今更ながら映画の感想を書く
※EG以降に入った新参
※アメコミ原作未履修
※濃厚な考察ではなくただの日記
※頭から終わりまでネタバレあり
全体感想(面白かった!)
面白かった!!!!!!!!!
2.5hの長さで中弛みせず、シリアス多めながらテンポ良く疾走していた良き映画でした。EG後の映画の中で一番好きかも!?ってレベルで良かった。冒頭のマーベルロゴのとこ、良かったね……!!
出自を秘密にした仲間が意識不明となり、治療法を探すうちにソイツの過去が明らかとなり、強大な敵の存在や繋がりも見えてきて……と、ド王道をちゃんとやり切ったのが本当に良かった。ロケット瀕死というシリアス展開だからこそ、通信の色とか、慰めるための比喩とか、上手くクスッとさせてくれたのが楽しかった。敵のデータセンター(?)(多分違う)はキモかったけど、まーあの世界&あの敵なら確かにありえなくもないな~という感じがした。
オペレーターのウラから制御室借りた時のスターロード、最低(最高)。
GOG全体的に結構忘れてたと思うけど「あ、ここは過去のセルフオマージュだ!」みたいな部分がちょいちょいあった印象。オタクなのでセルフオマージュ大好き!!!!ソー3でのハルクの話ですか!!!すいません黙ります。長く続いている作品だからこそ文脈で魅せる旨味は大きいので、復習してから行っても良かったな~(と思うがIWとEGも観ることになりそれはカロリーが高過ぎるのだった……)
テーマ『多様性』について
今回のテーマは徹頭徹尾『多様性』だなと思いました。
SFやファンタジーなど、現実とは程遠い設定だからこそ普遍的な部分(絆とか家族愛とか)をフォーカスしていくってのはよくある方法だと思いますが、GOG3めっちゃ良かったし上手かった。『種の完璧さなどない』という視点での多様性はなるほどなと思ったし、マンティスやドラックスの意外な(?)活躍も、若干説教臭さはあるものの「そういうことですよね分かります」って思えたし。これだよこれ!!とりあえず色んな人種連れて来て多様性!と口にした作品なんて何の意味もないんだよ!
パンチが効いているな~と思ったのが、終盤の色んな生物をノーウェアへと脱出させる場面。多種多様な実験動物が檻に閉じ込められていたのだけど、その中の1体(?助数詞何が適切なんだろう…)を見てマンティスが叫び声を上げたところ。目を背けたくなるようなキメラ?がいたんですよね……(わたしは目を瞑りました)。
ただ直後、マンティスは苦しげながらもこう言うんですよ。
「ごめんね、違うの。あなたが最高にクールだから驚いちゃっただけ。あなたはとってもクールよ。本当に本当に(意訳)」
これってブラックユーモアとも思えるけど、こういう意味なのかなぁと深読みも出来ちゃうわけで。
『これが""多様性""ってヤツさ。オメーにとって醜いもの・不都合なものも存在を許容するってのがな。耳障りの良い言葉だけを口にして悦に浸ってるかもしれねーが、これが""本物""だぜ?』
口だけ多様性人間への強烈な一撃である痛快さと、同じものが自分に返ってくる背筋が伸びる思いと。
こういうシーンを見る度、好き作家 伊坂幸太郎の『重力ピエロ』で出てきた文章を思い出します。
※深読みかもしれん。
その他雑多感想
カウンターアースでのボカロ
カウンターアースでボカロ流れてたの、賛否ありそうだけどわたしは嫌いじゃなかったです。
曲自体はボーカロイド(≠人間)が歌い、打ち込み音源を用いることで人間との繋がりを絶ったようにも思えるけども、曲を作るのは結局のところ人(orカウンターアース人)なので。生き物の意思が介入している以上、完璧とはなりえない。なかなかの皮肉だぜ。(そもそも敵の親玉がさ、生物が人間チックになったことを『完璧』と思い込んでいること自体、明らかに思考の欠陥があるんだよな~~愚かで趣深いね)
上記の皮肉具合だけじゃなくて、
過去のロケットが初見操縦機を上手に操作する⇔ガモーラが初見で上手く操縦出来てなかった
ロケットの過去データを見て「私よりひどい」と呟いたネビュラ
繰り返し放たれるコスモへの『bad dog!』
等々、良い味の小ネタや対比が好きだったな。
察しの良いオタク零れ話
察しの良いオタクなので
「じーさん生きてるわけないだろ!生きてたらもう90だぞ!?」
→あ、生きてるんですね!感動の再会ありそ~!
「bad dogを訂正して!」「いーや、しないね」
→コスモ活躍シーンで訂正されるんですね!楽しみです!
