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【調査と考察】Dr.インクの星空キネマのDr.インクの正体

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本記事には、西野亮廣エンタメ研究所のオンラインサロン内で投稿されて1年以上経過した記事を抜粋して掲載しています。投稿日は、抜粋該当箇所に記載しています。
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はじめに

西野亮廣さんの本を1冊ずつ購入しています。今回は『Dr.インクの星空キネマ』についての調査と考察です。めっちゃ長い記事です。

西野さんの絵本にじわじわハマっています。今出版されている絵本は、壮大な世界のほんの一部という点にテンションが上がります。

わたしは、小説などの物語に対して「読者に発見させる要素」がある点におもしろさを感じます。西野さんの絵本はまさに、その要素がたっぷりです。


4つの物語

『Dr.インクの星空キネマ』のは4つのお話で構成されています。どのお話も、一見全く異なる世界のお話なのですが、実はこの4話は全て繋がっています。同じ世界で起こっている物語なのです。

どの物語もYouTubeで読み聞かせ動画があります。興味がある方はぜひご覧になってみてください。

▼グッドモーニングジョー

▼赤いハシゴ

▼ドンドコ山のバケモノ

▼Dr.インク

動画は絵本の順番通りに並べています。

第1話で起きたことが、第2話の世界に影響を与え、第3話を読むと第2話のアレはコレのことだったんだと思い、第3話に出てきた『マルタ・サンポーニャ』という子は第4話で活躍します。

マルタ・サンポーニャは、Dr.インクという『夢の脚本家』を助けるために、第1話の登場人物であるグッドモーニング・ジョーの元へ行きます。彼の持つ『星を動かせる望遠鏡』で、星をゆっくり動かしてもらうためです。

ここまでで十分に「このお話はこうやって繋がってるんだ!」という発見が散りばめられているのですが、西野さんの過去のオンラインサロンの記事を読む限り、まだまだ繋がりを楽しめるようです。


登場キャラクターの秘密

今回の絵本に関する部分だけ抜粋しました。

2018年11月6日記事より抜粋
※省略
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星空キネマ
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絵本においては、「あの星で、あれが起こったから、この星でこうやった」といった感じでストーリーが全て繋がっていて、基本的には、とある50年間の宇宙を一個作っています。
処女作は、世界中の人が眠った時に見る「夢の脚本」を描いている作家「Dr.インク」が登場す?『Dr.インクの星空キネマ』という作品ですが、「Dr.インク」は、また、別の作品で登場しますし、『えんとつ町のプペル』は全20話のうちの、ただの「第4話」っす。
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マルタ・サンポーニャ
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この星空を巡る物語のキーパーソンは「配達屋」として活躍している『マルタ・サンポーニャ』という猫ちゃんです。
『えんとつ町のプペル』の冒頭で心臓を落っことしちゃった彼女です。
サンポーニャの正体は、僕らでいうところの「死神」で、死を迎えた人の元に現れます。
彼女は死にたてホヤホヤの心臓(魂)を惑星『グリンゴ』に運んで、そこで心臓を星にします。
つまり、サンポーニャは『星空』を作っているわけです。
彼女からすると、あらゆる生物に「永眠」してもらわないと星を作れないので、Dr.インクに夢の脚本を描かせて、その脚本を、あらゆる生物のもとに配達して、毎夜、「眠る訓練」をさせています。
人間だと80年くらい訓練すると永眠して、永眠したら心臓(魂)を頂いて、そいつを惑星『グリンゴ』に配達します。
サンポーニャがやれる仕事は、「心臓(星の種)を運んできて、星にするまで」で、そこから先はグッドモーニング・ジョーという星空コーディネーターのオッサンが、夜空にバラまかれた星の位置をイイ感じに配置します。
彼らは宇宙をキャンバスにして、分業制でアート作品を作っている感じっすね。
僕らが、植物性(そもそも生き物を殺して生まれた)絵の具を使って、絵を描くノリっす。
『星空キネマ』と名付けた、この物語を全て形にするには、あと30~40年ぐらいかかると思います。
口頭で、プロットを話すだけでも、4時間ぐらいかかると思うので、今日は「マルタ・サンポーニャ」に絞ってお話しさせていただきました。
月額1000円の『読み物』として、面白がっていただけると幸いです。
『グリンゴ』
https://youtu.be/4yHZRiiWdKI
※以下省略

