芸術・科学・知財クリエイターについて
✨本記事は知財系もっと Advent Calendar 2023への投稿です✨
私の肩書『芸術・科学・知財クリエイター』について書こう、と思います。一年のしめくくりも兼ねて。(トップバナー画は、『知的財産権の紋章』作 大樹七海、『世界の知的財産権』の表紙装丁に用いたものです。)
1.芸術・科学・知財クリエイター
今月から、「芸術」を表記に加えることを著述(12月号連載「発明事業列伝」・「知財ぷりずむ」経済産業調査会)にて発表いたしました。
さて、芸術も科学も知財も、『アイデアの創出』という点で、共通しています。どの角度の精度で『ものを見るか』に違いを見出すものです。
人は、芸術的で、科学的な思考を持っています。そして、その活動の所産は、すべて『知的財産』といえる、と思います。『皆がそうである』と思います。
ここをあえて、同肩書を創り、活動しているのは、『意識的・確信的・革新的』に活動を自分の活動を位置づけ、方向づけているためです。
ここに、プレイヤーとして文・理・芸術系それぞれの『クリエイターの目線』と、知財創出の支援者としての『弁理士の目線』を持ち、加えてこれらが回るフィールドである経済界、つまり『産業育成・事業家目線』を持つ。
この三本立てが、当初よりこの活動を行ってきている、いわば三位一体の流れであることに、変わりがないものです。
このサイクルがより『クリエティブに』『深く』『大きく』『人間的に(人道的、人の幸福を念頭に)』回ることに関与したい。
そのために『世界(人々)の理解』の上に解を模索し、試行錯誤し、『工夫』を重ねて『道を創る』、道半ばですが、歩み続けていこうと思っています。
2.世界を知る・人間を知る
『世界を知る』、という意味では、著書『世界の知的財産権』にて、主に主要各国・地域の『知財史』の概略を見てきました。
以下、本書の解説は、画像をクリック頂ければ。
そして、今年からは、『人間を知る』ということに力点を置き、ミクロに具体的に迫っております。
歴史というものは、様々です。主権者の流れからみることが多いですが、政策で見れば『政策史』、事業でみれば『事業史』、科学技術でみれば『科学史』、芸術やデザインでは、『芸術史』『デザイン史』、人にフォーカスすれば『個人史』となります。この様々な歴史の束が紡がれて、人類史になっていきます。
今年開始した、次に記載する、連載『発明事業列伝』は、『個人史』という最小単位で追いながら、その周辺領域である『事業史』『科学史』『芸術史・デザイン史』の流れを捕捉して、『今の世界がどうできてきたのか』、ということを見ていく試みとなります。
3.連載『世界の著名な特許にみる 発明事業列伝』(経済産業調査会)
(1)発明事業列伝の目的と作り方
今年から開始した、毎月連載『世界の著名な特許にみる 発明事業列伝』。
伝記の類は、『偉大な科学者』『偉大な発明者』というのがありますが、彼らのその成果の先をみること、つまり、『科学者や発明者の成した成果をどう事業化したのか』、この道程に主眼を置いています。
毎回、伝記書・自伝書・周辺資料調査から、1か月に20冊~多いときは100冊を読み込んで、かなりの労力と精神を費やして作成しています。
(2)エジソン編終結
以下、各回の項目は、画像をクリック頂ければ。
第一回は、『エジソン編』で、2月から10カ月に渡り執筆してきました。エジソンの発明事業に対する姿勢は驚異的です。同時に、産業革命以降、『西欧がどのように産業科学技術と事業の発展を遂げてきたのか』、ということもよりリアルにわかってきまして、それは決して古いことではなく、今でもチャレンジングな目標であり、通用するマインドとテクニックです。筆者としても驚きと思考がアイデアが更に深まりました。
(3)ギエモン編開始
