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科学・知財コンテンツ制作に対して思うこと&新連載について 大樹七海(オオキナナミ)

 記念すべき、2023年「弁理士の日」に寄せて、テーマ「知財コンテンツ」について書きたいと思います※
 私自身、「科学・知財コンテンツクリエイター」という見かけない肩書を名乗ってもいるので、自分のためのテーマのようにも感じた次第です。
  
 ちなみに、大樹七海(おおきななみ)は、弁理士仲間が考えてくれた「大きな波」を起こすという由来の雅号で、弁理士資格持ち・国立研究所出身のクリエイターです。

「弁理士の日記念ブログ」企画の趣旨
 毎年7月1日の「弁理士の日」にちなんで、ドクガクこと内田浩輔弁理士が「弁理士の日記念ブログ」企画を主催しています。
 毎年「テーマ」が発表され、そのテーマについて執筆を呼びかけられ、今年もお誘い頂き、気づけばなんと参加8年目!

大樹七海の過去参加記事はこちらからどうぞ
 
2016~2022年

「弁理士の日記念ブログ」とは

1.科学・知財コンテンツ制作に対して思うこと

(1)正しさへの配慮が求められる🤓

 今まで、色々なコンテンツを制作してきましたが、「科学・知財」を軸にするのは、結構難しいです。
 専門家向けだけでなく、子供向けのものであっても、これを簡単だと考えるとしたら、それは無責任かな、と思っちゃいます。科学の場合も、知財の場合も、前者は論文など、後者は法律など、で、歴史的に、世界的に、ある程度の共通認識が形成されてきたものです。その「共通認識」を踏まえた上でないと、混乱をきたす、ことになってしまうからです。(cf.フェイクニュース)

(2)共通認識の形成が難しい😓

 私が「科学・知財」にこだわって、コンテンツを創るのは、科学と知財は、とりわけ、「共通認識」の形成が難しい(ある程度の前提知識や追加知識がないと、読み解けない、専門用語の言い換えに注意を払う)ことにあります。この難しさに正面から向き合い、あらゆる面から工夫し続けて、一部の人にだけではなく、普通に、「心に伝わるものに変えていく」ことに、やりがい(挑戦心)を感じているからです。

 それは、この「共通認識」の上に、様々な社会のインフラストラクチャーが築かれてきている、ということに感動しているから、無視・スルーされたくない(蔑ろにしたくないし、されたくない)、という思いが込み上げているからです。
 いま私たちが、安全・安心に暮らしていけるのも、科学・知財の基盤が、多くの方の努力で築けているからで、逆にいえば、しっかり築けなければ、グラグラしてしまうのです。(ワクチン/医療、兵器/安全保障、製造業/物流、食品/農林水産、地震や災害・地学・土木建築、海洋・宇宙開発/極限環境、AI/IoT、資源・エネルギー開発関連技術等、これらに関係する法律や制度)
 新しい科学技術の進歩についていくことも、その後追いにならざる負えない知財の法律の保護を考えるのも、いずれも、みんなが、安心して、フェアに、社会のインフラを築いていけるために、欠かせないと思っています。

2.難しいことにチャレンジするハードルを下げる

(1)科学技術の進歩についていき、チャレンジすること💪

 それにしても、この「ついていく」「知る・理解する」ということの大変さ。これを常々感じています。大切なことほど、理解した!となかなか言えないものです(愛を理解した、あなたのことが分かった!なんて簡単に言えないですね。壮大で深くて。あと愛の逆は「無関心」だということです)。  
 また、初めてのこと、を理解するのも、とても大変です。
 ですので、自分(を実験台にするようしてやってみて)これは大変だけれど、こうしたら良いんだな、と理解したりコツや解決策を編み出したりしたこと、飛び込んでみて初めて気づいた大切なこと、感動したり尊いと思って、自分のエネルギーになっているもののこと、こうした体感で役立った財産を「コンテンツ」化することによって「難しいこと(さまざまな技術的進歩や法律等)についていく、ことのハードルを下げる」、そこから「チャレンジを増やす」ことに繋がるように、多くの方が互いの挑戦を楽しめるようにできれば、と思っています。
 さきほどのみんなの「共通認識」の増大に貢献していく、という運動が、私の肩書「科学・知財コンテンツクリエイター」にあります。
 「共通認識」は、西洋(英語)的に言えば、「コモンセンス」(社会で共通する知識・価値観、それをベースにした判断力)、いずれは「パブリックドメイン」(社会共通の財産)になっていくものでもありますね。

