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【簡単世界通史⑤紀元後200〜600】【ペルシア】マンガとか映画で世界史がわかるきがする
ギャッベでゴロゴロしながらペルシアを感じている大昔の生物です。絵柄が素朴で良いんだよね。めちゃ高いけど……。手織りなんだからしかたあるまいて。
※こちらは連作となっています。マガジンからもどうぞ。
ローマが興亡する右横で
ローマが左右に分かれる沈みゆく原因の一旦を担っていたのは右横のペルシア。
アレクサンドロスの侵攻後、腹心のセレウコスがアケメネス朝ペルシアの領土をほぼそのまま引き継いでセレウコス朝シリアを運営していたがローマとガチャガチャやってる間に国力が衰退(一時カルタゴのハンニバルが亡命してきたりしてた)100年ぐらいで分裂。メソポタミア地方の右横は遊牧民の国家に変わった。パルティアの登場。
アド・アストラの最終巻でちょっとでてくるよ。
文化の坩堝アルサケス朝パルティアとバクトリア
単にパルティアと呼ばれる事が多いけど、ペルシア王朝の興亡をなんとなく知るならアルサケス付いてる方がわかりやすいかと思う。
なんでペルシアじゃなくてパルティアかというと、ペルシアからちょっと右上の遊牧民族パルニの族長アルサケスが建てた王朝の為。パルニから転じてパルティアなのね。
対してバクトリアはギリシャ人の総督が独立して出来た国。トップはギリシャ人。ザ・ヘレニズム国家。いまでいうとアフガニスタンあたりになる。
![](https://assets.st-note.com/img/1695440929235-kaPn6Snc2g.png)
どちらかというと今までの王朝は左上、メソポタミア方面からの流れでできたものだったが、右上から、地域的にいうと中央アジアからの流れが入ってきた。
中央アジアというと反射的に推したくなる乙嫁語り。とにかく絵が綺麗!何この模様!アァァアエエ!ってなる。時代は全くあってないので、あしからず。
まあともかく、文化がギリシャ、メソポタミア、中央アジア、インドと色々混じり合って多様な文化の海となったのは明らか。インドにおいてはガンダーラ美術だしね。ただし、インド側からみると、いやちげーし、ギリシャ文化は薄くてほとんどインド文化だし。という見解もある。そりゃそやろな。
宗教集積帝国ササン朝ペルシア
紀元前200年から350年程でまずバクトリアが右からくる騎馬民族に潰されます。そして400年程頑張ったアルサケス朝パルティアもササン朝ペルシアにとって変わられる。紀元後226年。
アルサケスは前述した通り遊牧民だが、ササンは農耕民、またメソポタミア方面への回帰、アケメネス朝ペルシアの再興といった風合をもつ。大体版図もアケメネス朝と一緒ぐらいで小アジアが占拠しきれなかったぐらいしか違いがない。パルティア時代もかなりローマとバチバチやっていたが、ササン朝ペルシアになってからさらにローマを追いやった。
そんなササン朝ペルシア。国教をゾロアスター教と定める。アケメネス朝ペルシアでも存在したが、隆盛を極めたのはこの時代。しかしペルシア内にはその頃ユダヤ教もキリスト教も仏教もあり、多宗教もいいとこだった。さらに今では無くなってしまった幻の不可思議宗教マニ教もあった。
多宗教多文化のペルシア。約400年間周りと戦争を続けながらも長い間頑張っていた。右ローマたるビザンツ帝国もかなりその支配地域をかりとられる。そんな中、アレクサンドロスに続く第2の特異点が突如現れ、あっさりササン朝ペルシアは滅亡する。651年。
第2の特異点 ムハンマド
第2の特異点っていってるのは私だけなので、別に世間一般には通じないので信じないで下さい。多宗教の国が宗教によって没するのは偶然なのか、必然なのか。とうとう世界三大宗教のラスボス、イスラム教が登場する。
いいからこれ読んで。話はそれからだ。もうね、ムハンマドさんは描けないの。偶像崇拝禁止だから無理があるの。学習漫画ゆえ、エンタメ性は低いものの、よくまとめたし、よく出版できたなあって思う。これ以降読み続けてもらうのであれば、この小学館学習まんが世界の歴史別巻イスラム編は教科書扱いなのでマストです。イスラム世界をよく知ってる人ならいらないけど。大人なら電書で買いましょう。
以降ペルシアは国名というより地域名となり、ほとんどイスラムやアラブ世界という名称に変わっていく。ムハンマドさんほんとにゲームチェンジャー。
もう一つ、本当は観たい映画がある。
すんません。どこが中立的か難しかったのですが、イスラーム映画祭のリンクを張りました。その中のムスタファ・アッカドのザ・メッセージという映画を観てみたいなあというのがあります。廃盤でみられないんよなあ……。
今回はここまで
イスラムというよりは、ムハンマドが現れるまでのペルシア地域の興亡とあいなりました。やはりこの地域は出来事がエンタメ作品化されていなくて、なかなかきつい。最後まで読んでくれてありがとうございました。
次回こそ、イスラムです。