終盤宇宙船に届かなくて死にかけるスターロード
→でもゾウリン族が来てくれるからな~
みたいな小芝居が脳内で繰り広げられてしまった。まあこれも様式美よね。
過去の仲間たちと脚本のこと
悪の組織(?)がロケット生存を知りカンカンだった、ということは……回想で出てきた子たちは……と予想がついてしまってつらかった。彼等がだんだん仲良しになっていくだけに、一思いにやってくれよォ!!!って気持ちだった。だから臨死体験の部分めっちゃ泣けた。……公式がロケットとライラを推してるのだけ納得いかなかったけど!4人(体?)で仲間だろォ!!??
とはいえ脚本は人の心があるな~と思いました。
ロケットの回想シーン終盤。ロケットが「オメーも奴等も明日処分よ(意訳)」と言われたことで脱走を企てる。結果的に他の3人(体?)は死んでしまったけど……行動しなけりゃ結局翌日死んでしまっていただろう。これがもし『こんな狭いところ出て行こう!!外の世界を見に行こう!!』とロケットが言い出した結果だったら完全に地獄だったわけで……。そういう点で優しい脚本だなと思いました。
また臨死から生存へと戻ってくるところ、ライラが「アライグマさん」と声を掛けたのを鍵として目を覚ますわけですが。メチャメチャ最高でした。最近サードマン現象って言葉を知ったんですが、このシーンもそれの一種なのかなあと。
(「遭難時のような極限状態で存在しない他者の存在を感じる現象」(久保(川合)南海子『「推し」の科学 プロジェクション・サイエンスとは何か』p180。ググったけどwikiと1冊の本しかなかったので孫引き失礼)
あれはロケット自身の心象風景で、あくまでロケットの中で完結していて、彼の中のどこかに『生きたい』という気持ちがあったからこそ、彼の中のライラがああ発言したのかなと。(まあ私は「まだ生きてやることがあるでしょ」的な発言に「何かありましたっけ……?」となってしまったのですが)(過去作の記憶忘れ人)勿論色んな解釈があると思いますが。
ロマンス要不要の話
あのガモーラとスターロードがくっ付かなかったこと。マンティスとドラックスがくっ付かなかったこと。どっちも最高だったな……。
後者は(過去作の記憶かなり飛んでいるものの)恋仲ってよりかは親子関係?とも思いつつ。前者がくっ付いていたらガチギレしてしまった自信がある。あのガモーラには彼女なりの居場所があるんだし、2人って2作分の時間と体験と関係を経て恋仲となったのだから、今作であっさりくっ付いたら『あの時の2人は何だったん!?!』となってしまうよ。
まあだからこそロケットとライラのシーンくらいは入れておかないと、今度はロマンスを楽しみにしていた層がブチギレてしまうかもな~とも思っています。大衆向けの作品って難しいんだなあ。
終盤の救出劇
終盤のさ~~取り残されていた実験動物を見渡すシーン、あそこで堪え切れず泣いた。
実際さ、ノーウェアに避難させたからって全てが生き残るわけじゃないじゃん。ミニミニのアライグマなんて、人間に踏まれたらおしまいだし、かなり目の粗い網で出来ていた道もあったわけで。
でもさ、彼等はさ、望んであの場所にいたわけじゃない。自発的にあの場所へ辿り着いたわけじゃない。彼等は過去のロケットまんまなんだよね。
誰かの都合で集められ、また誰かの都合で爆発に巻き込まれて命を落とす?そんなの耐えられないよ~~~~泣いた。『人間』以外も出来る限り救出されて良かったよ~~!!!まあカウンターアースの住民は恐らくほぼ絶滅してますがね……仕方ないけどね……(別に見捨てたわけじゃないので……)
彼等の『解散』
最後の「じゃあこれで解散ってことか?」がちょっと切なかったね。単語のチョイス、英語までは聞き取れてないので分からないけど、少なくとも『解散』=バンドの終わり、を意識しているんだろうな。
でもあれは喧嘩別れでも音楽性の違いでもなく、成長しきった彼等の自立のように見えました。今後はジャズメンのようにその場その場でチームを組んで、息の合った活躍をしてくれることでしょう!(?)
(バラバラの移動が可能になったから、他作で絡みやすくなったかも?敢えて予告見ないようにしてるけど、次のマーベルズで誰かしら絡んでくるのかな?宇宙っぽいし)
noteってかふせったーで書くような内容をざざっと書いちゃいましたが!
GOG3かなり好きでした!
今後もゆるゆるMCU追っていくぞ~!!!!!
ありがとうございました!!
P.S.ムーンナイトの続報まだですか