(2)根底は、「知る・理解する」ことへの熱い思い🥰

 理解への手助けとなるツールが「科学・知財コンテンツ」です。理解により、他者、他分野、世界において、敬意を払い、敬意を払って貰えるように行動する。そして、フェアな状況を作り、強調と競争を清々しく、推し進め、「より良い世界へ、創っていこう」、ということが目的です。

4.今年から始まった知財連載📕

(1)新連載「世界の著名な特許にみる 世紀の発明事業列伝」📖

  そうした、自分の問題意識からくる歩みとともにある、「科学・知財コンテンツ創り」ですが、今年から、専門誌「知財ぷりずむ」(一般財団法人 経済産業調査会 知的財産情報センター)にて、「世界の著名な特許にみる 世紀の発明事業列伝」を連載中です。
 科学・知財コンテンツクリエイターとして、「人類の科学と技術の歴史」「知財の歴史」を織り交ぜながら、メインテーマは、「技術的なアイデアによって、どのように事業を起こし、成功させるか?」、ここには熾烈な知財戦略の攻防戦があり、失敗と成功を通じ、そこで用いられた極めて具体的・実用的な工夫を詰め込んでいるので、「技術を基に、事業・経営されている方々」、そして「その支援者の方々」に大変お薦めしたい内容です。

 あの発明家のあの発明は、どこがカギで、どうやって世の中に普及したのか?
 発明家が、発明家たりうるその発想の根源はどこから来るのか?
 発明事業家はチャレンジの塊のようなひとたちです。

 そして、世界で最初の事業の成り立ちを知ることは、それによって変革した社会とその産業構造の上に現在生活している、私たちの現在をより知ることに繋がっていきます。
 世界をより知ることで、よりその世界の財産を使いこなすことができるようになるのです。

 渾身の力を込めて、制作しています^^。またいずれ、同連載について、お話しできればと思います。

「世界の著名な特許にみる 世紀の発明事業列伝」大樹七海
2023年2月より「知財ぷりずむ」(経済産業調査会)にて連載開始

2月号 第1回:「全米発明家殿堂編」
3月号 第2回:「特許王エジソン その1」 
4月号 第3回:「特許王エジソン その2 起業から白熱灯・電力事業まで」
5月号 第4回:「特許王エジソン その3 エジソンが最も愛した発明~蓄音機事業~」
6月号 第5回:「特許王エジソン その4 映画発明事業を巡る特許訴訟と反トラスト法」
7月号:乞うご期待!(校了していて、来月公開です^^)

「知財ぷりずむ」一般財団法人 経済産業調査会 知的財産情報センター

(2)連載中『大樹七海の知財教室』📖

 また、現在連載中の知財コンテンツに、「大樹七海の知財教室」があります。こちらも、お陰様で大変好評。引き続きご活用頂ければと思います^^

5.参考 大樹七海<科学・知財コンテンツのあゆみ>(特に知財のみに絞ったもの)

📕【完結】連載漫画「弁理士への道」(資格/知財)
 弁理士試験シュミレーション漫画により、試験制度と合格のコツを理解!

