儀式
三流芸術家は死を扱いたがるという
「はあ、そうですね」
と適当に答える
凡夫なので
離れる瞬間を
何度も何度も想像する
シャッターが降りるように
遮断されてあまりうまくいかないのは
そのようにプログラミングされているからなのだろう
アッ
製造に何らかの意思が働いている証左みたいじゃないか
空おそろしくて
口を閉ざし 目をつぶることしかできない
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水野しずさんの『ご挨拶』という作品を怖いと思うのに繰り返し観てしまう
水野さんが想像する離れる瞬間なのだと思う
少しだけ穏やかな気持ちになるのはそのせいだろう
「理解がやさしくせまってまいりました」
という表現が好き