絵本『えんとつ町のプペル』も繋がっています。そして西野さんが想定されている『全20話』というところに驚愕します。

どんなに考えを巡らせても、西野さんの作ろうとしている物語の全貌を把握することは無理そうです。でも、だからこそ追いかけたくなります。

マルタ・サンポーニャは死神である
サロン内を探索してこの記事に辿りついたのですが、非常に重要な情報ばかりです。

絵本『Dr.インクの星空キネマ』では、マルタ・サンポーニャの仕事は、夢の脚本が詰められたアメ玉を眠った人々の口に放り込むこと、認識していました。でも彼女たちの本当の仕事は、死んだ人の魂を惑星グリンゴに運ぶことみたいです。

グッドモーニング・ジョーにも役割がある
第1話のグッドモーニング・ジョーは、不思議な望遠鏡で星を勝手に動かして遊んでいる、のんきなおじいかと思っていました。とんだ迷惑なやつだなと。星空コーディネーターと名乗っていたのは、星を夜空に配置する仕事をしていたからなんですね。

でもグッドモーニング・ジョーは亡くなり、星になりました。これから先、この世界での星の配置はどうするのでしょうか。グッドモーニング・ジョーと仲良くなったケンジ少年でしょうか。


ドンドコ山のバケモノとグッドモーニング・ジョーを繋ぐ物語

4つのお話の中で、『ドンドコ山のバケモノ』だけ、グッドモーニング・ジョーとの繋がりが見えません。

サロン内で投稿された動画&コメントから、絵本になっていない物語があることを知りました。Yahooのブログで書かれていたようですが、現在は閉鎖されており見る事ができません。

片コンハンナさんが、内容を読み聞かせ動画で教えてくれています。神です。ありがとうございます。

この『ヤクとヤヨイの千年物語』で、グッドモーニング・ジョーの物語で出てきた『赤い星』と、ドンドコ山のバケモノの悲しい物語が繋がります。

どこかで、西野さんの絵本には音楽が必ずあると聞いた気がするのですが、絵本になっていない物語にも音楽(歌)があるのですね。

歌詞はこちらです↓

古い沢山の夜行虫
夜空には億千の星
区別がつかなくなっちゃって
寝ぼけたクラゲが空を飛ぶ
誰かがどこかでふいている
オカリナの音に身をまかせ
鈴虫がうたうあの歌は
僕に届くので精一杯
今夜は宇宙の風に乗り
飛んでいきたい
ほうき星のように
向こうの空に貨物船
誰の夢を運ぶのかな
グリンゴの月は花模様
遠く昔に過ごした日々のよう
もう君が迷子にならぬよう
遠く遠く銀河の果てまで
届け僕の声

姿を無くした者達が
しばらく暮らすこの星は
アンドロメダの奥の奥
惑星グリンゴ雨の星
桃色クジラが顔を出し
大きな声で鳴く夜は
五時まで宴が開かれて
思い出話に花が咲く
町にひとつの望遠鏡
家族を思う人の長い列
僕もそいつで君のこと
毎日ちゃんと見てるから
泣かないで
大切な君よ
笑い声をグリンゴまで飛ばして
その声は雨を振り払い
君を覚える月が見えるんだ
届け僕の声

もうすぐすればこの僕に
順番がやってきて
グリンゴから船にわたり
夜空の星になる
例えば50年後
君とふたたび
出会えるとするなら
あの場所に二人ならんで
名もない星座を作ってみようか
泣かないで大切な君よ
笑い声をグリンゴまで飛ばして
その声は雨を振り払い
君を覚える月が見えるんだ
グリンゴの月は花模様
遠く昔に過ごした日々のよう
もう君が迷子にならぬよう
遠く遠く銀河の果てまで
届け僕の声