出典:多数の合格者排出に寄与
業界初の弁理士試験マンガ「弁理士への道」著 大樹七海 LEC
企業・事務所・文系3タイプの主人公
リアルな体験と、試験を乗り切る様々なコツに注目✨


📕書籍「ビジネスツールとしての知的財産」(ビジネス/科学技術・知財)
 知財はビジネスツールだという概念を理解!
 スタートアップ企業、AIやスパコンの科学技術とそれをとりまく社会状況を理解!

出典:大反響! 業界初の本格的な知財長編漫画(著作・作画・着色すべて大樹七海)
「ストーリー漫画でわかるビジネスツールとしての知的財産」大樹七海,マスターリンク
重版出来。この後に本書が未来予測をしたような日本のAIベンチャー企業が出現。
産官学連携の理想を描いた作品でもある。

📕書籍「弁理士にお任せあれ」(日本/知財・産業財産権)
 弁理士の意義と存在価値、日本の産業財産権法について理解!

弁理士とは?広範なその仕事と、はじめての依頼の仕方を豊富な図表・イラストで丁寧に解説
「弁理士にお任せあれ」大樹七海,発明推進協会

📕書籍「世界の知的財産権」(世界/知財全般)
 知的財産権の歴史と、世界の知的財産をめぐる経緯と現状を理解!

「世界の知的財産権」大樹七海,経済産業調査会 「第21回本づくり大賞優秀賞受賞」
「知的財産権の紋章」をデザインした重厚な装丁も本書の特徴。
知財専門書籍では異例の1か月で増刷決定。


📕【連載中】大樹七海の知財教室日本・世界・ビジネス/知財全般) 
 身近な切り口で、個人の生活・仕事ベース視点で、知財活用を理解!

「大樹七海の知財教室」📖の形のデザイン(一部)✨ 
建材試験センター「建材試験情報」にて好評連載中!


📕【連載中】世界の著名な特許にみる 世紀の発明事業伝」(日本・世界・起業家/科学技術・知財全般

読み物らしい、やさしい風合いのタイトルデザイン。
「世界の著名な特許にみる 世紀の発明事業列伝」大樹七海,
経済産業調査会「知財ぷりずむ」にて好評連載中!


「弁理士の日」にちなみ、みなさまの知財の益々の発展を願って。
どうぞ良い一日を^^

大樹七海 拝

6.番外編 IP Design Works(装丁・イラスト・ロゴデザイン・キャラクターデザイン・マンガ・絵本・プロダクト開発など)

(1)『AI/IoT特許入門3』著 河野英仁,経済産業調査会

著者の抱いているイメージを汲み取り、
最新のエンジニアの方々にササルデザインの画を制作。
色々な社会的プロトコルを反映していることは以下の記事参照。

(2)『インド特許実務ハンドブック』著 安田恵/バパット・ヴィニット,発明推進協会 

一目で、遠くからも、「インド」がわかるデザイン。上部中央の宝石はジャイプールの宝石。
扉画には、インドの最先端技術を示す、医療や宇宙、インド特許庁を描き、
中には両著者の肖像イラストで示す重要ポイント、またサリー女性などのイラストで親しみやすさを向上している。

(3)『特許の鉄人』企画 加島広基

 加島弁理士の発案から始まったイベント『特許の鉄人』。その初期立ち上げメンバー(加島さん、にょんたかさん、安高さん、内田さん、貝塚さん、私)でアイデアを出すうちに(楽しませるイベントにするなら、「料理の鉄人」にかけてエンタメ演出したらどう?といったところ、加島さんが大いに気に入って、どんどんイメージが決まっていった)。この対決イベントの盛り上げと、また最初に出場を決めた勇気ある選手の方々に敬意を示して、全員を描き切りたいと思った。このとき、イベントを終えてから入院したので、全員を描いて背景まで描くのが、すごく大変だったのを覚えている。でも、どうしても勇猛果敢さを残したかった。

 他にもあったと思うのですが、とりあえずこの辺で(きりがないのと時間がない^^;)。ロゴやプロダクツ開発、マンガ、絵本、キャラデザなどはまた今度お楽しみに~!では^^

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