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セミナー企画とファシリテーションのコツ1:「仮でよいのでイメージを具体化する」

セミナーを企画し開催してみたい。
そんなことを思われたことはございますか?

自ら講師をつとめてみたい。
または、ゲストを招いてトークイベントのようなものを開催してみたい。
この記事は、そのように思われている方に向け、私が培ってきたノウハウをお伝えする内容になります。

こんにちは。大木浩士と申します。
2011年にスタートした「企画書講座」以降、これまで1000回以上のセミナーやトークイベントなどを企画し、開催してきました。
※これまで開催してきた主な講座は、こちら(OOKIWORKSのHP)をご覧ください。

はじめは試行錯誤の連続でした。
しかし回を追うごとに、企画づくりや準備のコツなどがわかり、押さえるべきツボのようなものが理解できるようになりました。
それらをできるだけかみ砕き、実践できる形に落とし込みながら、内容をご紹介できればと思っています。

最初にお伝えしたいコツは、「仮でよいのでイメージを具体化する」 になります。
漠然と思い描いているセミナーのイメージ。
それを「要素」ごとに整理しながら、具体化していくのです。

具体化する際は、紙などに書き出してみると良いでしょう。
手書きではなく、Wordなどに入力するやり方でもよいと思います。
大切なのは、頭の中にあるぼんやりとした事柄を、「言葉」として書き出すこと。
書く内容は、仮のもので結構です。
後で修正することを前提に、「現時点ではどんなイメージを持つことができるのか」、それをまずは言語化していきます。

※私はいつもこのような書きなぐりメモをつくります

具体的なイメージが持てないものは、「未定」と書いておいてください。
どの要素について具体化がしにくいのか。
それを明らかにしていくことも、大切な確認事項の1つだからです。

では早速、セミナーを企画する際に整理しておきたい「要素」を、AさんとBさんの2人の事例とともにご紹介します。

■セミナー企画の主な整理要素

◎大まかなテーマ
・主に何を伝えたいのか。
・どんなことを行う講座やイベントなのか。(まずは大まかで結構です)
※Aさんの例:「話の聞き方や話し方」をテーマにした講座。(まだぼんやり)
※Bさんの例:読書会。

◎なぜそれをあなたが行うのか。
・そのセミナーを行う理由や背景など。
・開催に向けての思い。
※Aさんの例:長年介護の仕事を行ってきた。介護現場から得られたノウハウを紹介したい。自分で講師をつとめてみたい。講師のスキルを高めたい。
※Bさんの例:先日読書会に参加したら、楽しかった。自分でもやってみたいと思った。私は本が好き。本好きの人とつながりたい。良書と出会いたいし、紹介したい。

◎セミナーで、主に誰が話をするのか。
・メインスピーカーは誰か。
・自分はどんな役割を担うのか。
※Aさんの例:自分が講師をつとめてみたい。(講師未経験)
※Bさんの例:参加者それぞれから、お勧めの本を紹介していただきたい。自分は司会にチャレンジする。もし可能なら、著者さんをゲストで招き、お話をしていただけると嬉しい。

◎開催する場所
・リアルなのかオンラインなのか。
・リアルの場合、具体的な会場のアイデアを書き出してみる。
・オンラインの場合、zoomやTeamsなど、具体的なプラットホームを決める。
※Aさんの例:リアルで開催。場所は未定。できれば都内。
※Bさんの例:zoomを予定。ツイッターのスペースにも興味がある。

◎開催時期や時間
・いつごろの開催をイメージしているのか。開催は、平日か休日か。
・当日は、どのくらい開催時間を想定しているのか。
※Aさんの例:未定。あまり具体的に考えていなかった。準備にどのくらいの時間が必要か、よくわかっていない。仮で3~4か月後くらいをイメージ。1回1時間程度をイメージ(?)。
※Bさんの例:2か月後くらいをイメージ?人が数名集まればできそうな気がする。平日の夜がよいかもしれない。開催時間は1時間くらいのイメージ。

◎想定する参加対象者。
・男性なのか女性なのか。中心となる年代は?
・どんな課題や関心ごとを持っている方か。
※Aさんの例:30~40代くらいの男性(?)。人間関係に悩んでいる方。人とのコミュニケーションが苦手な方。自分の気持ちをうまく伝えられない方。
※Bさんの例:男女両方。本が好きな方。具体的なイメージはあまり持てていない。

◎参加人数。
・①理想的な人数(将来達成したい目標人数)
・②自分で講師や司会をつとめる場合、緊張せずにできそうな参加人数。(無理なく成功のイメージが持てる人数)
※Aさんの例:①将来的に50人くらいが目標。②まずは5人くらいの前で講師をつとめてみたい。そのくらいの人数なら、未経験の自分でもできそうな気がする。
※Bさんの例:①まずは10名くらいを目標に。②3~6名くらいなら、緊張することなくできそうな気がする。
※ちなみに私(大木)が最初に開催した企画書講座は、2名に対して行いました。

◎参加費
・有料か無料か。
・有料の場合、参加費をいくらに設定するか。
※Aさんの例:会場費用がかかると思うので有料。できれば1人1000円くらい。
※Bさんの例:無料

◎告知方法や集客のアイデア
・メインとなる告知ページなど。
・また、メインページを拡散する各種媒体などのアイデア。
※Aさんの例:未定。知人がPeatixを使っていたので、検討してみたい。拡散はツイッター?
※Bさんの例:フェイスブックのイベントページ?拡散は、やはりフェイスブック?

◎仲間やパートナー(連携先)づくりのアイデア
・サポートをお願いできるメンバー(主に個人)のアイデア。
・一緒に取り組みを推進してくれそうな組織や団体などのアイデア。
・特に「情報拡散」の協力者をイメージする。
※Aさんの例:未定。まずは知人などに声をかけてもよいかもしれない。
※Bさんの例:知人が時々読書会を開いている。一度相談してみてもよいかもしれない。知人が開催する読書会は、〇〇という団体が主催している。

◎課題の整理
・開催にむけて課題だと思うことを書き出しておく。
※Aさんの例:場所をどこにするのかが大きな課題。告知も経験がないので不安。誰かと話しをしながら、テーマや対象者についても考えを深めてみたいと思った。
※Bさんの例:当日どのように進行したらよいか、具体的なイメージを持ちたいと思った。自分はZOOMの有料アカウントを持っていない。仲間や協力者が必要だと感じた。

◎テーマや対象者の再整理
・テーマや対象者について、もし考えが変わるようならメモをしておく。


以上、「仮でよいのでイメージを具体化する」をテーマに、その要素を列挙させていただきました。

セミナーに限らず、やりたいことを形にするための最初のコツは、「まずはできる範囲でイメージを具体化すること」だと思っています。

セミナー企画のコツ。
次のステップは「構想メモを作成する」になります。
ご興味ございましたら、ぜひご覧ください。^^

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