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一番は『Dr.インクの星空キネマ』絵本の1ページ(表紙)そのままの内容があります。海には夜光虫。空には星。浮かび上がるくらげ。INKと書かれた屋根の小屋は、Dr.インクの家ですね。惑星グリンゴです。二番と三番は『ヤクとヤヨイの千年物語』の内容を表しているようです。

『向こうの空に貨物船 誰の夢を運ぶのかな』
『グリンゴから船にわたり 夜空の星になる』
夢を運ぶ貨物船と、夜空の星になる魂を運ぶ船。これは非常に気になります。

2018年12月2日 にサロンに投稿された記事では、『走れ!デイトリッパー号』(改め『夢幻鉄道』)という物語で、港がでてきます。港があるなら、当然船もありますよね。

また歌詞にある『桃色クジラ』も気になっています。『走れ!デイトリッパー号』のプロット内で『ピンクの大きな大きな象』が町を吸い込んでいくという部分があります。動物は違えど、ピンク色という共通点。何か意味があるのかなと勘ぐっています。


Dr.インクの正体

イカみたいな姿で、多くの手で夢の脚本を書くDr.インクですが、足は人間です。どのぺージを見ても、必ず人間の足が見えます。

全体を捉えにくいですが、頭から手にかけてはイカで、それ以外は人間です。

角張って、すね毛もガッツリ生えているこの足は、明らかに男の人のものです。

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これは、西野さんではないかと考えています。

Dr.インクが描かれているのに、人間の足が描かれていないのは、『えんとつ町のプペル』のスタッフ名のページです。そばには西野さんがいます。

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Dr.インクの星空キネマの帯に『世界中のみんなのために”夢の脚本”を書き続ける人――。』と書かれているので、イカじゃなくて人であることは確定です。西野さんは、世界中のみんなのために物語を生んでいる人といえますよね。

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長い年月をかけて絵本を書く予定の西野さんにとっては、手が2本しかないことは、実にもどかしいことだと思います。こちらの製作ドキュメント①の中で、「俺の手が10本あったら…」という言葉も飛び出しています。

▼『Dr.インクの星空キネマ』 制作ドキュメント①

▼『Dr.インクの星空キネマ』 制作ドキュメント②

創作活動に励む西野さんは、「一度にたくさん書ける手が欲しい」という思いが強くなり、夢で手がイカになったのではないでしょうか。

Dr.インクは別の作品でも登場するとのことなので、また人間の足があるのか確認したいと思います。いつかこの足についても明かされる日がくるのでしょうか。

…もしかしてサロンやほかの場所で明かされているのかもしれません。今のわたしの情報収集力では見つけられませんでした。


おわりに

いろいろと妄想を膨らませて、嘗め回すように絵本を楽しんでいます。すべての伏線はきちんと回収されるということなので、ただただ楽しみに待つしかありません。

これから30~40年かけて物語が完結するということに、苛立ちと焦りを感じています。西野さんはすでにすべての物語を完成させているということなので、いつか西野さんがこの世を去っても、絵本は世に出ると思います。

でも…
わたし(読者)が先に死ぬかもしれないですよね?!30~40年後って…わたし、70~80くらいですよ。今から生まれてくる人がうらやましいです。

サロンの投稿記事やYouTubeのライブ配信から、西野さんが寝る時間も惜しんで取り組まれているのは分かっているのですが、それでも一刻も早く…と思わずにはいられません。


▼『Dr.インクと星空キネマ』にはまだ謎があります


▼西野亮廣エンタメ研究所はこちら


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タカハシ
サポートしていただきました資金は、全額西野亮廣さんの絵本または本を購入するために使用します。西野さんの世界観を把握して、夢幻鉄道の二次創作(小説)を書きます。