この『エジソン編』を踏まえて、今月12月から開始した新シリーズは、『ギエモン編』です。からくり儀右衛門(ギエモン)こと田中久重は、『東洋のエジソン・東芝の祖』、と呼ばれる方ですが、田中久重を通して、『幕末から明治維新にかけて、日本の近世、産業科学技術の近代化を支えた日本人の思考・行動』を見ていきます。ちょうど、昨日、新年1月号が完成したばかり!毎回、作るのが大変で、ギリギリまで練るため、完成するまで本当に気を抜けません。
エジソンとギエモンを合わせて、さらに他の私の著作もですが、『西欧の見方と、東洋の見方、これを合わせ持つ』ことを目指しています。(西欧・東洋の先には各種文明国家の全体に行くと思いますが)
(2)日本を形作っているものはなにか
近年、『日本文化(独自文明)を知ること』に特に力を入れており、『日本を形作っているものはなにか』、を追っているところです。
これを踏まえて、自国尊重と他国尊重を考える。
この精神において生涯かけて、『ひとびとが大切にしてきたこと、大切にしていきたいと思っていること』を平等に公平に希求し、『それを守れるようにするには、どうすればよいのか』、ということを考えて行動し続けていくことになると思います。
4.連載『大樹七海の知財教室』(建材試験センター)
毎回、好評頂いている『大樹七海の知財教室』。知財教育となると、『学問寄り』、『実務寄り』、『ニュース的時事解説寄り』、となるもので、そうすると、本質が見えてこない、長期的視点が育ちにくい、ということもあります。
そのため、これらのバランスの取れた知識の補足に加え、更に『事業者寄り(経営者視点)であること』『クリエイター寄り(知財創出するひとたちのマインド寄り)』、この様々異なる目的と立場と視点を持ち合わせて、書く、ということを目指し、
『より開かれた、拓かれた、知財』について、理解を深められるようにという工夫と挑戦にて執筆しています。ぜひご活用頂ければと思います。
以下の画像クリックで無料でお読み頂けます。
5.連載『建材試験図鑑』(建材試験センター)
これは、建材試験センターの『技術士・建介(ペンネーム)』氏の情熱と技術&社会への真摯さに、大きく共感したもので、製作支援をさせて頂いています。
『きわめて技術的でニッチだけれど、でも、とても社会に重要なことをしていて、こうした方法と努力によって、安全性が保たれている』こと。
それを、『すてきなかたちで、お伝えしていきたい!』
この想いで、ふたりしてアタマを捻り捻り、創作能力の全てを注いでいるところです。
ぜひ、こうした世界があることも、知って楽しんで頂ければ!と思っています。現在、令和6年1月号がほぼ出来上がってきつつあるところです、お楽しみに!😉✨
以下の画像クリックで無料でお読み頂けます😊📖!
ちなみに、製作技術として、色々な実験を試みながら創っており(すべて、私の創作は、あらたな表現手法の創出を実験しているものですが)あらためて『AIの限界』が良く分かってきていまして、『技術と創作、人間の能力の追求としての知見』を重ねている所でもあります。
私は、AIに期待しています。しかしそれは同時に、人類に期待している、ということなのです。
6.むすびに変えて
芸術・科学・知財クリエイターとして、現在連載中の3本について、今回書きました。
でも、毎年、試みていることは変わっていても、考えていることは全く変わっていないと思います。
▼去年までの投稿。画像クリックにて。
今月から公開されている、ギエモンこと田中久重の連載は、私はほぼ10年前から研究を続けているところですし、また、この先10年も、その先も、やっていきたいことがあるもので、それを創っていけたら、と願っています。
そのためには、『健康』ですね、そして『社会の安全性』ですね。こうした基盤をしっかりと皆様と協力しながら、また共に歩ませて頂ければと思っております。
今年一年、みなさまありがとうございました。
また来年も、どうぞよろしくお願いいたします。
良きクリスマス・年末・お正月をお迎えください。
大樹七海 拝
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