較対象はどうしても価格となってしまいます。
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「値上げは悪いことなのではないか」、
「値上げしたらお客様に逃げられてしまうのではないか」、
と考えていては、いつまで経っても値上げすることはできません。
適切なサービスをしていると自信を持って言えるのであれば、値上げは躊躇なく行いましょう。
お客様にも納得していただけるはずです。
具体的にどのように値上げしたら良いのか、お困りであれば私がお手伝いできましたら幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。