【急性腰痛の治療】患者への情報編
■これからAHCPRの『成人の急性腰痛診療ガイドライン』が勧告している急性腰痛の治療について、
【患者への情報】
【薬物療法】
【保存療法】
【外科手術】
に分けてエビデンスレベル(科学的根拠の確証度)を明記して紹介していきます。
■【患者への情報】
1:速やかに回復する、効果的な改善策、無理のない生活様式、再発の予防法、レッドフラッグがなければ検査は不要、症状が長引く場合の検査法と治療法の有効性と危険性など、患者に正確な情報を与える。(確証度B)。
2:急性腰痛の治療においては職場での腰痛教室(古典的な腰部の解剖学・姿勢・日常生活に関する教育)は臨床現場で行なう患者教育の助けになる(確証度C)。
3:職場以外での腰痛教室の有効性はまだ証明されていない(確証度C)。
4:急性腰痛にとっては長期間の安静臥床(安静に寝ている)よりも、痛みの許す範囲内で徐々に日常生活に戻る方が効果的(確証度B)。
5:4日以上の安静臥床は筋力低下を招くために急性腰痛の治療として推奨できない(確証度B)。
6:急性腰痛に安静臥床(安静に寝ている)の必要はない。ただし、主に下肢痛を訴える患者で初期症状が強い場合は、2~4日間の安静臥床を選択肢として選ぶことができる(確証度B)。
7:急性腰痛患者は、長時間座り続けたり、重い物を持ち上げたり、物を持ち上げる際に腰を曲げたり捻ったりなど、脊柱に構造的負担がかかる特別な活動を一時的に制限したり避けたりることで楽に過ごせる可能性がある(確証度D)。
8:急性腰痛患者の活動量や作業内容の変更を検討する際、年齢と全般的な健康状態、仕事で要求されるだけの体力があるかどうかを考慮する必要がある。(確証度D)。
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