0924.マーケターの仕事ぶりは「再現性の高さ」と「危機を防いだか」で分かる説
いつもnoteは現場のマーケターがすぐ真似できるtipsを書くように心がけているんですが、なんで今日はちょっと意識高めの思想ぽい話になっちゃったかというとマーケターが「再現性」を意識するかどうかで、その会社のマーケティング活動の未来の成果は大きく変わると考えているからです。それで自戒を込めて書きたくなりました。
会社における優秀な人は未来の会社の危機を防ぐ人
これ、社会人2年目あたりからずっと思ってるんです。
会社にとって優秀な人って売上とってこれる人ですか?それは正しいと思います。
しかし、この考え方が強すぎると、会社内で「お金をもってくる営業は偉いけど、お金をもってこない法務は偉くない」みたいな歪みが生まれます。私は前職でこの歪みを何度か見たことがあります。外回りしない部署の人たちが本当に気の毒でした。
でも会社に貢献してない法務っていないですよね?
じゃあ会社における貢献、優秀な人ってなに?と言われたら、私は未来の会社の危機を防ぐ人だと答えます。
以下は全部、極端なたとえばですが…
優秀な経理なら数字にひそむ会社の未来の危機に早期に気づいて経営者と手を打てるでしょう。
優秀な法務なら、「知らなかった」では済まされない法的問題を未然に防ぐでしょう。一方で、がんじがらめに保守的になりすぎると営業活動に支障をきたす危機に陥るので、そこのバランスをとれるでしょう。
優秀な人事なら、未来の人手不足という危機に陥らないように優秀な人材を定期供給できるようにするでしょう。
優秀な営業やマーケターは、会社の未来のキャッシュがなくならないように受注を取り続けるでしょう。または受注が取れる仕組みを作るでしょう。
優秀な広報マンは会社のイメージを損なわないように賢くコミュニケーション戦略を打つでしょう。
これらすべての危機の回避は結局、余計なコストをなくし、受注のしやすさにつながり、会社の売上を伸ばします。よって、私は「優秀な人とは会社の未来の危機を防ぐ人」と考えています。
いまだけ成績よければいいんですか?
たまに「おれがいたときの方があの部署は成果が出てた」と言う人がいます。前職の悪口を堂々と言うのもいかがなものかと思いますが、これは「おれがいつか部署を去ったときの会社の未来の危機を予防できなかった」ということです。
たとえば山本くんというマーケターが一生懸命テレアポして、メルマガ出して、SEOで上位表示して、セミナーを毎月して、ブログを毎週書いたとしましょう。
しかし、山本くんが辞めたとたん、それらすべての仕事をやる人がいなくなったら、どうでしょうか?
賛否両論あると思いますが、私の考え方にのっとると、山本くんは会社の未来の危機を作っただけです。自分は頑張ったつもりかもしれません。それらの活動で、山本くんがいる間は成果が出たかもしれません。山本くん自身は評価されたのかもしれません。
でもそれは「山本くんがいなくなったら、その会社のマーケティング活動がとまる」危機を作り出しただけに見えています。
優秀な人は自分も再現性あるし、組織にも再現性ある仕事を残す
優秀なマーケターなら、自分がいなくても資料ダウンロードから5分以内に架電できる仕組みを社内に交渉して作るでしょう。メルマガ、セミナー、ブログの更新なども同じです。
自分一人ができるようになるのは簡単です。というか、自分一人ができるようになることすら難しいものだからこそ、組織的にできるようにするとより強固な組織にできる。という言い方が合うかもしれません。
特にマーケターの仕事は営業に比べてアートな部分が少なく、工夫さえすれば仕組み化できることが多いと思います。自分の手柄だけを考えているうちは仕組み化なんかできないでしょう。
その人が本当に優秀なのかは、再現性のある仕事をしているかどうか、その仕事が会社の未来の危機を防いでいるかどうかで見抜けると思います。
さて私はまったく優秀ではありません。まだ何も再現性のある仕事をやり切っていないし、会社の未来の危機を防いだかどうか分かりません。そしてこの考え方も正しいかどうかは分かりません。だけど、こう思ってる、というお話でした。
おわり
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