科学マンガで国産スーパーコンピューター『富岳』のスゴさを学ぼう!
スパコンってなに?
何が世界一なの?
それがどういう意味を持つの?
スパコン知識がなくても、難しくなく、
一気に最新のスパコンの技術水準(経緯)がわかるようになる!
同時に、世界で日本の置かれている状況もわかる!
2ページ内に、情報と文字数を制限し、日本の美しい画と併せて厳選して、製作しました。
どうぞお楽しみください☺
◆科学漫画 で最先端技術&ビジネスを学ぼう!
「史上初4部門スパコン世界1位に輝いた『富岳』のスゴさがわかる!エクサスケール時代のスパコン開発」/大樹七海の「規格と標準化」探訪(「標準化と品質管理」日本規格協会Vol73)より、今回は特別許可を頂いて、無料掲載したいと思います。
◆スーパーコンピューター(スパコン)とは?
スパコン とは驚異の計算速度を持つ計算機を指します。
表題にあるエクサとは、10の18乗を表す単位で、1秒間に1兆の100万倍の数!の計算が出来る、とてつもないマシンです(漫画注※3参照)。
ちなみに、「富岳」1台で、日本全体のIT一年分(スマホ2,000万台、サーバー30万台換算、国内年間出荷台数の6割相当)とも言われています(漫画注※7参照)
◆スパコン『富岳』世界一位、史上初の4冠機とは?
今年6月 、理化学研究所(理研)と富士通株式会社(富士通)の共同開発による国産スーパコンピューター(スパコン)「富岳」が、世界スパコン性能ランキングの4部門で世界1位を獲得しました(漫画※1参照)。
この性能ランキングですが、何を評価するかで変わります。
オリンピック陸上競技に出場する選手に例えるなら、短距離、中距離、マラソン、ハードル、、と得意分野は違いますよね!
簡単に言うと、以下の4つの性能(部門)で 富岳 は世界一を取りました。
①単純計算性能
②アプリ実行性能
③AI性能
④ビッグデータ処理性能
おまけに本格稼働前に全てで2位に圧倒差。とてもスゴい事ですよね!(漫画※1参照)
特に、世界が第4次産業革命の影響を受ける中、日本が"使える"スパコンを目指す上で②~④は重要な意味を持ちます。
◆「富岳」は「京」の後継機!~「京」の名由来
スパコン「富岳」 は昨年(2019年)、惜しまれつつも7年間の歴史に幕を閉じた 「京」 の後継機です。
「京」の由来は、京=1秒間に1京回(京は兆の1万倍の単位)の計算ができるという意味で、「富岳」は、その京の100倍の性能を目指して開発されました。
富岳100京なんてダジャレも!覚えやすいですね!
4部門同時1位の 「富岳」 は史上初の4冠機。
さすがに汎用性にこだわったため、省エネ性能は4位で5冠は逃しました。
車に例えるなら、色々な機能を備える車はガソリンが余計にかかりますよね。
それでも、昨年の試作機は省エネ1位を取り、「富岳」は「京」の40倍の性能を発揮しつつも、電力増加はわずか2.2倍に抑えています。
◆スパコンの性能は5年で約10倍向上~「富岳」の名由来
スパコンの性能は5年で約10倍向上しており、激しい競争が繰り広げられています(漫画参照)
富岳 はそうしたなか開発され、その名前の由来である富士山の高さのような「性能の高さ」、富士山の裾野の拡がりのような「ユーザーの拡がり」を期待され、5千通を超える公募案から名称が選ばれた国産スパコンです。
◆世界のスパコン TOP500のうち国別シェアでは約半数は中国製。性能別シェアでは約1/4が日本製
ちなみに世界のスパコン TOP500 の国別・性能別シェアですが、約半分が中国製(45.2%)、続いて米国製(22.6%)、日本製は5.8%です。
しかし、これを性能別シェアで統計を取ると、日本は1/4(23.9%)と、健闘していることがわかりますね!(漫画参照)
「富岳」は「京」で培われた技術で、その名の通り富士の裾野が広がる様に、ユーザーの拡がりを目指しています。
そこで「富岳」は「使いやすさ」を意識し、業界標準を取り入れた開発を行い、ARMベース初の世界一スパコンとなったことも話題です!(漫画※8,9,10参照)
◆スパコン「富岳」の使命
「富岳」には、Society5.0(第5期科学技術基本計画で掲げられた仮想空間と現実空間を融合させた社会)実現に、健康長寿社会、防災・環境問題、エネルギー問題、基礎科学の発展、産業競争力の強化支援と多くの期待がかけられています。
そして、まだ本格稼働前に前倒しをして最初に向かった課題が、国難とも言われている新型コロナウイルス対策支援です。
そして、昨日もニュースで取り上げられています。
飛まつ広がり スパコンで予測 (NHK)
https://twitter.com/nhk_news/status/1297863230765715456?s=20
今後のあらゆる活躍に、注目していきたいですね!
理化学研究所 計算科学研究センターの松岡聡センター長は、4冠を獲得されながら、(性能ランキング、すなわちテストで)1位を目指しているのではなく、実社会の課題解決に力を発揮するスパコンを開発するために、性能を追求してきたものだ(その結果が今回につながった)、という趣旨でお話されています(正確には漫画※7をご覧下さい)。
日本のスパコンが人類の未来に立ちはだかる課題を解決できる、そうした能力を持っていることに、胸を熱くします。
心より応援しています!
◆スパコンxAIx知財が学べるビジネスマンガ
ちなみに、「国産スパコンの計算資源を企業が活用し、ビジネスを通じて社会課題に挑む」、
その熱い物語を「AI企業の世界戦として王道の少年漫画テイスト」で描きました。
ソフトだけでなくハードも国産で開発するスパコンの意義、
人工知能、ディープラーニング、知財(特許・商標・意匠・著作権・不正競争防止法) まで、楽しみながら、わくわく、ドキドキ、自然に学べます!
ご興味ある方は、この機会にぜひどうぞ!