飴細工
初めての出会いは小学1年生の時、
地域の祭りの屋台で見つけた。
私はプリキュアを選んだ。
「そんな形だけの飴なんで買うの?口に入れば同じだよ⁉」
お金を出したのは母だ。
文句を言いながら買ってくれたのでより記憶に残っている。
凄く嬉しかった。
その日から、祭り=飴細工を買う事になったのだった。
〜
小学6年生の時だ。
体調が悪かった私は母にお願いした。
「絶対に買ってきてよ」
母は奏汰(弟)と手を繋き、祭りに行ったのだった。
……
「ただいま!」
帰ってきた奏汰の手には恐竜の形をした飴。
私には何故それを選んだのか?!すぐに理解出来た。
奏汰とはYouTubeをよく見る。まだ3歳なので見る動画は子供向けのモノばかり。私はそれを仕方なく一緒に見る事になる。ただ、子供向け動画は面白いモノが多い。
手洗いを教える動画の中で、バイキンが体の中に入って悪さをしているモノがあった。
何故か?恐竜がお腹の中に入ってバイキンを倒していた。子どもの好きなモノを無理矢理詰め込んだ感があり、シュールなモノになっていた。私はそれが面白かった。
(奏汰は私の心配してくれたんだよな)
これが私の飴細工の想い出である。
【裏話】
子育ての日常からヒントを得た作品。
飴細工高くて文句言う母。YouTubeは下の子優先で見なければならない。子供向け動画は変な設定なモノがある。小さい子は少ない知識の中で優しさを見せる事がある。これらをまとめた作品。最後の恐竜の形の飴を買ったのが弟の優しさとした所は無理矢理だが、この形がしっくりきたので採用しました。
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